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外気温5℃

夜景を流し見して、夜景なんて久しぶりだなと頭の中でぼーっと振り返って、京都タワーが隙間から何度も見え隠れ。それから嵐山、渡月橋が十秒も満たないうちに流れて、桂川の音がした。外気温5℃。

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仕事終わり、年末、お互いうんと疲れてるのに約束して会う。わりと長い時間一緒に居ても全然息苦しくならない。そういう関係性を新しい人と築けることが年々難しいことやと知ってる。友達でも彼氏でもない、この存在に今年とても救われたということ。めちゃくちゃ救われたよありがとうと本人にも伝えた。




「溶けたい」と思った。



この人となら溶けれる気がした。気持ち良いことは気持ち良いし、刻印を残されても嫌じゃ無い。一緒のベッドに寝転んで、この人の前では正直になっていいのかー。。と思えた。横に並んでくだらない話をした。くっついて体温を奪った。キスをした。50%は超える欲望を露わにした夜だった。もどかしさと、苛立ちと、試し合いと、反応と、顔と湿った指と肌と声と質感。全部。溶けきれない脳。触られながら、だからもう1本お酒買えばよかったのにと笑われた。



気になって連絡先を交換してやりとりしてデートして告白して付き合ってセックスする、なんて順路は本当にどうでもいいなと思う。付き合う概念も最近よく解らない。けど「彼氏」という存在が欲しいのは、精神衛生安定のためやと自分で解ってるから「彼氏が欲しい」と日常では唱えてしまう。自分のためであって彼氏のためではないなんて傲慢の塊。仕方ない、結局私は自分が楽しければ何でもいいや!という考えやから。



また匂いだけ残して深夜に帰っていった。

朝までべったりとか、朝の、よく分からない甘くない日常に戻った、早く帰って欲しいな、、、の感じを味わわずに、深夜に帰るというのはとても良いものだなと。寂しさと余韻だけ残してひとり眠る。翌日も仕事ですし。別れ際はおやすみなさいで、その人とのその日が終わる言葉。いつも最後の言葉。


起きて、朝から湯船にお湯を張って、ひとりのほほんとお風呂に入る。。。触感を思い出す時間。余韻。メリークリスマスなんて言葉はひとかけらも無かった。すっかり忘れてた。私たちはこれでいい。あと、やっぱり好きだなーと思う。顔が好き。不確定な未来に不安がるより、今を楽しみたい。気持ちよくなりたいし、してあげたい。来年も体温を奪ってやろうと思う。