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書く習慣Day5: 新年度を迎えて

生まれてから小学校までの記憶を辿ってみる。

一人っ子の私は待望の初孫だったこともあり、それはそれはかわいがってもらったことが昔のアルバムから見てとれる。

3歳くらいまではひどくひっこみ思案だったそうだ。人がたくさんいる場所に行くと母の影に隠れて出ようとしない、ディズニーランドでミッキーに会っても恐怖で固まる、そんな子だった。

しかし、ピアノを習い始めてから変化したという。
発表会は緊張したが、ステージに立って拍手をもらうという初めての体験を経て、何かが覚醒したようだ。

幼稚園に入ると、おままごとに夢中になった。しかも、かなり細かく状況設定や役を作り込んだ。
家では絵本をたくさん読み聞かせしてもらっていたが、そのうち私が最初から最後までスラスラと暗唱し始めたことに、母は驚いたらしい。

初めての演劇体験は幼稚園のお遊戯会だ。
"動物たちのお誕生日会"という題材で脚本を書き、小道具を作り、演出をしながら出演した。


小学校4年生からは憧れだったバイオリンを始め、子どものオーケストラでコンサートマスターを務めた。皆で音を合わせるのはこんなにも楽しいのかと気づいた原体験だ。

5年生からは部活に所属できることになり、演劇部と放送部に入った。演劇部では部長になり、朝の時間や昼休みにもはりきって練習した。
家でせっせと大道具を作ったり、当時流行っていた曲をBGMにしたり、記憶は断片的ではあるがとても楽しかったのを覚えている。文化祭の公演を、家族や友人が観に来てくれることも嬉しかった。

放送部では昼食の時間に生放送し、クラシックやポップスなどさまざまな音楽をかけた。これも今思えば、ラジオが好きになるきっかけだった。校内オーディションで選ばれ、運動会では司会もやった。

クラスには気になる男の子もいた。
私は超文化系の真面目優等生キャラ、彼はいわゆるスポーツマンでやんちゃな人気者だったので、ほとんど接点がなかった。
それがある日、同じテレビドラマにハマっているという共通の話題ができたことから一気に距離が縮まった。
好きな人と好きなドラマについて毎日語り合う、甘酸っぱい時間だった。

今でも何より好きな演劇と音楽への強い思いは、子どもの頃から変わらない自分の根幹だと思う。
ずっと変わらず大好きなものがあるというのは幸せなことだ。

ただもうひとつ、変わっていないこと。
幼い頃はいつも母の影に隠れていたが、特に苦手なのが新しい環境に飛び込むことだった。

休み明け、新学期、進級、入学など、何かをスタートする前はいつも不安になっていた。
前日の夜になるとお腹がシクシク痛みだし、あれやこれやと考えすぎてどんどんネガティブになってしまう。
ところがいざ始まってみると、全く問題なく楽しめて、嘘のようにケロッとしているのだ。

さて、今も、新たな日々を前に心臓がバクバクしている。
親には、また始まった〜どうせ始まれば楽しいって言うんでしょ!と半ば呆れられている。

今日から新年度。結局子どもの頃から変わらない小心者の心を抱いて、なんとか眠りにつく。
楽しい日々になりますように。あーお腹いたい。

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