たとえの練習2 ー詩ー

アトラスオオカブトはタオルのようにうねる

椅子はガラスの醤油差しのように歌う

生まれたばかりのキリンはもち米のように不埒

笑顔の貴婦人は隕石のようにガソリンを満タンにする

雄牛の歯茎は床板のように軽やか

彼氏は稲光のように隙がない

桐生市は業務スーパーのように羽目を外す

クイズ王はリーマンショックのように家畜を減らす

結婚式は錯乱した兵団のように油まみれ

コッカースパニエルは九州男児のように弔う

対談はこむらがえりのように恨みを買う

弔意の空砲は鼻水のように照れる

椎間板ヘルニアは蘆屋道満のように飛び交う

天気雨はおならのように世界をアップデートする

冬虫夏草は洗濯物のように恋をする


感想

久しぶりにたとえの練習です。
関係ないものに関係を生むのが文学。
でも前回の方が何だかよく書けた気がします。何ででしょう。

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