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Vol.5 健康診断に行った日のこと。

放置していた紙袋コレクションを整理しました、まーちぇです。
前回は、不妊治療を辞める選択をした話をしました。今回は、その続きです。

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病院に行ったあの日から、季節が冬から秋に変わっていました。秋は私たちにとって健康診断の季節です。なぜか中性脂肪の値が基準よりも低いことで異常になっていて、気になるところです。それはそうと、今回の健康診断から婦人科項目についても助成の対象になっていて、無料で受けられるというのです!医療機関は限られていましたが、その中にレディースクリニックがありました。不妊治療を辞めて3~4か月、なんとなく妊娠したい気持ちは遠のいていたつもりでしたが、もしかしたら何か相談できるかもしれない…という思いが少しあったのだと思います。初めての場所は緊張するけど、行ってみることに決めました。

予約は専用のサイトからできて、検査に必要なものは届くというので待っていました。しかし、一週間前になっても届かず、電話で連絡をすることになりました。すると、取りに来るものだと言われてしまい、急いで取りに行くことに。話と違うことに動揺してしまって、ネガティブな気持ちになるばかり。幸先悪いなあと思いながら実際にクリニックに行ってみると、ここは平成初期なのか…と思われる懐かしい雰囲気。前回まで行っていたクリニックは設備が新しかったのもあって、本当に大丈夫なのか心配になってしまいました。

健康診断当日。レントゲンを撮るために通されたのは、物置かと思うような部屋。しかもよく見るとトイレットペーパーが壁一面に並べられているではありませんか。もちろん目を疑いました。でも間違いありません、あれはトイレットペーパーです。大量のトイレットペーパーに気を取られていると先生が現れ、指示を受けました。背中の後ろでライトが強く光って、私は今から何をするのだろうと困惑したままレントゲンは終わりました。初っ端から、今まで見たことがない機械の登場に驚くばかり。と同時に、この後何が出てくるのか楽しみになっている自分もいました。身長の計測は壁に背をつけて目視。視力も計測器なんて使いません。ここは実家かな、と思いました。聴力検査も奥の方からレトロな機器を取り出してきて、コードがからまっていました。本当にちゃんと測れているのでしょうか、という不安な気持ちが残ったまま、血液検査になりました。看護師さんではなく先生が採血をしてくれて、妊娠を希望しているなら基礎体温表を見るよと言ってくれました。健康診断の結果を受け取りに行くことになっていたので、良い機会かなと思いました。まあ、特に期待はせずに。
(続く)

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胎教という言葉を知って、早速絵本を借りてみた。聞こえているかな、私の声。まだお腹が少し出ているだけで実感がないのだけれど、それでも、愛してる。

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