夜
今日あんまり楽しくない日やな。とずっと思っていても突如夜にどんでん返しが起きて好きになったりする。そんなこともあるのが夜で、普通に楽しくない日やなぁ、と思いながら終わっていくのも夜だ。
突如どんでんがえしが高確率で起きるのが宿泊案件。合宿とかみんなで宿泊するときの昼間は満足度が、30%くらい。大概しんどいことや、普段学べないことを学びに家を飛び出ているのであたり前だけど。でも夜で大体昼の満足度の低さを補える。
夜。静かにしないといけない時間。
こそこそ話をしているからこその謎の罪悪感というか、何話しても面白いみたいな空間が生まれてどんな話でも面白くなる。
5人で話していた夜。
いつも通りこそこそ何気ない今日の昼の話をずっとしていた、普通に楽しかった。4人は当たり前のようにこそこそ話をしていたけど、もう1人が話を始めたとき、明らかに「普通」の声だった。
いやここは、こそこそ話する場所やねん。って全員が心の中で突っ込むと共に、こんなことある?ってくらいみんなで笑った記憶がある。でも静かにしないといけない気持ちの葛藤とともに笑いを必死に堪えた記憶もある。
「こそこそ話できないんです〜」と5人目の彼女は言った。
有声音やなぁ〜。と心の中でつっこんだ。
みんな無声音で話したりしてんのに、有声音やなぁ。
英語の授業で習った、言葉を発声するときに喉震える時が有声音。喉震えへんときが無声音。って言います〜。まあこんなん覚えなくていいんですけどね。テストにも出ません。これは感覚でやっていくものなのでね〜。って言う先生の言葉が自分の中で交差していた。
こそこそ話は喉震えへんから無声音。「普通の声」は喉震えまくってるから有声音やん。
喉の振動は音の振動となって伝わる。音はいつも振動している。揺れている。
シャボン玉が詰められた部屋で4人がこそこそ話してたら、無声音やからシャボン玉割れへんのかな?でも5人目の彼女が来たら有声音で喉震えて音も震えるからシャボン玉割れまくるんちゃう?
割れないシャボン玉見たことあるん?
ない。
でもずっと無声音で話してる人も見たことない。
みんな無声音で生活したら、割れないシャボン玉見れるんかな?
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