足を痛めて感じた不便と不安。

去る10月16日、私は、人生初のハーフマラソンを完走した。
東京レガシーハーフマラソンの出走権を当てたのである。
夫氏のコーチングの元、半年ほどのトレーニングを経ての本番だった。

マラソンのことは大変楽しかったので改めて書くとして、そのハーフを走って、足を痛めた。
左足の踵外側あたりが尋常でなく痛む。そして、歩こうとすると足の裏から足首後ろの方までビリビリ痛んで、まともに歩けない。
走った直後はそんなもんかなと思って2日ほど様子を見たけれど、筋肉痛が全快しても左足踵周辺の痛みだけは治らないどころかなんだかひどくなっている気すらする。
整形外科に行って、一応レントゲンを撮るも、骨には異常は無いらしい。
ヒビでも入っていたら一大事なので骨に異常なしと聞いてほっとはしたものの、そうすると湿布以外に外科的にすぐに施せる治療はないということになる。
子供の頃からインドア派で、石橋をたたいて壊すような子供だったので、大きな怪我とは無縁できたために、こんなに足が痛むとか、経験が無い。
つまりは故障ということ、なんだけども。故障って、走れないことだと思ってた。まさか、歩くことすら困難とは。

さて、困った。
なにか事故的な理由で怪我をしたのならともかく、余暇に自分の意思で参加したマラソンで痛めた足である。仕事を緩和してもらう理由にはなるまい。
一足飛びに休んでしまえば全てから離れられるけど、収入ゼロになるのでその選択肢はなしだ。
あいにく私の仕事は事務所に出勤しないことには話にならないし、役所や金融機関にお遣いに行く頻度も高い。
ということはつまり・・・頑張って歩くしかない。
(幸いにして、日頃発生しうる業務のうち比較的歩く距離が少ない用事ばかりだったのでなんとかセーフだった。)

足を痛めて感じた不便

故障した足で日常生活を送るのはそれはそれはハードでびっくりした。
そもそも、痛む足をかばいながらギッコンバッタンと歩いていると、まず全身の筋肉がこわばってものすごく疲れる。ただでさえいつもの半分のスピードでも歩けないのに、通勤なんかは途中で体力を消耗しすぎて立ち止まりたくなる。階段も降りるのがすごく大変。一段ずつよっこいしょと降りていくしかないし、一歩ずつ痛い。もう松葉杖貸してくれよ~、というレベル。あれ、もしかして、言えば貸してもらえたのかなあ。

渋谷の乗り換えなんか人の行き来が激しすぎて、ゆっくりとしか歩けないこと自体ストレスだし、その上足をかばって体力を消耗してるとなるとちょっと泣きたい。職場の最寄り駅でもエレベーターを何度も乗り換えないと改札階に行けないし。うわあ・・・バリアフリーって・・・無いよりはずっといいけど全然不便~。


足を痛めて感じた不安

そして、あまりにも痛みが引いていかないので、だんだん不安になってくる。整形外科でもらったロキソニンテープを貼ってもなにも効果が無い。
折角つけた筋肉がどんどん落ちていくのにも焦るけど、それ以前に、これ本当に治るのかな?という不安。ずっとこのままだったらどうしよう。2週間で結構ヘトヘトである。あまりにも回復の兆しがないまま痛みが続いたので、弱気になってしまったりして。


ちゃんと足が動くありがたみ

そんなこんなで実は人知れず不安な日々を過ごしてきたのだけど、何がどうしたのか、今週に入ってから急激に治り始めた。ああよかった。本当に良かった。
痛みは若干残っていて、まださすがにトレーニング再開とはいかないけど、もうほとんど元のスピード、元の歩き方で歩けるようになった。
すいすい歩ける快適さ!障害物をさっと身をかわしてよけられる快適さ!
大きな怪我を知らない私はこのありがたみは初めて感じた。


シンプルで大事な気づき

身体が思い通りに動くというのは、私は普段は当たり前でありがたみを感じることもなかったけど、この日常が失われるとすごく不便だ。ついイライラしたり、弱気になったりしてしまう。
ほんのちょっと故障しただけでもこれである。骨折とか、もっと一生付き合っていくような怪我でもしたらもっと大変だ。
街の不便さをリアルに感じるのも初めてだったし、多分これ、知れて良かったんだろうなあと思う。

にしても初心者ランナーとして、どうも私は左足にトラブルを繰り返しそうな予感が既にしていて、怖いな~。年明けにはフルが控えているけど、間に合うかしら。一度ひどく痛めると、また痛めるのが怖くなったりもする。
とりあえずはしっかり治して、トレーニング再開が待たれる。

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