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宇宙線研究所・春の合同一般講演会に行ってきました(*´`*)

東京大学宇宙線研究所・カブリ数物連携宇宙研究機構・春の合同一般講演会に参加させて頂きました。

場所は柏の葉カンファレンスセンター

瀧田正人教授と武田伸一郎特任助教による、宇宙線研究所とカブリ数物連携宇宙研究機構のトークイベントでした( ´灬` )

本日のテーマは「ガンマ線で観る・天文学と医学」でした。
高エネルギー宇宙線の起源「ぺバトロン」の観測、またガンマ線観測の医学分野への応用について、それぞれお話しして下さいました。

宇宙線とは、宇宙から飛来する高エネルギー粒子のことで、1912年にオーストリアの物理学者ヴィクトール・ヘスによって発見されました。
主な成分は陽子や中性子ですが、宇宙の何処から発生しているかは長らく謎とされていました。

雑なメモ

しかし瀧田教授は、中国チベットに設置した空気シャワー(※大気と衝突した宇宙線は、空気に含まれる窒素原子や酸素原子の原子核を破壊して中間子と呼ばれる新たな粒子をたくさん作る)観測装置を改良。
一つの空気シャワーに含まれる微量のミューオンを検出することで宇宙線がどこから来たのか特定できるようになりました。
詳しい内容は第67回仁科記念賞論文「サブ PeV ガンマ線天文学の創始と銀河宇宙線の起源の解明」に掲載されています!

https://www.nishina-mf.or.jp/wp/wp-content/uploads/2022/11/2021NMPjrv.pdf 

雑なメモ

チベットの日中共同宇宙線研究、昨今の情勢を考えると、今後どうなるか分からないだけに、本当に貴重で素晴らしい成果だと思います。

🇨🇳の軍国主義的な姿勢はあまり好きではないのですが、科学研究への理解と支援があってこそ、国境を越えてこのような研究が続けられているのだなぁ……としみじみ思いました。
科学はどうしても政治が関わる分野だから致し方がないのですが、国境なんか気にせず力ある人が色んな視点から切り込んで切磋琢磨と研究するとすごい成果が出るんですね……。
今からの時代、国境を超えて研究出来る場はこれからどんどん減るでしょうけども、だからこそ逆にそういう場所を大切にして欲しいなぁと思いました。

資料もたくさん頂きました。

後半のトークイベント、武田伸一郎特任助教による「ガンマ線撮像装置開発の旅」も大変面白かったです!

硬X線・ガンマ線と呼ばれる高エネルギー粒子をより詳しく観測するために開発された、宇宙線の検出に特化した撮像装置開発秘話をお聞きしました。

漫画や若かりし頃のお写真など、面白おかしいエピソードを交えつつ、開発の背景などを解説して下さったのですが、素人の私にも分かりやすく噛み砕いて説明していただけたのでとても有難く感じました。
特に印象的だったのは、福島原発事故で飛散した放射性セシウム可視化装置についてです。
「放射性物質見える化カメラ」は、人間の目では見えない放射線を可視化し、震災直後から様々な場所で活用されたそうです。
本当に凄い技術なんですね……!!!
若い世代の研究者の方々が力を合わせて開発研究を進めている姿に感銘を受けました。

頂いた資料

若い世代といえば、トークイベントに参加した中高生の参加者も多く見受けられました。
そして若い研究者の話に興味を持って熱心に耳を傾けていたのが非常に印象的でしたが、質問内容などもとてもしっかりしていて感心させられました。

特に、将来宇宙物理学を勉強したいと考えている中学生さんへの回答が、とても心に残りました。

武田特任助教曰く「自然に対する畏敬の念を忘れないことこそが大切。物理学と数学を学ぶことも大切だが、自然を形成する秩序に対して敬意を払うことが重要であり、それを常に忘れない人間になって欲しい」というようなことを仰っていました。

私はその言葉に深く共感いたしました。
あらゆる学問を学ぶ為ことにおいて最も重要なのは知識ではなく、何よりもまず最初に学ぶべきことは謙虚さと感謝の心を持つことだと強く感じるようになりました。

今回のトークイベントで得たものを糧にして、私自身もより一層精進していきます。
素晴らしいトークイベント、本当にありがとうございました🙏

帰りに食べたご飯美味しかった。

※素人のレポなので所々間違いがあるかもです。ご容赦下さい🙇‍♀️



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