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SalesX Night vol.1 営業パイプラインを0→1フェーズでいかに作るか に行ってきた!

普段、CSのイベントによく顔を出している自分ですが、本職はSales。今回始めて、Salesを対象にしたイベントに参加して来ました。ホームなはずなのに、なぜかすごくアウェー感を感じつつ、、イベント内容まとめてレポートします!

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■概要
日時:2020年1月15日(水)19:00〜
場所:東京都港区六本木3-2-1 六本木グランドタワー31F (ディップ株式会社)
詳細:https://reality.vc/event/salesx_night_20200115.html

■登壇者紹介
伊田 聡輔(いだ・そうすけ)
HubSpot Japan株式会社 Director of Sales 
2017年よりHubSpot Japan 株式会社にて、共同事業責任者ならびに営業部門担当のディレクターとして勤務。 HubSpot 入社前は グーグル株式会社 Google Cloud 事業本部長として、同社のインサイドセールスプログラムを立ち上げた。また Adwords 営業部門のマネージャーとして、日本国内で 数多くの中堅・中小事業者のデジタル化を推進。

鈴木 純太(すずき・じゅんた)
株式会社Rockets CSO(最高戦略責任者)
デザイナーからキャリアをスタート。27歳から営業をはじめ、KDDIグループのmedibaに売却した株式会社AppBroadCastで営業を担い、売却までの営業売上の大半を担当。その後、アクセラレータープログラムでの営業講師など、スタートアップの営業を数多く支援。現在はスタートアップの営業支援をしながら、株式会社RocketsでCSOを務める。また、Voicyパーソナリティとして、「スタートアップ営業ラジオ」を平日毎朝配信。

進藤 圭(しんとう・けい)
Dip株式会社 執行役員/次世代事業準備室/AI.Accelerator座長
早稲田大学政治経済学部政治学科を卒業後、ディップ株式会社に新卒入社。営業職、ディレクター職を経て、40件以上のサービス企画に参加。新規事業と事業提案制度の責任者や、人工知能ニュースなどメディアチームの責任者を務め、スタートアップ支援では投資担当を兼ねている。その他、TBSラジオ「好奇心家族」にてニュース解説者など幅広い分野で活躍している。

Session1
『ゼロイチフェーズの営業パイプラインの作り方(仮)』
Rockets鈴木純太氏

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1.Whyからからはじめるパイプライン設計
そもそもなぜパイプラインを設計するのか?

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パイプラインの設計、スコアリングの相談に来るスタートアップ企業は多い。そもそも、顧客を成功するためにある工程がパイプライン。
パイプラインの前後に考えるべきことが色々ある。成功させるということは、事業としてどういう戦略なのか、どんなターゲットなのかをパイプライン前に考える必要があり、顧客の成功が継続するよう持続可能性をもたせることがパイプラインの後に考えられているか。

2.営業0→1理論:STPSS(スタップス)
営業支援を重ねて得た独自のフレームワーク=STPSS

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①営業は戦略からなる
 単純に売ればいいというものではない
②なによりもまずターゲットが大事
 上流を抑える、ターゲットが何よりも大事
③検証が出来るパイプラインを設計する
④持続可能性を「顧客カルテ」で確認する
 顧客カルテ
  顧客の会社情報
  +セグメントやターゲティング
  +チャネル
  +ヒアリング情報(仮設検証)
⑤勝ち筋を元に、スケールさせる

STPSS(スタップス)

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S:Strategy
上流工程として、市場のどんな課題をサービス/プロダクトで解決するのかを明確にする。
T:Target
顕在ターゲットと重要ターゲットの2つにわける
顕在化したターゲット→緊急度と重要度が高いターゲット。仮説ベースではあるが、すぐに救ってあげられそうな顧客群。
重要ターゲット→自社から見た時に獲得したい顧客群。
P:Pipeline
ザ・モデル型とエンタープライズ型のパイプラインを用意。ターゲットに応じて両者を使い分ける。
S:Sustainability
成功を顧客カルテで分析し、持続可能性を検証する。
顧客を確実に成功させること。成功が何なのかが明確に言語化出来ていて、それを顧客と握れている必要がある。
S:Scale
持続可能性が担保できたらスケール戦略を考える。
勝ち筋が見えてきたあとに、代理店販売戦略やアウトソース、アライアンス等を考える。

3.0→1フェーズの営業パイプライン
ザ・モデル型

パイプラインのモデルを「業界標準」に求めるのではなく、何を持ってそのファネルにするのか、社内の共通言語を揃える。
エンタープライズ型
LTVが高いという仮説のもとに、加点方式で組み立てていく、辛抱強く進捗管理を行う。

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とはいえ、0→1フェーズではリファラルがとにかく大事。
顧客の成功を元に、リファラルにより高い確度のリード獲得につなげる。

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Session2
『HubSpotを使った営業パイプラインの作り方』
HubSpot Japan株式会社 伊田聡輔氏

HubSpotの概要
日本での創業は3年前。3年で1,000社に導入

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HubSpotが大事にしている2つのコンセプト
「インバウンド」と「フライホイール」

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「インバウンド」

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売り手と買い手で求めている情報と、提供したい情報とにギャップがあるため、不幸な関係になってしまっている。
求められる情報が必要なタイミングで見つけて貰えるように置いておく。
買い手にとって有益な情報とは、「内容」「入手方法」「タイミング」が揃った情報。

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モノやサービスの購入にあたって買い手が一番信頼する情報源は、口コミや紹介。他に良い評価を言いふらしてくれるような人に、9点10点をつけて貰える様な仕組みづくりを目指している。

「フライホイール」
「フライホイール」型の部門ミッション
マーケティング:惹きつける
営業:信頼関係を築く
サービス:満足させる

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インバウンド手法の実践その1・Attract

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マーケティングは売ることは考えず、顧客ペルソナがどんなことに興味を持つかを考える。月間2,000件程度のリード獲得。MAとCRMが連携しているため、1件のリード獲得のために必要な施策が可視化出来ている。

インバウンド手法の実践その2・Engage

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買う可能性、HubSpotへの関心度合いが高い順にアプローチを行う。
悩みがあるのか、悩みがある場合にHubSpotで解決出来るのかを問う「アセスメント」を実施。どちらも否定されるようなら無理に追わず、資料送付に留める。

インバウンド手法の実践その3・Delight

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ソフトウェア導入の際には、必ず解決したい課題、導入の目的がある。
用がなくてもとにかく連絡する。

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フライホイール型のKPI設計

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各チームが後工程に責任を持つようなKPI設計になっている。導入から一定期間内に解約された場合は遡ってセールスのコミッションを減らす、など。

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Session3
『誰でもできる営業のやさしい教科書(仮)』
Dip進藤圭氏

再現性のある営業とは
「買う理由 × 顧客接点数 × 単純接触回数」の最大化

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0→1期の営業が直面する問題は以下の3つ
1.何いってんだお前問題
2.アポ取れない問題
3.放置プレイ問題

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問題1・何いってんだお前問題
みんな難しいこと言い過ぎ。8%くらいしか商談相手に理解されていない(体感)。

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ターゲットが理解できる・顧客との共通言語である「経済合理性」と稟議を通すための「事例」がなければ「買う理由」が伝わらない。

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営業資料、LPを見直そう。ポイントは「吉野家モデル」
人は「はやい」「やすい」「うまい」このどれかのために物を買う。

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営業資料、LP、事例の3点セット
LPはすぐ「内製で」とか言いがちだが、無料のストライキングリーとかで十分。事例が一番大事。

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競合が無い製品=ニーズが無いと考えて良い。
従来のやり方や競合と比較して「○倍はやい、やすい、うまい」と言えないなら商品を見直すべき。

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問題2・アポ採れない問題
100件TELして3件アポ取れれば良い方。

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営業は量。顧客到達量を受注目標に十分な水準にする。殆どの営業は顧客接点の絶対数が足りていない。

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リスト、アプローチ、スクリプトの3点セット
皆やらないのがサービス紹介のスクリプトづくり。
ツイッターで紹介出来る程度の140文字程度のスクリプトから、
メール用、電話用と横展開していく。

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問題3・放置プレイ問題
一回きりで失注にしていたらリストはあっという間に枯渇する。
新規ばっかりに意識がいき、一度アプローチしたところは放置しがち。

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単純接触回数が増えれば呼応感度は高くなる。
偶然を装って単純接触回数を増やす。

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名刺データ、スプレッドシート、話題の3点セット
初期は接触したかどうかの履歴を残すだけでもOK。話題を3週に1回程度、ターゲットの目に触れさせることで「なんかよく見る」という状態が作れる。

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0→1期の営業問題は
1.顧客メリットを明確にする
2.量を担保出来るように設計
3.ターゲットへの徹底的な接触
の3つの繰り返しで解決できる。

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Session4
『ゼロイチフェーズでの営業を参加者全員でディスカッション』

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Q.リファラル営業の成功率を高めるためのノウハウ
A.相手が面倒くさくないような仕組みを用意しておくこと、単純接触を増やしておく、業界のキーマンと仲良くなる。何かお返しすることをルールにしておくと、紹介は貰いやすい。

Q.自分以外に任せても同じ結果をもたらすためには?いかに仕組み化して再現性をもたせていくか。
A.ハイパフォーマーではなく、ボトムに合わせて仕組みを整えるのがよい。
採用も結構大事。一人目にどういう人を採るか。任せられないなら採らない、という判断もある。

Q.大手企業との連携や展示会、DM等、ひととおりやり尽くした感がある。他に有効な施策例はあるか
A.大企業のIR窓口に「重要な課題」に対するコメントを送ったのが良かった。BANTの定義を変えてみるのも良い。

Q.営業インターンの見つけ方、育成のしかた
A.商材親和性、売り方に応じて採用している。採用後は最もローキャリアのメンバーのレベルに合わせてスクリプト等を用意する

Q.0→1フェーズで各社がどのような営業アクションを設定しているか
A.HubSpotでは「リーセンシー」今そのアクションを取っていることを重視。何故今そのアクションを取ったのか、課題があるのか、その課題はHubSpotで解決できそうかをすぐに聞く様にしている。
事前に資料を送っておけると、電話する口実をあとからいくらでも作ることが出来る。

Q.数ある営業チャネルの中で、最適な方法を探すために、どの様なステップで検討を進めるか
A.会社を説得するために、まずは一回自分で勝手にやってみる。
相手がいる時間に、相手がいる場所にアプローチする。まずはそれをミニマムでやってみる。HubSpotでは「獲物の水飲み場を探せ」と言われた。顧客がどういう風に情報を得て購入するか、よく観察しているとそんなに選択肢は多くない。

Q.ターゲット企業を具体的に把握するために、どの様な行動を起こすか
A.インタビューする。以外と競合は参入されたくないから色々教えてくれる。

Q.0→1のフェーズで、人力には限界を感じている。投資家からはテレアポやイベント等を求められており、行き詰まっている
A.BtoBにおけるイベントはTVCMと同じ。必要なコストも準備時間も、0→1フェーズでやるべきではない。イベントに出るより事例を創りに行った方がよい。

Q.既存クライアントからの紹介を獲得チャネルとするために、どう依頼すべきか・どの様なメリットを提示するべきか
A.紹介の対価は名誉だったりする。金銭的なメリットを用意しても、予算が決まっているから意味が無い。
インタビュー→WebサイトやSNS等で紹介させてもらう、成功している顧客とイベントをやって、その場で自然に紹介してもらうなど。

まとめ・感想

Salesを対象にしたセミナー初参戦でした!ごりごりの営業ノウハウの話かと思いきや、いつもCSのイベントで耳にするような『顧客の成功』だとか『PMF』『フライホイール』『事例が大事』といった話が多く聞かれ、意外というかちょっとだけ肩透かし感。
考えてみれば、顧客に提供する価値によって顧客に成功をもたらし、顧客の成功と共に事業を拡大していくSaaSのモデルを考えると、SalesもCSも、アプローチ対象が見込み客か既存顧客かが異なるだけで、本質的に果たすべき役割や重視すべきポイントは変わらないんだなと、思った次第です。
そのうち、Sales領域でも「ハイタッチ」とか「テックタッチ」とか言われだすんだろうか。あー、でもそれって要するに「フィールドセールス」とか「インサイドセールス」とかと似たようなものか。Sales用語とCS用語を比較して、どちらかにあってどちらかに無いものを棚卸ししてて、それぞれの施策やアプローチ手法、KPIやフレームワークを相互補完してみると、それぞれの可能性や選択肢が広がって面白そう。Salesにおける「BANT」ってCSで言うと何?とかとか。


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