リファラル採用
こんにちは。今回は、近年注目を集めている「リファラル採用」について詳しく解説していきます。人材確保が難しくなっている昨今、効果的な採用手法として注目されているリファラル採用。その仕組みや利点、注意点などを分かりやすくお伝えします。
リファラル採用とは?
リファラル採用とは、自社の社員に友人や知人を紹介してもらうことで候補者を募る採用手法です。英語の「referral(紹介)」から来ている言葉で、社員紹介採用とも呼ばれます。
リファラル採用のメリット
企業理念に共感する人材を獲得しやすい
採用コストを抑えられる
入社後の定着率が高い傾向にある
特に、企業の価値観や文化を理解している社員が紹介者となるため、企業との相性が良い人材を見つけやすいのが大きな利点です。
リファラル採用の報酬制度について
多くの企業では、リファラル採用を促進するために報奨金制度を設けています。ただし、この報酬制度の設計には注意が必要です。
報酬設定のポイント
報奨金は紹介の「後押し」や「労い」として位置づける
金額は人材紹介会社への支払い報酬よりも低く設定する
就業規則や賃金規程に明記し、「賃金」として支払う
報酬額の相場は30万円未満が一般的ですが、企業によって異なります。重要なのは、報酬だけでなく、社員の採用活動への当事者意識を高めることです。
リファラル採用成功のためのポイント
社内告知を徹底する
リファラル採用の背景や目的をしっかり伝える
現場社員へ直接声をかける
具体的な行動を促す声かけを行う
不採用時のフォロー体制を整える
紹介者と被紹介者の関係に配慮する
リファラル採用の成功事例
事例1:ゲーム要素を取り入れたIT企業
チーム対抗戦形式でリファラル採用を促進
ポイント制を導入(ミートアップへの友人招待で1ポイント、選考進出で5ポイントなど)
優勝チームへノベルティを贈呈
Slackでの活動報告や全社ミーティングでの定期発信を実施
結果:社員の約86%がリファラル採用に協力し、約600人の母集団を獲得
事例2:大手クラウドサービス企業
紹介してくれた社員へ旅行券をプレゼント
コアバリューに共感する人材の採用に注力
エンプロイージャーニーに沿った段階的な呼びかけを実施
(例:入社1ヶ月後にリファラル採用の協力依頼、1年後に転職クチコミサイトへの入力依頼)
結果:内定者の約半数がリファラル経由となる
事例3:HR系サービスを提供するスタートアップ企業
紹介促進のための会食費を企業が負担
「いい人紹介ありがとう手当」というインセンティブを用意
「ごめんねごはん制度」を導入
(採用に至らなかった場合、企業負担で候補者を会食に誘える制度)
結果:内定者の約3割がリファラル経由となる
これらの事例から、以下のポイントが成功の鍵となっていることがわかります:
社員が楽しみながら参加できる仕組みづくり
適切なインセンティブの設定
長期的視点での段階的なアプローチ
社員の心理的負担を軽減する制度の導入
企業文化や価値観との一致を重視した採用
各企業の特性や規模に合わせて、これらのポイントを参考にしながら、自社に最適なリファラル採用の仕組みを構築することが重要です。
まとめ
リファラル採用は、適切に設計・運用することで、コスト効率が良く、質の高い採用を実現できる手法です。ただし、単に報酬制度を設けるだけでなく、社員の積極的な参加を促す施策や、会社全体の雰囲気づくりが重要です。
自社の文化や状況に合わせて、リファラル採用の仕組みを構築していくことで、優秀な人材の獲得につながるでしょう。
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