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体験を未来に繋げたい(日記2023年7月1日)

曾澤高圧コンクリートさんが福島県双葉郡浪江町の南産業団地に、研究(Research)・開発(Development)・生産(Manufacturing)の3機能を兼ね備えた次世代中核施設『福島RDMセンター』を建設しました。
私は、そのオープニングのセレモニーでトークセッションを担当させて頂きご来場の皆様に最近の工具の世界のお話をする機会を頂きました。
実はこのRDMセンターの研究室の工具、工具箱などの備品を当社で販売させていただきご縁を頂き、今回、トークセッションだったのですが、私は本当にありがたく感じました。
 まず、高速道路を広がってからの景色が衝撃的でした。


まだ立入禁止の看板があちこちにありました

震災から12年が経っているというのに、まるで時が止まったかのような風景。
まだまだ色んな所が立ち入り禁止になっています。
朽ちていく家は、今も家主の帰りを待っているのでしょうか?
あの時、無念に自分の家を後にした人たちは12年の間
どんな気持ちでいたのでしょうか?


朽ち落ちていく建物も

もちろん、今までにこの光景は何度もテレビで見たものです。
でも、実際にこの地に立った時に感じたことは
テレビの映像から感じるものとは全く別でした。

津波の高さが記された小学校跡

パラパラと降る雨。
伸びる草木の匂い。
そこには、自然の生きる力を感じられのだけれども
実際には人の気配がありません。

一体、自分は今まで何をしてきたんだろう。
そんな気持ちになりました。

ちょっとした募金は何度もしたし、
物資の提供もしました。

でも、きっとそんなことだけではなく、
私たちは、この壮絶な体験を活かし、
次の世代に向けて、なにかを残さなくてはいけない。

そんな風に思いました。
そして、到着した福島RDMセンターでは、
まさに未来に向けた研究開発をする場所でした。
3Dプリンターで作られる大きな建造物。


これをドローンが運びます。

そのプラインターのヘッドとしてエンジン付きのドローンが活躍する。
エンジン付きのドローンは電動式とは比較できないほどの強力な
パワーでコンクリートを空高く運び、3Dプリンターによる建築を
可能にします。
なんと航続時間は4時間半です。
このパワーを生み出すエンジンの技術的なベースになっているのは
バイクの名車隼のエンジンなのだそうです。
レースによって磨き上げられてきた日本のバイクのエンジンが未来を変えていくのです。

バイクのエンジン開発がドローンに繋がる

そして、このドローンを使った3Dプリンターを利用すれば、これまで風力発電所を
作ることが困難とされていたエリアでの風力発電所の建設も可能になります。

日本の電力問題も劇的に変わる可能性があります。

今回我々の窓口になって頂いたAさんが、

「この場所がせめて震災から3年後に出来たら・・・。」

と、涙ぐみながら語ってくれました。

私たちが出来ること。

それは、
私たちの学びを未来に繋げることなんですね。


夢は広がります

それをこんな形で挑戦する企業の皆さん、
そして自治体の皆さんの姿に私は感動しました。

そして、この事業に少しでも関われたこと。
こういう機会から、いっぱいエネルギーをもらえたこと。
に感謝します。


DEENが研究室で使われます!


そして、私もこの経験を未来に活かしたいと思います。

往復7時間以上のドライブを社員のA君と二人でしたのもいい想い出になりました。

さあ、今から日本から飛び立って、気持ちも新た頑張るぞ!

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