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バクタプルの奇跡
こんな世の中になってしまったので、展示等の写真関連のイベントを記録しようと始めたnoteを書かなくなっていましたが、久しぶりに書いてみようと思います。
最近、 #フォロワーの8割くらいが体験した事が無さそうな体験 というタグを見たので、自分だったらどの体験だろうかと考えていて、思い出したことを書いてみます。
2013年から2014年の年末年始に僕はネパールへ一人で撮影に行ってました。その頃の僕はネパールとミャンマーにハマってて、隙さえあればどちらかの国に撮影に行ってました。この時は関西国際空港から上海経由でカトマンズ(ネパールの首都)に入りました。2013年の年末はタメル地区やボダナートを撮影して周り、年が明けた1月1日にバクタプルへ移動。バクタプルはネパール東部のにある古都でネパールに行くときは必ず立ち寄る大好きな街です。
2014年1月3日のこと。その日は早朝に起きて、朝の光が美しかったので、ご飯も食べずに射してくる光に誘われるように街の奥へ奥へと撮影しながら歩いていました。下の写真がその光で出来た自分の影を撮影したものです。
丁度この撮影をしている時に、後方から「トオルさん!」という声が聞こえました。基本的に僕は海外への撮影旅行は一人で行くこともあり、この古都の観光地でもない裏路地で僕の名前を知ってる人などいるはずがないのです。空耳だと思い振り返るとそこにはカメラを持った懐かしい顔がありました。彼はハルさんというシンガポール在住の日本人フォトグラファーでした。僕がシンガポールに住んでいた時に知り合い、一緒に撮影に行ったり、呑みに行ったり、親しくしてもらった方でした。2012年3月に僕はシンガポールから帰国したので、それ以来でした。
2人は示し合わした訳でもなく、僕は大阪から、ハルさんはシンガポールから、この古都バクタプルの裏路地で再会出来た奇跡にとても驚きました。
「ハルさん!何でここにいるの?」とポカンとして聞くと、彼の答えは「光が綺麗だったから」と全く僕と同じ動機だったので笑ってしまいました。
彼はその後、すぐにバクタプルを立たなければいけなかったので、その場所で少し会話してから別れました。一緒に呑むことが出来なかったのはとても残念でしたが、貴重な旅の思い出となりました。
以上が僕のフォロワーの8割くらいが体験した事が無さそうな体験です。
8割くらいならこんなもんでしょう(笑)
先日、久しぶりに『深夜特急』のドラマ版を見たので、旅の思い出を書きたくなりました。
最後にその2014年1月3日の朝に撮影した写真を貼っておきます(カバーの鳩の飛翔もその朝の撮影)。
このような希望の光が早く世界に射しますように。
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