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2022年3,4月によく聴いた音楽アルバム4作紹介

昨年、気に入った新譜まとめ記事を書いた際に、漫然と音楽を聴いているだけではいけないと感じたので、今年からは聴いた作品のなかで特に気に入ったものを紹介していこうと思います(再聴作品の感想がメインになります)。

はじめに・2022年3,4月の自分

ジャズ熱は収まらず、聴いたことのない作品をたくさん聴きました。知らないプレイヤーの名演を発見したりして、収穫の多い二ヶ月だったと思います。今回記事にするのはすでに聴き慣れた作品ですが、いつかこの二ヶ月で知った作品も紹介したいところです。

よく聴いた作品たち!

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‎Chuck Senrick - Dreamin'

アメリカのシンガーソングライター・‎Chuck Senrickが1976年に自主制作で残した激レア盤の再発音源です。まず、発掘してリリースまで持ってきた方々に感謝したいです……
気になる内容は、リズムボックスを可愛らしくポコポコ鳴らし、そこにフェンダー・ローズを重ね弾き語る、という実にシンプルなもの。飾り気がないからこそ、やさしくソウルフルな歌声の良さ、AOR的な趣のあるメロディの良さが際立っています。音の数こそ少ないですが、フェンダー・ローズの厚みのあるサウンドのおかげで物足りなさはなく、むしろこれが正解だと思わせる不思議な充足感があります。
歌自身のもつ力を再発見できた一枚です。



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UKU KUUT  - Vision Of Estonia

1980年代にロサンゼルスの自宅スタジオにて録音された逸品。
雑にことばで表すと、Lo-Fiなライブラリーミュージックといったところでしょうか。レトロ・フューチャーな質感がたまらないシンセサイザーが奏でるシンセブギーに郷愁を覚えるタイプなのでこういうのは大好物です。
レトロな音色(おんしょく)自体に快楽を見出すタイプの方がぜひ聴いてみてください。そうでなくても、ゆる~く身体を揺らしたくなるナンバーが揃っています。

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Sam Rivers - Fuchsia Swing Song

1964年録音。テナーサックス奏者であるSam Riversのリーダー作。超名演。
まず、Tony Williamsのドラムがでっかく聴こえるミキシングなのが嬉しいです。ライドシンバルを打つ瞬間瞬間の音の躍動感がすごい。跳ねるように突き進む感じ。
フリー奏者として有名なSam Rivesですが、本作ではわりとオーソドックスなプレイをしている印象です。やや奇妙ながらもメロディアスなフレーズは、滑らかに雄弁に奏でるその後ろ姿が見えてきそうなほど心地よく、Ron Carter・Jaki Byardとの相性もバッチリ。演奏の鋭利なスリリングさにニヤリとしてしまいます。また、ワンホーンとは思えないほどの充実感があります。素晴らしいです。


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Pharoah Sanders - Journey to the One

(サブスクになし)

この作品はですね、もう本当に素晴らしいんですよ。Pharoah Sandersのサックスに込められた熱いパワーを存分に味わえます。
IDRIS MUHAMMADというドラマーを紹介(?)する第一曲目「Greetings To Idris」から凄いです。吼えまくりです。とにかく聴いてみてほしいんですが、サブスクにないのが残念。
特に素晴らしいのが「You've Got To Have Freedom」という曲です。初っ端からバッキバキに吹きまくるサックス、エネルギー溢れるピアノ、そしてスピリチュアルなムードを漂わせるコーラス。クラブシーンでの評価が高いというのも頷ける楽曲です。一気にボルテージがMAXまで上がっちゃう、そんな曲だと思います。



おわり

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