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何気ない生活の中の自然と彩

毎日通る道で、自分好みの道ってあるなと思う。
たいそう立派な景色でなくていい。
いそいそ小走りで駆け抜けていたり、俯きがちで舗装されたコンクリートしか視界に入っていない日々が続いたとしても。
ふとした日に、季節の移ろいが感じられる道が好みだ。
一心不乱に駆けてる間に、季節も共に刻々と過ぎていたんだと気が付けることが、(牛歩牛歩で何も進んで居ない間にも、着実に季節は進んでいると気が付くことは無情だが、それもまた)一山越した合図で縁起が良い。
絶望の淵から顔を上げた時に、燃る赤が、淡い桜色が、紺碧の空に映える真緑が、ふと視界に入るのは救いだ。
私が立ち止まっている間にも、世界は私の存在など関係なく回っていくことを実感すると、とても落ち着く。
小さくてもいい。自然の中から好きなもの集めをしながら生きた暁には、煙になった際にすっと自然へ帰って、輪廻転生出来そうだと思うのは、私だけだろうか。

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