- 運営しているクリエイター
#パフォーマンス
【演劇評】 《あいちトリエンナーレ2019》ドラ・ガルシア〈レクチャーパフォーマンス『ロミオ』〉、ミロ・ラウ(IIPM)+CAMPO『5つのやさしい小品』について
《あいちトリエンナーレ2019》(以下《あいトリ》と略す) 《あいトリ》は2019年で幕を閉じ、2022年から名称を《国際芸術祭『あいち2022』》に変更され、新監督に片岡真美が就任。新生の芸術祭としてスタートを切ることになった。 《あいトリ》最後の開催となった2019年《パフォーミングアーツ『情の時代』》。 演劇祭として不幸な幕となった2019年であった。政治的圧力、右翼からの襲撃と脅迫、それに同調するかのような右派政治家の発言、世論の不穏な動き等々、記憶に留めておくべ
【演劇評】 ドイツのパフォーマンス集団 She She Pop『春の祭典 She She Popとその母親たちによる』 〈儀式〉により母と子の相克は救済されるのか
まずはパフォーマンス集団〈She She Pop〉を外観しておこう。 1990年代にギーセン大学応用演劇科専攻の卒業生によって結成されたドイツのパフォーマンス集団。 演出家、脚本家、俳優といった役割をあえておかず、創作は常にメンバー共同で行うスタイルをとる。メンバーのほとんどが女性で、メンバー相互のキャッチボールによる「動」としての集団創作というコレクティブワークを主体としている。 そこにあるのは、一人称で語ることの限界・不可能性から脱却した、複数で語ることのセクシーさと