見出し画像

「工具の本」は「工具の本」ではなくてFACTORY GEAR MAGAZINEです。


2023年10月27日に想うこと

今からちょうど15年前。

安売り大攻勢の時代ですね。
なんとか、安売りの世の中で、
そうじゃないビジネスを創ろうという、執念が滲み出ていますね。

きっと相当辛い選択だったと思うけど、
なんで、ここまで安売りに走らずにイイものを売るということに
こだわってきたのでしょうか?

意地だったのかなあ・・・。

でも、おかげさまでファクトリーギアは
本当に良いお客様に守って頂けたと思います。

そしてそれが、今の大手法人さんとの信頼感につながって
大きなビジネスをできることにつながっているのかなあと
思います。

若くて熱くて
ファイターの(笑)15年前の高野倉さんをどうーぞ!

2008年9月6日「工具の本」は「工具の本」ではなくてFACTORY GEAR MAGAZINEです。

全員必読です

「工具の本」は「工具の本」ではなくてFACTORY GEAR MAGAZINEです。

ファクトリーギアが、ファクトリーギアだからこそゲットできる
工具の情報をユーザーに伝え、工具の面白さとファクトリーギア
というショップの楽しさを伝えるための本です。

で、なぜ、そんな本を作ることになったのか?
そのルーツを今こそ、もう一度、みんなに理解して欲しいと思うので
今日はここに改めて書きます。

ファクトリーギアをはじめたばかりの頃のことです。
新興ショップだったファクトリーギアがマーケットにインパクトを
与えてユーザーを獲得するために、もっとも手っ取り早いのは
どこよりも安く売ることでした。

父ちゃん、母ちゃん、あんちゃんのショップなら経費は
ほとんどかからない。
いくら安売りしても、ダメージは少ない。
だけど、いつまでも安い!安い!だけでは、
お店の価値は高まらないし、なによりも面白くないと思いました。

では、どうすれば安さだけではなくてユーザーのハートを
ファクトリーギアに向かせることが出来るのか?
いつもそう考えていました。

そのころ、我孫子のH工具さんは工具界のカリスマショップで、
連日たくさんのお客さんで賑わい、20坪程度のお店で一ヶ月に
通販もあわせて4千万円を売り上げているということを聞きました。

当時、そのH工具さんには素晴らしいカタログがありました。
H工具の扱うメインの商品と価格。
そのカタログには値引率が書かれていました。
とってもわかりやすくユーザーにとっては比較検討しやすい
ものでした。
でも、僕はその価格を見て、H工具さんの価格付けの
考え方を学びました。

そして、カタログの中から、色々なHさんに戦略は
感じました。

そして思ったのは、

カタログやチラシを作ることは自分のノウハウや戦略を
お客さまだけでなく同業者にも公開することになる。

お店として余程のファンをつかむまでは止めておこう。
そう思ったのです。

でも、まずはお客さんを呼び込みたい。
価格勝負でしないで、どうすればいいんだろう。

そこで、考えたのがファクトリーギアタイムスというA3一枚で
作った学級新聞のようなものでした。
第一号には工具も商品価格もほとんど載せず、コンプレッサーの
エアーの水分をとるSMCのドレンキャッチのことを書きました。

つまり、自分のお店の専門性と信頼を得るための情報を載せたのです。
すると、これが、評判となり、すぐにコンプレッサーの販売につながりました。
これは面白い!

と、工具の価格だけではなく、ショップならではの店頭で集まった
ユーザーからの声を基に、工具関連の情報をあつめたマガジンを
作ってファクトリーギアのショップとしての魅力を伝えてみよう。

そうして、当時、友人に紹介してもらった広告制作会社のビッグバスの
大島さんプラスその仲間の皆さんを巻き込んで、自分たちで作ったのが
今、学研で販売されているギアマガジンの原型となる小冊子なのです。

お店に足を向けさせて来店してもらえば、あとは必死に説明して
楽しいでもらってファンとなってもらって工具を買ってもらう。
お店の良さを徹底的に感じてもらうために最高の接客をする。
ほんの数人のお店だったこともあって、
そんな自信というか決意がありました。

そして、バブル崩壊後、世の中の価格が崩れる中、
ファクトリーギアは、価格だけではない価値を、
ギアマガジンというメディアを使って店頭で作り上げていったのです。

ある一定のブランドとなった、今のファクトリーギアにはチラシ
というツールがあります。
でも、このチラシは、競合店にとっては格好の情報源になります。
価格を簡単に調べられるし、売れ筋情報も明らかになります。

そんななか、どうやって我々は安売りせずに、安売り店に
負けないビジネスを作るのか?
これが今後の課題となっています。
もちろん、答えは誰にも、まだわかりません。

ただ言えるのは、世の中の物販のお店は、どこよりも安い店だけが
残っているのではない。と、いうことです。

電気屋さんも、レストランも、PCショップも、洋服屋さんも、
時計屋さんも、ホテルも、みな、どこよりも安くないお店でも
一流のお店として残っている店がたくさんあります。

そこから学ぶことは確実にあります。

いつも安い店で買い物をするのではなく、
時に、どこよりも安くないお店で買い物をしてみよう。

ヨーカドーや、マルヤでなく、成城石井や、KEIHOKUでも
買い物をしてみましょう。
同じようなものが高いのに、なぜつぶれないのか?

ユニクロで買い物をするのだけではなく、
専門店でシャツを買ってみよう。
なぜ、そんな商売が成立しているのか?

ちょっと背伸びするということは、
人がステップアップするために、必要なものだと思います。
ここがキーになると思います。

みんなで、しっかりと自覚し、チャレンジして、
上質なお店になれなければ、僕たちに未来はありません。

安売り競争には絶対に負けないぞ
という強い気概で時代に向き合っていきましょう。

いいなと思ったら応援しよう!