あの子がいたから寂しくなかった
友人が転職することになり、地元に帰ることになった。
彼女とは地元が一緒で、中学も部活動も一緒だった。高校は違ったけど朝一緒に通った。
偶然彼女の就職先の県に私が嫁いだ。
地元から新幹線で3時間の場所。
すごい偶然だった。
だから、知らない街じゃなかった。あの子のいる街だった。
だから、不安じゃなかった。
この県に嫁いで知り合いは増えたけど、友人と呼べる人はそんなにいない。
気兼ねなく誘えるのは彼女だけだった。
冬の調子が悪いときは、顔を見るだけで良いと会いに来てくれたし、