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【AD体験記】ほとんどのテレビ局のスタッフが映像知識皆無ってマジ?

どうも、まるです。

今回のタイトルは大きく出てしまいました。

「テレビで働いている人なら全員、カメラを扱えて映像に詳しいんだろうな…」とイメージされている方は多いのではないでしょうか。

今回はそんなイメージを覆す事実をお伝えいたします。


1.テレビ局は分業の世界

ADはほとんど、ディレクターも一部の人間は、
映像について詳しく無いです。

「そんなんでテレビ局で働けるの!?」とお思いかもしれませんが、働けちゃいます。

もちろん、映像に関する知識や技術はある方が良いです。
しかしながら必須ではありません。


少し、映像の知識から離れたお話をさせていただきます。

以前こちらの記事で書かせていただいたのですが…


テレビ番組を制作するというのは、非常にクリエイティブな作業です。

しかし、クリエイティブであり続けるためには、分業が欠かせなくなってきます。

テレビ番組のいわゆる制作スタッフの最も大事な仕事は、
「企画し、形にする」ことです。

0から1を作り出すという、おそらくクリエイティブの中で最も大変で苦労する部分を任されています。

逆に言うと、1を生み出すことができたら、後はなんとかなるのです(もちろんこれも大変な作業ですが)。

ここで、分業が大事になってきます。

1人で企画から考えて、撮影も編集も全てやっていたら、当然ですが回りません。どこかで集中が切れてしまったり、ベストなものを作れなくなってしまいます。
それでは本末転倒ですね。

なので、撮影は「カメラマン」に、編集は「編集マン」に、校閲やファクトチェックは「校閲さん」に、責任の所在は「プロデューサー」に、と、
それぞれの分野の専門家に仕事を振るのです。
これが分業するということです。

撮影はプロのカメラマンが行うと決めれば、
ディレクターは何を撮るか、ということを考えるのに集中できますね。
編集等も同じ要領です。


話を戻しましょう。
こうなると、では映像の知識はどこまで必要か、ということになってきますよね。

全くのゼロだと、働く上でのコミュニケーションが少しだけ難しくなるかもしれません。
でも働けます。
それぞれの分野の専門家に任せればいいし、どうしても自分が知る必要があれば、専門家にその都度聞けば良いのです。

もちろん、カメラマンや編集マンといった専門家でなくても、その専門家と肩を並べるくらい知識や技術が豊富なスタッフもいます。
そして、そういったスタッフが重宝されるのも事実です。

知識や技術があるに越したことはありません。
でも無くても大丈夫。


ADとして働くのであれば、最初の頃は知識皆無でも大丈夫です。
むしろ、電話対応や敬語の使い方、社会人としての基本的なマナーなどを押さえている方がよっぽど良いです。


2.「テレビ=映像」ではない

映像業界という言葉を聞いて、1番に思いつく職種はやはりテレビかと思います。
それに次いで、カメラマンだったり、CM制作会社だったり、ドローン会社だったりというものがイメージできるかと思います。

しかし、僕は「テレビ=映像」ではないと思っています。

いや、テレビは映像であることは確かなんですが、ADとして働いている時、
「今、僕は映像を作っているんだ」というような実感はほぼ無かったのです。

先ほどお話ししました通り、
テレビは分業であり、それぞれにそれぞれの専門家がいます。

殊に「映像」そのものを考えるのであれば、
僕はカメラマンや編集マンの方がよっぽど知識もあるし、
「映像」を取り扱っている仕事だと思います。

ADやディレクターというのは、映像という形になる前の部分を主に担うので、
映像そのものを取り扱っている感覚はあまり無いのです。


3.テレビ業界こそ映像の第1歩と呼ばれるワケ

今まで散々分業だの、映像じゃないだの言ってきたのに、すごく矛盾した見出しになってしまいました。

しかしこれはこれで事実です。

僕は元々、テレビ業界でディレクターになりたいとか、テレビが好きとか、そういう気持ちでテレビ局で働き始めたのではありません。

そうではなく、企画から編集まで、全ての過程をこなせるような映像クリエイターになりたくて、結果的にテレビ局で働くことになったのです。

そのきっかけを作ってくれたのは、僕が働いていた制作会社の社長でした。

「テレビ局には映像制作の基礎が全て詰まっている」
と、大学生で就活していた僕に教えてくれたのです。

ぶっちゃけ本当かよと思いましたし、テレビ局で働きたくはなかったので、最初からCMやPVを撮れる環境の方が良いのではないか、とも思いました。

しかしながら結果として、テレビ局で働いた3年間は、自分の中の大きな財産になりましたし、決して無駄では無かったと思います。

先ほどお話しした、テレビは分業なのだと分かった上で、1人で全部作るのと、
そうでない状態で作るのでは、そもそも作れる映像に差が出てきます。

1人で0から100まで作ろうとすると、絶対的にどこかで手抜きが生じます。
手を抜いたところというのは、出来上がったその映像を初めて見る人でも、
何故か「ここだけクオリティ低いな」と分かってしまうのです。

そんな映像を作ったって、意味はないのです。

自分のアイデアやクリエイティブを映像として表現するのであれば、
全てのパートで100%であるべきなのです。

だから僕は、今後完全に1人で映像を作ることは無いと思います。

僕が持たない技術を持つ人に、ある部分を任せたり、
考えた企画が独りよがりにならないように、意見をもらったり。
必ず2人以上で映像を制作していきます。

これは、テレビ局で働いていなければ分からないことでした。
社長の言葉は正しかったのです。


映像の知識がなくても、カメラを触れなくても、テレビ局では働けます。
そして、テレビ局で働くことで得られることは決して少なくありません。

大変さを覚悟できた人であれば、きっとその恩恵を120%得られることでしょう。

それでは、また。

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