IB理系科目の勉強法(+ちょっとしたテストのコツ)

どうもみなさん、お久しぶりです。IBも終わり大学に入学する前の最後の夏休みを満喫中ですが、みなさんはいかがお過ごしでしょうか。IBの結果も先月発表され、無事、大学から提示された条件を満たすことに成功しました。その中でも、HLで取った生物、化学、数学はすべて7でした!

というわけで、今回は僕がどのようにしてこの理系科目を勉強したのかについて描いていきたいと思います。自分は比較的に勉強時間がそこまで長いわけではなかったので(むしろ短いまである)、「自分は長時間集中できない」という方々にも助けになれば良いと思ってます。それでは早速本題に入りましょう。

ノート作り

自分が勉強をする際、新しい情報を取り入れるときは基本的にノートを作っています。紙でもタブレットでもなんでも構いません。ただ、ノート作りは個人個人でやり方が違ってくると思いますので、自分がやった方法の中で一番効果的だったものを紹介します。

まず、ノート作りの目的ですが、一番の目的は意外かもしれませんが「後から見直すため」ではなく、ノートを作る過程である程度内容を身につけることです。ノートといえばテスト前に見直すようなイメージが強いですが、自分は正直ノートを見ただけではあまり知識が身につくという感触はしませんでした。特に生物や化学など、暗記科目はこの「ノート作りの過程」でほとんどの内容を覚えたと思います。

さて、それでは肝心のノートはどうやって作るのか。基本的には「写す」という作業をします。よく言われるのが、ノートを作る際には丸写しはせずに自分の言葉で書け、なのですが、必ずしもそうしなければいけないわけではありません。実際、自分はsavemyexamsというサイトのまとめノートに出てくる言葉を「ほぼ」丸写しにしています。

丸写しでも良い⁉

もちろん、自分の言葉で書いてもなんの問題もないのですが、わざわざそれをしなくてもしっかりと覚える方法があると思います。それは、写す前にしっかりとその文章を読み、理解することです。

当たり前のことかと思われるかもしれませんが、実際に大量の内容をノートに書き込むとなると、いつのまにか考えすらせずにただたんに文字列をコピペしているあまりにも非効率的な時間になってしまいます。ここで一番恐ろしいのは、そうやって何も考えずに大量のノートを作ってしまうと、その分量のせいであたかも自分がものすごく有意義な時間を過ごしたかのような錯覚に陥ります。自分もこのせいで勉強した気にだけなったことは何度もあります。

実際、自分の言葉で書くときも、最初にその文章を読んで理解する必要があるので、実質やっていることは同じだと思います。

図・表は教科書のではなくネットにあるものを使って勉強

理系科目の場合、参考書やネットにあるまとめサイトなどで図や表は必要不可欠なものです。もちろん重要な図などはテストなどにも頻出するのでしっかりと理解することは大事です。ここでノートを作るとき、自分が意識していたことはできるだけ参考書に書いてある図をコピー、あるいは丸写しすることを避けることです。

例えば、IBの生物では筋繊維について詳しく学ぶことがあります。この単元で非常に重要なのが、Sarcomere(サルコメア)という筋肉を構成する組織の図です。先程紹介した「savemyexams」というウェブサイトにある図からまず見ていきましょう。

sarcomere (source: savemyexams.com)

理解する必要はありませんが、非常に分かりやすくラベルなどもつけて解説をしてくれています。もちろん、最初に内容を理解するには申し分のないとても良い図なのですが、実際のテストにはだいたいの場合電子顕微鏡で撮られれた実物の写真が登場します。それがこちら。

electron micrograph of sarcomere (source: bioninja)

上の図とはだいぶ違うことがわかると思います。自分がやっていたことは、参考書にある図よりも、ネットで適当に探してきた図に自分でラベルをつける、ということです。これをすることでほとんどの場合は実際のテストでこういう問題に困ることはまずありませんでした。特に生物の場合は、電子顕微鏡の問題が毎年必ずと言ってもいいほど出ているので、こういった写真を見ることに慣れることは非常に協力な武器になると思います。

以上の2つのポイントが、自分がノートを作る際に一番気にしていたことだと思います。このおかげで生物や化学では良い点を取ることができました。

練習問題・過去問

IBの学生に最終テストの前に一番やったことはなにかと聞くと、十中八九「過去問を解いてた」というと思います。それもそうで、過去問を解くことで得られる情報はとても有用です。そもそもノートを見直すだけだとそこまで復習にならないと思いますので、手を動かすという点においても過去問は優秀です。では、実際に過去問や練習問題を解くことにどのような利点があるのでしょうか。

問題の傾向を理解できる

過去問を解けば自分がどれくらいその科目に精通しているのか分かるかもしれませんが、もしかすればそれよりも更に重要なことが、IBの試験に出てくる問題がどのようなものなのかを理解できるということです。

IBのテストは難易度で言えばそこまで難しくありません。ただ、特に理系科目のPaper 2(物理はそうでもないが)には長文で解答するような問題がいくつかあります。初見の場合、大半の学生はこういった問題で高得点を獲得することができません。別にそれは知識が不足しているというわけではなく、単純にそういったタイプの問題に慣れていない、というケースが多いです。長文問題を解くときのコツは最後あたりに書いておくので、是非参考にしてください。

苦手な分野を知れる

過去問のもう一つの重要な役割は、自分が得意・苦手とする単元を知ることができることです。過去問を解くとき、それこそ「量より質」が重要だと思います。自分がしていたこととしては、まず過去問を一つ解き終えてから採点をするとき、次のことをエクセルに記録していました。

  • 間違えた問題の単元

  • それぞれの単元で間違えた問題の数

こういった記録をすると良いことは、自分が得意・苦手とする分野をしっかりと自覚することができることです。これが分かると、勉強量を効率的に単元ごとに分散することができます。例えば数学でベクトル系の問題はなんでも解けるけど、積分が絡んできた途端になにもできなくなる、という場合は、ベクトルをそれ以上やる必要はあまりないですよね。そしてその時間を使って積分にもっと時間を割くことが可能です。

一つの単元を極めることは間違いとは言い難いですが、バランス良く勉強したほうが100%高得点を獲得することができると思います。


これだけ見ると、「ノート作りと過去問だけで終わり⁉」と思われるかもしれませんが、実際に自分はそれ以外の勉強をやってません(少なくとも理系の科目では)。ノート作りの発展として、自分は最終テスト前に自分が難しいと感じた単元の内容を1ページになんとか詰め込む、ということをしていましたが、この方法もおすすめします。

テストのコツ

さて、最後に理系科目・数学のテストを受けるときのコツについていくつか紹介していきたいと思います。

長文問題のコツ

こういった長文返答の問題を解くにあたってのコツみたいなものですが:

聞かれていることに直接関係あることを全て、詳しく書くこと

  • 聞かれていることに直接関係することについてできる限り詳しく書く

  • 直接関係はしないけど、間接的に関係していることを後から付け足す

IBの採点基準を見てみますと、基本的に書く順番は関係ない、そして多く書きすぎたからと言って減点されることはありません。そして殆どの場合、3、4点以上の問題は答えが点数以上個あります。例えば生物のPaper 2の最後の問題は7、もしくは8点なのですが、だいたい答えとなりうる文章が10個やそれ以上の数となります。

そんなに書いたら余白が足りなくなるじゃないか、と思われるかもしれませんが、IBでは追加で解答用紙を貰うことができますので、IBでは書くところがないから返答できない、ということはまずないです。ただ、あとちょっとだからといって追加の解答用紙ではなく元の解答用紙の解答欄をはみ出すように答えてしまうとスキャンがされなくなり、しまいには採点もされなくなってしまうので、例え少しだけ残っていたとしても、必ず追加の解答用紙に書きましょう。

時間を存分に使おう

IBの理系のテストでは大体の場合時間が余ることが多いです。数学の場合は分からない問題を考えることなどができますが、生物や化学など暗記依存の問題は分からないものは分かりません。そのため時間が余ってしまうとそれこそ無駄な時間が増えることが多いです。見直しをするといっても、見直しを何度も何度も繰り返す人はそうそういません。

そのため、問題を一つ解いたらすぐに簡単にで良いので自分の解答をチェックしましょう。計算ミスは無いか、答えは現実的か、そしてなにか付け足すことは無いか、これらを確認するだけでケアレスミスを大幅に減らすことが可能です。

1分考えて筆が動かなければ飛ばそう

先程IBでは時間が余ることはそんなに無いと言いましたが、それはあくまで時間管理をある程度うまくした場合です。個人的に一番貴重な試験時間を無駄にしてしまうのは一つの問題に時間を使いすぎることです。これは、数学のテストでありがちなのですが、物理や化学といった多少の計算が必要となる科目でもよく見られることです。

IBの試験(生物・物理・化学のPaper 1を除く)は、実際に試験時間が始まる前に5分間の「Reading Time」というものが与えられます。この間、問題用紙を開けて先に問題を確認することができます(※あくまで読むだけーペンを持つと注意されるので気をつけましょう)。

この時間の間に、しっかりと問題を全部確認することを心がけましょう。問題を読むと、すぐに解法が思いつく問題とそうで無い問題があると思います。試験が開始したとき、まずはすぐに解けそうな問題から攻略していきましょう。それからすぐには解法が思いつかなかった問題に移っていけば、なるべくタイムロスを減らして試験を受けることが可能です。もしどの問題でも最初から、もしくは途中からでも筆が1分ほど動かなくなったのであれば、 まずは残っている別の問題にいきましょう。その別の問題も分からない、もしくはあと一問だけならば長考を初めても良いと思います。

基本的に長考することは無駄な時間になりがちで、他の問題を解いているうちに不意に解答が脳裏をよぎることもよくあることです。分からないものをすぐに後回しにできるようになることも大切なスキルです。

最後に

以上で今回の記事の内容は終わりです。すでにみなさんが知っていることを書いているかもしれませんが、少しでも助けになったらなと思ってます。最後に一応報告ですが、自分は無事にイギリスの医学部に受かりました。ビザの申請などこれから忙しくなる予定ですが、いままで通り時々記事を上げていくと思いますので、是非楽しみにしていてください。それではお疲れ様でした。

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