コロナ禍で保湿クリームを塗れるようになった話

2020年4月 世間は謎のウイルスに怯えつつ自粛期間を迎えていた。

と言っても、私自身仕事は出勤しないとできない職業柄 今までと変わらず週5日勤務をしていた。





という書き出しの文章が数多く出てきそうな今日この頃、突然思い立ってnoteを始めてみた。

日記は3日坊主ならぬ2日坊主のタイプな私。

果たしてどこまで続くかもわからないけれど、思ったこと、感じたことを色々書いてみたいと思う。




20代女性の発言としてありえないと思うが、私はお風呂やそれに伴う美容行為(化粧水や乳液、保湿クリームを塗るといった行為)に対してのハードルが高い。

端的に話すと、メンタルがぶっ壊れてからお風呂に入る 歯を磨く と言った 普通の人(という言葉も好きではないけれど)にとっては当たり前のことができなくなったのだ。

きっかけは単純で、職場で色々あったのだ。

それについては、また気が向いたら書くとして

とにかく生きづらい日々を送っていた。

でも、そんな私に転機が訪れた。

コロナ禍における自粛期間だ。

今まで、ものすごく遊び歩く訳ではなかったが、元気な時には週末に友人と会うことももちろんあったし、職場でのお付き合いでお酒の席もあった。

しかし、自粛期間でそれが一切なくなったのだ。

アクティブな人からすると気が滅入るような日々だと思うが、元来引きこもり気味だった私にとっては無問題であった。

自宅にいて、サブスクを契約し、ゆっくりと過ごす日々。

仕事の後も、まっすぐ家に帰ってゆっくりすることが増えた。

そうこうしているうちに、感染者数が増え、勤務日数が減らされることになった。

こうして、週末だけではなく平日も家で過ごすことが増えた。

初めは、ただひたすら寝ていたが(睡眠リズムもガタガタな体質のため、布団の上で過ごしているだけというものも含む)

ある時、もう横にならなくても良いかな という瞬間が訪れた。



そうなってからが驚きの連続だった。






まず、最初に変わったのは部屋の大掃除を始めたのだ。

今まで、とりあえず物を置いておく場所 というのを作り、そこがパンパンになっても片付けられないような私が、物をたくさん捨てるようになったのだ。

捨て始めてみれば単純で、必要ない物をたくさん溜め込んでいたことに気付く。

でも、今まではそれらが 必要か必要でないかを判断できない域にいたのだ。

メンタルがぶっ壊れると、判断するということがとてもストレスになるとどこかで読んだことがある。

それを大きく実感した。



そこから程なくして、私は毎日お風呂に入るようになった。

元気だった頃は、むしろお風呂好きで1日2回(夏場は3回)入るような人だったが

メンタルがぶっ壊れてからは、人に会わない日はお風呂に入らない(入れない という方が正しいかもしれない)日々を送っていた。

それが、めんどくささは残るものの、毎日入るようになったのだ。

これには自分でもびっくりした。

程なくして、お風呂あがりに保湿クリーム等を使う日々がやってきた。

今までは全く保湿クリームを塗っておらず、そのまま倒れ込むように布団に入り込んでいたが、そんな日はなくなった。

若い頃はそれでも良かったが、20代後半になってからは当たり前のように肌はガサガサになり、脛はひび割れて痒くなっていた。

それでもできなかったのだ。

普通の人が当たり前に毎日やっていることが、私にはできなかった。

そしてできないということがさらに、自分の心をグサグサと刺しているような感覚に襲われていた。

そんな私が、今やこの1年で保湿クリームを2本使い切り、3本目がもうすぐ無くなりそうなのである。



本当にしんどかった時期には信じられない未来になった。

保湿クリームの空き容器を捨てるたび、私は今の私が信じられなくなって泣きそうになる。



コロナ禍で私は、自分の生きるペースを見つけることができたのだ。


もちろんコロナは怖いし、亡くなっている人もたくさんいるので、良かったとは言えない。


でも私は、2020年が自分にとって大切な年になったということを忘れたくないのだ。



嘘か本当か、よくわからない話おわり。

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