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営業代行の不都合な真実

本内容が営業代行活用に悩まれている方の一助となれば嬉しく思います。

■ お伝えしたいこと
営業代行を使い続けることは極めて不可能
である。
※営業代行サービスを否定するものではありません。

前提、弊社も創業から数年に渡り、営業代行事業を行っていましたので、営業代行とは何か、どのような価値提供が必要かを重々理解しています。

また、日頃からお客様より「営業代行活用の成功事例がない」というお声が多く、様々なサービスを探し弊社を見つけてくださるようなので、”元営業代行”としてこの課題に向き合うべきと考えていました。

営業代行を内側からも外側からも知る立場として、上記に至った理由を解説していきます。最後までお付き合い頂ければ幸いです。


理由①課題の本質は営業ではなく製品力

営業代行から見て、売れやすい商材とそうでない商材があります。端的に言うとその差は「製品力」です。製品力は、市場性(ニーズ)、競合優位性、マーケティング戦略などの総合力。当然製品力が高いほど商談難易度は低く、受注率は高くなります。

マーケティングの4P戦略など、製品力が前提

即ち、「営業の前段階で勝敗がついている」ということ。よって、営業代行的には製品力が高いほど”おいしい案件”となり、リソース投入により期待効果が予測しやすいです。

また、営業という組織のお話を少しさせていただきます。営業には機能として戦略と戦術があります。その手前にマーケティングがありますが、ここでは営業にフォーカスします。

営業をご存じの方はお分かりかと思いますが、この戦略と戦術の業務の線引きが非常に曖昧です(=分業化が難しい)。特に中小企業の営業組織はプレイングマネジャーも多く、これが顕著です。

これが長期的に営業代行を使い続けられない本質だと私は考えています。

因みに、営業戦略の上流を設計をする”営業コンサル”もありますが、上記の4P戦略はじめ、外部組織が他社の製品力向上にコミットできるかはかなり懐疑的だと私は考えています。

現に営業コンサルをしていた私がそうでした。課題の仮説を立て、解決策やツールに落とし込み、緩やかに業務の標準化へ移行させます。

ただし、この思考は製品力向上と相反するのです。営業の業務標準化というのは製品力向上と真逆の発想です。

理由②成果と評価の乖離

顧客の営業代行への期待は明確で、ROI(投資対効果)です。

アウトソーシングの中でも、営業代行は収益に直結するため、「いくら投下し、いくらのリターンを得られたか」ということに尽きます。顧客からすれば”効果が出るならいくらでも出すよ”という状況。

これに対し、営業代行は顧客の要望に対していかなる営業プロセスで運用できたかを重視します。いわば「成果<評価」です。そもそも論ですが、顧客で成果の実現ができない時点で既に難易度が高いわけです。

営業代行としては、成果を出す前に解約されることだけは防ぎたいので、サービスとしての評価を得にいきます。その後はできるだけ長期間かけて成果を実現していく。これが営業代行としての常套手段であり、リスクテイクでもあります。

測定できる定量と測定不能な定性の違い

これこそ「顧客のニーズと営業代行が提供する価値のギャップ」です。

以下は弊社の営業代行時代、お客様からよく言われた言葉です。

よくやっていただいているので御社を「評価」している。
ただし、経営判断として「成果」の証明が難しく、依頼継続は難しい。

さらに上記に加え「評価」はお客様によって基準が異なります。担当者で大きくスコアが変動するということです。期待値やフェーズ、スキルにも個人差があります。

これら要因で営業代行会社は「対担当者への期待値コントロール」が大きなミッションになっていきます。

更には、コントロールできない経営環境の変化(戦略、予算、組織変更)により顧客からの評価がすべてゼロリセットされることも多々あります。創業当初、顧客とのギャップと環境変化に悩まされる日々を送りました。

理由③ビジネスモデルがそもそも破綻?

ここまで話を進めてくると、営業代行は顧客と良好な関係の上、長いお付き合いをするに難易度の高いビジネスモデルだと理解できるかと思います。

営業代行視点で言えば、業務の線引き、評価の曖昧さ、経営環境の変化など変動要素が多く、”いつまでたっても手離れせず安定しない”のです。

創業時、ある営業代行の社長に聞いた言葉が強く印象に残っています。

営業代行で安定収益を上げるには、うまくいった商材の代理店になること

つまり営業代行として長くお付き合いできたとして、顧客の収益性が上がれど、こちら側の報酬は増やしにくい。そうなると代理店としてロイヤリティを稼いだほうが得という理屈です。

営業代行とは言え、自社スタッフを抱え品質やモチベーション維持をし続けなければなりません。うまくいっても得が少なく、うまくいかないと損をするというビジネスモデルの構造にやがてスタッフも疲弊していきます。

「完全成果報酬型テレアポ代行」
このようなインセンティブに振り切ったビジネスモデルに派生する理由がこれだと私は思っています。成果と評価のハイブリット(出来高+固定給)はなかなか成立しないのです。

これらはLTV(顧客生涯価値)向上を目指せないモデルが故に、短期で高額報酬を狙うことから、実際サービス品質の低下も招きます。

まとめ

私の主観ですが、営業の複雑性が故に、再現性の低さそして、ビジネスモデルからしても営業代行会社の運営はかなり大変です笑。ゆえに高額にならざるを得ないコスト構造となっています。

マーケティングフェーズ、または大量に電話営業のリソースが必要なイベントフォローなどでれば時に有効ですが、”営業組織を外注する”ということはかなりのリスクとROI低下を招きます。

そんな営業代行での経験をもとに、現在弊社では中長期的視点を持って営業組織の課題解決サービスを提供しています。

まさに成果と評価のハイブリットを目指しています。

営業代行へのニーズを踏襲しつつ、お客様をコア業務に専念いただくための環境作りをコンセプトとしております。

人材不足による営業プロセスの合理化は加速していきます。弊社では営業代行というソリューションではなく、顧客を本来やるべき営業コア業務へシフトさせるソリューションを低リスク・低コストでご提供しています。

営業やマーケティングのリソース・ノウハウ不足の際にはぜひご活用頂ければ幸いです。

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