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Magnolia Live Tour 2023 in KOBE

神戸100BANホールで行われた「Magnolia」のライブにいってきました。
このユニットはトリオなのですが、ヴィブラフォン・ピアノ・パーカッションと言う構成になっていて他では聴けない音楽を演奏します。

ヴィブラフォン:山本玲子
ピアノ:柳原由佳
パーカッション:相川瞳

全曲オリジナルでスタンダードと呼ばれる曲の演奏はありませんでした。そして3人とも演奏者であり作曲家でもあります。ユニットの世界観を表現する事に重きを置いているのだと感じました。

全曲オリジナルなので曲名はほぼ覚えていないのですが、印象に残った曲はCDと照らし合わせると何となく繋がりました…。
1stセットのラストで「La vos del viento」がとても良い曲で記憶に残った一曲でした。導入部のスパニッシュなアレンジはちょっとチックコリアの 「La Fiesta」のイメージと重なったのですが、その後、静かに続くオリジナルテーマを引き立ていました。美しくて切ないメロディーで物語性もあり、このまま映画に使えるのではないかと感じる”大きな曲”でした。

そしてこの日の演奏で一番心引かれたのが、2ndセット中盤にあった「Aerial Traverse」でした。(曲名間違っていないと思いますが…ちょっと?)題名通りの曲で、静かな浮遊感と後半はスピード感も重なってちょっとスリリングな雰囲気もありました。また山本玲子のソロもかなり良かったです。ジャズの”どろっとした部分”とヴィブラフォンの”キラキラした音の粒”がうまく融合していた感じです。クールだけど熱い演奏に引き込まれていきました。

「Magnolia」というユニット実はよく知らないままライブに行ったのですが、本当に楽しかったです。私は音楽的には全くの素人なのですが、演奏や曲作りアレンジ等に一貫した世界観を感じました。技術的にも高いものがあると感じました。

この「Magnolia」の世界観の要になっているのが、相川瞳のパーカションではないでしょうか。CDではライブと比べると若干薄味な感じもしますが、ライブでの存在感は大きく,柳原と山本が繰り出すキラキラした音の粒や流れるようなメロディに対して,マットで乾いた受け皿を用意しているような感じがしました。ユニット全体に厚みを持たせて、うまくバランスしている思います。何度か短いパーカッションのソロがあったのですが、もうちょっと長くても良かったかもしれません。快感のツボに”すっぽと”入り込むサウンドでした。

神戸100BANホールと「Magnolia」の相性は良かったですね。
また行きたいです。