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二次元の紙の地図からその場所のイメージをまざまざと思い浮かべる

子供の頃から地図が好きだった。地図とは・・・土地の起伏、川や田んぼなどの土地利用形態、道路や公共の建物などがすべて記号で表されていて、その記号から現実の姿を想像することができるツール。つまり、二次元のデジタル情報から、豊かなアナログの世界を再構築するきっかけなのだ。

最初は世界地図帳。3・4才の頃の地名探し。索引に載っている地名を、掲載ページと記号から探し当てる一人遊び。セントヘレナ島なんかを見つけては楽しんでいた。

小学校では白地図づくり。地図記号を使って街を表現するのが楽しかった。立体地図はそれほど好きではなかったな。ただ、立体に切り貼りすることで等高線のイメージを体感することができたのはよかったかも。

大人になってからは、1万分の1の地図を物語のように読み込むこと。等高線や地名、特に昔の名前が残っている小学校や公園の名前、さらには道の交わり方や家の密集度合い・・・そこからその街にどんな人が住んで、どんな生活が営まれているのかを想像する。

全く行ったことのない土地、タクシーでたまたま通りがかっただけの場所、もちろん自分が住んでいるところの周辺など。二次元の紙の上の情報から三次元、もしかしたら時間軸も入れた四次元の世界を再構築する楽しみ。

考えてみたら、仕事として長く携わってきたマーケティング・リサーチも、アンケート調査から得られた数字の羅列や、生活者インタビューの膨大なテキストといった二次元情報から、社会や暮らしを想像して再構築する営みと言えるかもしれない。

反対に、多変量解析やKJ法といった分析ツールは、多すぎる情報を整理して(次元を落として)端的にわかりやすく説明するためにある。つまり地図として提示するようなものなのだ。

地図の読み取りと地図作り。私にとっては幼い頃から今に至るまで、心を捉えて離さない時間ですが、こんな話題に最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

タイトル写真は、岩手県遠野市の荒神様。Google Mapではなかなかたどり着けなかった場所(笑) ちなみに、現実のトラフィックを反映しているGoogle Mapには愛憎相半ばする思いがあります。



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