人様の靴とコードを舐めて生きる

こんばんは、まーくんです。変な名前ですね。

今日はザックリ身の上話。新卒の採用担当者は読んでほしい……いや、この文以外は別に読まないでほしいけど。

大学に行って勉強をしています。今日は途中で変な道を選んだせいで今えげつない地獄にいる話をしたいと思います。

気になるあの子の頭の中は割と普通

ぼくの所属は工学部ですが、工学と一口に言ってもかなり幅が広く、学科で分かれている中で更に「コース配属」なる概念が存在します。
具体的に弊学科に当てはめると、電気・電子・情報・通信・応用物理・医工学の6コースです。
各コースへの配属は2年生で行われるのですが、その後更に細かい分野ごとに分かれ、研究室への配属がなされます。これは3年以降のこと。

配属の倍率は例年情報コースが最も高く、ご多分に漏れず自分も情報コース志望でした。
ところが、残念なことに数学と物理が苦手科目だったため、学部の必修科目において他の人と差を付けられてしまいます。1年の頃に履修してた科目なんかは学校生活に慣れることに精一杯でGPA(※1)を全然気にしていなかったというのもありますが。

(※1 : GPA : Grade Point Avarageの略。各科目の ABC ・秀優良などの評価の平均で、これが高いほどコース配属や留学、履修制限の解除など様々な面で優遇される。)

その結果どうなったかというと、コース配属で見事に漏れました。
AA(ほぼ満点) / A / B / C / D(不合格) の基準のなかで、Bはおろか、Cが混ざっているような奴はそもそも土俵に上がることを許されない世界だったようです。
具体的な倍率がどのくらいだったかは知りませんが、落ちた人:受かった人を比率で見れば落ちた人の方が少ないはずです。
多くの人よりも評定平均で劣っていたという事実にショックを受けました。

(同時に『結局受験が終わった後でも "自由な学び < 競争" なのかよ』という気持ちも大いにありましたが、限られた人や金・時間の中で平等に学びの機会を割り振るためには、この仕組みが現状一番良いのだと割り切って(諦めて?)います。入学した時点でこの制度に参加すると許諾したようなものだし。)

絶対に負けない唯一の方法は……

ただここで諦めきれなかったぼくは、大学が公式に出している「どのコースからでも希望する研究室に行ける可能性はありますよ」という声明を鵜呑みにしてしまいます。ここ小説で言えばターニングポイントです。国語の授業だったらライン引かせてますね。

こういう場合普通はどうするのか?も気にはなりましたし、悩みました。
コース配属は決まった以上変更はできないので、そのコースに見合った(自分の場合は電気系の)研究室を目指すよう方針転換する、というのも一つの手だったはずです。

ただ、ぼくは「電気系の研究室に行って楽しく過ごせる未来が見えないな」という理由だけで情報系の研究室を目指すことになります。
だって大学が出来るって言ってるんだから、これで出来ない方がおかしい。2~3年の間同じコースの友人を作る機会はほぼなく、情報がまともに入ってこなかったのも決断を後押ししていたように思います。


ここから地獄が始まりました。


何にもできないこの背を恥じる

ここまでくれば想像しやすいと思いますが、研究室選びにおいても成績は重要な要素であり、「研究室ごとに定められた評定ポイントの重み」が設定されています。
細かく話そうと思うとちょっと複雑ですが、要するに「重要な科目を取っていれば、希望する研究室に入りやすくなるよ」という至極真っ当な仕組みです。
自分の目標は「情報系、できれば人気の研究室を……!」というところに向いていたので、「情報系の科目をとにかく取る」が目標となりました。
それを踏まえて履修登録を考えていきます。

まずはコースごとの必修科目。自分が所属する電気系の場合、元々の必修科目を入れるだけでも平日全部に2~3コマが余裕で入ります。
必修の量や科目は各コースでバラつきがありますが、情報系は6つのコースの中でも他と被っている必修科目が少なく、独自性の高いコースでした。
当然ながら、電気系の必修と時間の被っている情報系科目は絶対に取れませんし、空きコマの開講情報を見ても情報系の科目は多くありません。

先ほど話に出た「重み」の表と見比べると、そもそも電気系からでは、情報系で重要視される単位を取れない仕組みになっていることに愕然としました。
大学側が「どのコースからでも希望する研究室に行ける可能性はありますよ」と言っていたのは
単なる建前で、
制度上そうなっていますよというだけの話で、
実際に登ろうと思うなら相当高い壁である
(それこそコース配属に漏れたような人間が目指す場所ではない)
という現実を突き付けられることになりました。

それでも何とか取れるだけの単位を取ろうと思い、
電気系と全然関係なくても単に学びたいと思った単位とか、
電気系のこれっぽっちも興味がないのにやたら負担の重い単位とか、
情報コースでしか取れない他科目と並行する前提のためさっぱり分からなかった単位とか(今思えば生徒側からしても教授側からしても地雷すぎる)、
必死に食らいついていきました。

結果、理解できたと思っていた電気系の必修を落として、さっぱり理解できなかった情報系単位でAを取りました。

何やってんの?????

今電気系の方は履修しなおしています。
マジで何?????

平等ほど残酷なものはないですね

できるだけの努力はしましたが、能力が追い付かなかったのも事実で、重み以前に重要なGPAは落単の影響もあり上がりませんでした。そもそもGPA自体が多くの単位を取る人にとって不利に働きやすい仕組みなんですが、この辺の愚痴はカッツ・アイ。

無情にも研究室希望調書の提出期限が来ます。
第1~10希望まで研究室が書けたのですが、あろうことか全部情報系の研究室で埋めました。
生徒の希望をテトリスのごとく割り振っていく進路担当の人からしたら、盤面がデコボコなときのOミノくらい迷惑だっただろうなと思います。

結果、第10希望の研究室に配属が決まりました。
電気系から情報系へ……というのがどのくらいレアな話なのかは分かりませんが、同じ研究室にはもう一人情報系コース外からの人がいたので、ありえなくはないラインの話なんだろうと思います。

きちんと研究内容なども見て決めた希望先だったので不満はなかった……はずだったんですが、今はとてつもなく辛いです。なぜだ。

ずっと足りないものが分からない

なぜかと聞かれれば、結局ひとえに自分の実力不足です。
研究室の人優しいし、初歩的過ぎる質問にもちゃんと答えてくれるし。
唯一、外国の方が多くて意思疎通に若干の難はありますが、メールなど文字のやり取りにおいてはそれも大した壁にはなりえません。

一番の壁は研究室から出されている課題です。

本来冬休み・春休みに出すべきだった課題も、就活を言い訳にしてだいぶ待ってもらってしまいました。もちろん就活もしてたしサボってたわけじゃないんですが、それにしても他の人より頭が5つくらい抜けて進度が遅いのです。

実力不足と勉強不足はずるずると後に尾を引き、研究室の集まりがある月曜日にはとてつもない勢いのストレスに襲われます。
すべきタスクが残っている状態では満足に余暇も過ごせず、最近は寝付けない日も増えました。

先日はついに(遠回しながら)「他の人に迷惑が掛かっているから」と外国人の先生に言われてしまい、目の前が真っ暗になりました。
心理的描写でなく実際になっていたかもしれませんが、嫌なことがあった時間の記憶に蓋をする脳の防衛機能が働いてしまいよく思い出せません。

最近ようやく他の研究室の仲間に助けを求めることを覚えました。
しかし、自分の頭では見せてもらったコードを解読するのもままなりません。課題のことを考えたらそんなの気にする暇なんてないのに、なけなしの自尊心がますます屠られていくような感覚で胸がいっぱいになります。


悔いのないように生きたいと思い、そう過ごしてきたつもりでしたが、今の状態の自分が他の人にアドバイスするなら「マジで大学の建前を信用するな、じゃなきゃ後悔するぞ」は入ると思います。そのくらい今辛いです。

(まあどうせ死ぬしな……)の気持ちで今日を生きていますが、このメンタルのときは大体生きるのも覚束ない状態なので、早く、せめて進度を頭2つ分くらいの遅さにまでは取り戻したいと思っています。

もしかしたらもう手遅れかもしれませんが。


単に愚痴るつもりがシリアスで卑屈な文になっちゃった。終わりましょう。

~糸冬~


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