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「くらやみの速さはどれくらい」を読んでてしんどい

概要

エリザベス・ムーン著
小野芙佐訳
ハヤカワ文庫から出版されている「くらやみの速さはどれくらい」
読んでてめちゃめちゃ辛い、本自体分厚くて全20章ほどあるのですが第6章まで読んだんだけど、めちゃくちゃしんどいからメモします。

なぜ辛いのか

あらすじから掻い摘んで書くと。
設定が「自閉症が治療可能になった近未来。自閉症者最後の世代である
主人公が新しい治療法の実験台に迫られる。」
で、序章からノーマル(健全者)と自閉症者との差や差別化が
かなり強く描かれているからです。
自閉症者を人間としてみている人物、見ていない人物。
そこの当たりの強さがめーっちゃくちゃしんどい。
読んでいて自分の嫌な思い出がよみがえる。

主人公以外にも自閉症者最後の世代の仲間の中ではこの治療法が
かなり話題になっています。
もちろん受けたら、ノーマルになれるからなりたい派
ノーマルになりたくない派と分かれていますが
自分もうつ病と診断され治るか、治らずに付き合い続けるかの病気を
わずらっているために主人公がこの新しい治療法について受けたら
「ノーマルになるのか」
「でも自分はノーマルになりたいわけじゃない」
という葛藤をします。
そこがめちゃめちゃしんどい、読むのしんどすぎて他の本読んでます。
うつ病の自分がいるから「自分」なのか。
うつ病じゃなくなったら「健全者」と同じような目線で世界を
見れるのか。それは「自分」なのか、楽しいのか、など
という自己投影をしてしまい、くそしんどい。


それでも読み続ける理由

単純にお話の展開が面白いからです。
主人公はフェンシングの趣味を持ち、カルチャースクールみたいな
ところに通い続けています。
そこで好きな人もできるし、好きな人は主人公を人間扱いしてくれます。
主人公のフェンシングに対する考え方も独特なロジックを組み上げて
いるようで、その表現がおもしろいです。
今のところの救いは主人公の周りに、主人公を人間扱いしてくれる
人物がいるからですね。
それに精神疾患を持っているからこその視点の読み方が
できて面白いです。共感力が高まり、世界観に没入できます。


最後に

光の速さは調べれば出るけど、くらやみの速さは疑問に思ったことない、これも自閉症者特有の考え方なのでしょうか。今読んでいる本が読み終わったらまた小説を読もうと思います。きつくなったらまた別の本を手にしますが。

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