夜を乗りこなす1  まずは自己紹介など

こんにちは。

初めての方々(ほとんどがそうだと思いますが)、初めまして。たまると申します。

『たまる』というのはアラビア語でナツメヤシのことです。複数数は『たむる』...だったと思います。もう教えてもらったのが何年も何年も前なので、白状するとナツメヤシだったかどうかさえ記憶がおぼろげなのですが、とりあえず語感が可愛いので気に入っています。

そういえば、何年か前から日本でもデーツてよく見かけるようになりましたよね。なんでデーツ…て思ったんですけど、今やすっかり定着してるところを見ると、実は日本人に受ける味だったんだろうか。私は敢えて自分から食べるということはなかったですね。よくお茶請けとかお土産とかで頂きましたが、格別おいしっ!とは思わなかった。

でも、忘れられないことがあるんです。ある日あるところで、疲労が溜まりたまっていたタイミングでハイ!と人様から差し出されたひねこびたデーツを口にしたところ、ものすごい充足感が沸き起こったんですよ。腹の奥から手先の先まで満ち満ちる感じ。感激して、ナツメヤシを褒め称え、砂漠を渡る古のキャラバンに思いを馳せたものです。今思うとよほど腹が減っていたのか低血糖状態だったのだろうと思います。(なので山登りの携行食にはいいかなと思ってはいます)

そんなわけで。

現在私は都心の出版社で経理事務として働いています。
ずっと経理畑の人?かというとさにあらず。今の仕事に就いたのは本当に成り行きも成り行きで、たまたまその席が空いていたから…みたいな超ぶっつけな状況でした(本当は営業事務で応募した)。ぶっちゃけ言いますが、経理はやったことございません。ちょっと補助的なことは(言われた資料の数値入力とか)やったことある、かな??くらい。当然簿記なんて知らないし、勘定科目って何?損益計算書って(プシュー!)状態でした。雇うほうも雇う方ですよね。どんだけ…。

経理って、なんかすごいな、てずっと思っていたんです。
これができれば一生食いっぱぐれないよな。でもできる人できない人、あるよな、と。
当然私はできない人、というか向かない人。そのくらいの分別はあった、というか自己分析はできました。とにかくずぼらだしドンブリだしお金に興味ないし。経理に携わるに適した要素が全くない。もう仕方ないです。それゆえ全く他人事で「いいな、経理できる人は。食いっぱぐれ(略)」て思っていました。


そして今。
この年でまさかの経理。
でもやってみたらすごく面白くて、興味もわいちゃって、意外なんですけど、実は私向いてるかもしれません。経理。

…とはなりませんでした。はい、自己分析に間違いはなかったと。それなりに講座に通ったり、本買って読んだりとかしましたけど(仕事だしね)、何なら今も講座に通ってますけど、やっぱり私がノコノコ経理なんかやってすみません感は拭えないままです。やっぱり向き不向き、ありますよ。

こんなご時世ですし、向いてる云々いうこと自体贅沢って思われるかもしれませんけど…。

「仕事があるだけ幸せなことなんだ」「今の時代私なんかよりもっと大変な人がいる」と、これですね。この思考回路が、問題なんですけど。ずっとずっと一事が万事この調子だなあと、ふとしたきに気づきました。

じめじめジトジト、嫌な季節になりました。あまりじとじとしないように、話をしたいと思います。


趣味は、ベタですけど、本を読むこと、映画を見ること、あと山歩きです。就活中の人間の七割は書きそうなことですね。なのでもうちょい掘り下げて書くと、本は民俗学系の資料本とか地方の文化史的なものをよく読みます。数年前から山岳信仰の本がやたら増えました。映画はたいてい古いのばっかり見てるんですけど、最近アップリンクで見た「山歌」は面白かったな。サンカの話。で、山はアルプスとか高山もいいですが、東京近郊の里山が好きです。地図で秩父とか奥武蔵とかの人の少なそうな峠道を物色してノコノコ出かけていく。山道が高速道路的に捉えられていた時代に思いを馳せながら歩くのが好きです。峠にポツンとある石像とかバリエーションルート上にある崩れた祠とかマジで最高・・・と、これは履歴書上では伝わるまい。(履歴書のわずか数行に秘められた各々の沼よ…。これレポして本にしたいわ)


山歩きは良いです。これには本当に助けられました。作業療法的な…とでもいうのかな。日常で疲れてても、山に行って深呼吸すると気分良くなったり、どんなクサクサした気分で出かけても、荷物背負ってひいひい言いながら山道歩いてどっぷりと汗をかくと、頂上にたどり着くころには大抵のことは忘れてる。どうでもよくなっている。それが一時的な解放感であったとしても、それでも、困ったトリガーから少しでも距離を置くことができる、というのはすごくありがたいことです。できることならばずっと山にいたいとさえ思います。

何から離れようとしてて、何を求めているか、自分は。

ということは、実はすごく単純に、山と自分の関係のような気もします。ここは、自分でも掘り下げたいところ。もしかしたら自分でも気づかなかった気づきがあるかもしれないから。


それではまた。






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