【私の経験】企業内研修講師
仕事の経験を書きたい、と思うと膨大な量になりそうだし、まとめられるのか。「職種ひとつひとつをnoteに書いてみよう」と書き始めました。
第5弾は企業内研修講師
わたしが実施した研修は
・新入社員研修
・新入社員営業研修
・職種変更研修
・新商品研修
・営業スキルアップ研修
キャリアコンサルタントになってからは
・面接対策研修
・面接マナー研修
営業向けが多く、営業スキルアップ研修のみMgr含む営業部全体で行った研修。レジュメは提供されることが多く、話す内容が決まっているものも多かった。
●研修講師として大切にしていること
何かひとつ、必ず持って帰ってもらう
参加を強制される研修もあれば、自主参加の研修もある企業で行う研修はどちらかというと強制的に参加させられる。
30分の研修から1日以上かかる研修もあって拘束時間はばらばら。
ただ参加するのか、何か持ち帰ろうとするのか。同じ時間を使うなら絶対何か持って帰ってもらいたい。そのためにどうするか、を考えて研修を行っていた。
自分との約束ごとの一つが
「何かひとつ、必ず持ち帰ってもらう」
なんでもいい。参加者が「自分にとってこれが必要だ」と思ったこと。
それひとつでいい。
複数あればそれはそれでうれしい。
それはわたし都合かもしれないけれど、そう思いながら講師をしていた。
研修参加者を巻き込む
ただ聞くだけの研修は退屈この上ない。
短時間であれば我慢できるかもしれないけれど、そもそも我慢して研修って。
効果は少ないんじゃない。
そう思うと、巻き込んで
「あなたを見ているよ」
「あなたのことも見ているよ」
じっと見つめて話す。
参加人数が多いときは、参加者の中に入っていく。つまり、自分から近寄って話すのだ。
わたしが所属した企業には教育研究機関があって内容が決まっていた。
講師用のマニュアルだって用意してある。
質問タイミングも決まっている。
プログラム通りに進めるけれど、表情を見てると腑に落ちてないなぁ
と思うこともあった。
そんなときはわたしから質問を意図的に挟み、その都度クリアできるように、を考えた。
一つ目に関わるけれど、腑に落ちなかったという気持ちがそれ以降の研修内容を受け入れられなくなることがある。
それを避けたかった。
有限の時間なので、すべてそうできたわけではない。「なるべくそうしよう」を心がけていた。
眠らせない
ふたつめに書いたように巻き込み型の研修をすると眠ることはできない。
全体が眠いと感じているときは、軽いストレッチを入れる。
質問して話す機会を提供する。
座っていれば時間は経過するよねー、という研修は避ける。
●研修で印象的な出来事
クボさんの講師、好きです。わかりやすい。
営業スキルアップ研修は2日間の研修だった。メンバーだけではなく、課長・係長参加のスキルアップ研修で、上位職者から研修開始した。
自分自身の事前準備をしっかりすることは当然のこと。講師として研修を受けている以上、練習は業務時間内にするものではない、と上司からお達しを受けていた。そのため業務が終了した後の自主トレを数日行った。
ひとつは、失敗経験を活かすために十分時間を取りたかった。
研修時間の3倍かけて準備するように
新入社員研修講師の研修会でいわれていた。
その新入社員研修講師で痛い経験をしていたので、準備をしっかりするしかない。
自宅でも研修内容を復習し、声に出して練習した。これは、講師をする上で習慣のようになった。
研修前日は会場準備をしたあと自主トレ。
こっそりやっていたのだけれど営業本部長に見つかってしまった。
ばつが悪いこと、この上ない。
「なんしよーと?」
「明日の研修の準備です」
「この時間に?」→時間外です
「はい、準備しておかないと緊張するので」(準備していても緊張はするけど)
「まあ、頑張ってよ」
翌朝の研修開始前に営業本部長から参加者に向けてひとこといただいた。
「クボちゃんは、昨日も遅くまで準備していたんだ。心して研修に取り組むように」
思ってもいなかったエール。
そんな言葉をかけてもらえるとは思っていなかったし、私としてはぎりぎりまで準備する姿を見られて「頼りないと思われたかな」と心配があったのです。
営業本部長のこの言葉は参加したMgrたちにちゃんと届いて、2日間の研修は滞りなく終了。
そしてもうひとつうれしい出来事が。
「僕、クボさんの講師、好きですね。わかりやすい」
不意打ちのフィードバックは本当にうれしくて、後でひっそり泣きました。
会社や自宅で自主練したこと、何か持って帰ってもらいたいという思い、参加者を巻き込んでやっていこう。それが報われたなぁ、と感じた一言でした。
授業中に寝ている生徒が、うとうとすることもなく参加していました
キャリアコンサルタントになってからの講師業は来場者向けのセミナー。これは定期的に行っていた。
それ以外に、外部から依頼があってセミナーを行ったことがある。
職業訓練校からの依頼で、20代が対象、25~30名ほどが参加だった。
引率の先生は3名。
就職に向けてのセミナーで3時間で、とお願いされた。
内容はフリー。
上司に相談しながら、内容は詰めていった。
当日。
参加者の気持ちはどうだろうなぁ。
やらされ感なのか、積極的なのか。これは日常を知らないのでわからなかった。
それでも私がすることは変わらない。
何かひとつでも持って帰ってもらう、巻き込む、眠らせない。
広くない会場に受講生がぎっしり(コロナ以前の研修)
3時間の中身はレクチャーと個人ワーク、個人ワーク後の発表。ブレイクタイムには面接に関係あるクイズ大会。ブレイクタイムは先生も巻き込んで実施しました。
狭くてぎっしりでも、できるだけ受講者に近づく。3時間の持ち時間が余るかも、と心配していたけれど、そんな不安は無用だった。
セミナー終了後、引率の先生から言われたのが「普段授業中に寝ている生徒がうとうとすることもなく参加していました。機会があったら是非次もクボさんにお願いしたいと思います。」
わたしにとってはとてもうれしいお言葉を頂戴できました。
●まとめ
研修する側、参加する側には目的があると思っている。少なくとも研修をする側は目的と目標をもって研修を行う。
「研修講師として大切にしていること」は、目的と目標と同じくらい大切にしてきたし、これからも心の真ん中においておきたい。
※研修用のレジュメ、提供されることが多かった。わたしのやりやすさ的には、自分でレジュメから作成するほうがやりやすい。レジュメを作る時間等は必要ですが、その分、研修への思いがより膨らましやすくなります😊
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?