話題の親ガチャ
親ガチャという言葉が、Twitterを賑わしている。
これは「子どもは親を選ぶことができない」という現象を揶揄した言葉だ。
子どもの人格形成は育てる人間の性格や経済状況によって大きな差が生まれる。
両親が怪しい宗教の信者だったり、ネグレクトを行う様な人間だと人生がかなりハードモードだ。
Twitterでも色んな意見が出ているが、私自身「自分は外れ親になる」と自覚している。
なので、結婚して10年経とうとしているが避妊は欠かせない。
これがまだ見ぬ、、いや一生出会う事のない我が子に出来る最大の子孝行だと考えている。
ちなみに私自身は虐待されて育ったとか、経済的に困窮していたとかそういう経験はない。
むしろ、金銭面だけは恵まれていた家庭だった。
しかし、父親はちょっと癖のある人間で、まさに昭和を具現化した人間だった。
私には兄がいるが、兄はかなり厳しく育てられた…らしい。(歳が離れているので当時の事をよく分かっていない)
例えば
・父親には敬語必須
・兄が祖母から何か貰った時、兄が「ありがとう」と言ったら父親が「『すいません』だろ」と注意
・お小遣いでゲームを買うことは禁止
等々。
そして、私はという父親が高齢になってから生まれたという事もあってか、兄から言わせればだいぶ甘やかされいた…らしい。(自分ではよく分からない)
別に私だって怒られる事はあったし、父親と喧嘩する事はあった。
だが、兄からすれば私が羨ましかったのだろう。
事ある毎に
「おまえばっかりずるい」
「いつも甘やかされてる」
「えこひいきだ」
と言われ続けた。
「んな事わいに言われてもどうしようもないやん…」と当時は思っていて、兄を煩わしかった。
まぁ今だったら兄の気持ちも分からなくはない。
だが、兄だっていくつかの専門学校に行く時は全額父親から学費を出して貰っているし、経済面では優秀な父親だった。
そんな父親は2011年に他界している。
私は父親を経済的にはとても優秀な父親だったとは思っている。
しかし、教育という分野では…正直ダメだったんじゃないかと思う。
母親にも「俺は金は稼ぐから、子育ては任せた」と言っていたらしい。
今思い出すと、遊園地とか連れて行って貰った記憶がない。
外食も数回しかしていなかったんじゃないだろうか。いつも専業主婦の母親が作っていた。
そんな父親の姿を見て、私は反面教師にしてきたつもりだ。
なので、仮に子どもが出来たら出来るだけ良い父親になりたいと思っている。
しかし、願望と現実は剥離が生まれる。
いくら良い父親になりたいからって、1つ1つの行為が本当に子どもの為になっているかは分からない。
子どもにとって良い父親かどうかは、子どもが決めるのだ。
そう考えると、私は正直良い父親になれる自信がない。
プレッシャーには弱いし、すぐ卑屈になる。
鬱になって仕事を休んで妻にも心配かけているし、正直な所こんな人間が父親になるべきじゃないと考える。
更に言うと、この国の将来を予測すると何も希望が無い。
経済成長率は世界最低。
人口は減り続け、経済は収縮。
ますます貧困化が進み、ただ生命を維持するだけになるかもしれない未来。
こんな日本に自分の子どもを放り出すなんて、なんて子不孝なんだろうと考えてしまう。
ちなみにこういう事を言うと「なら、外国に住める様に教育しろ」という声が聞こえてきそうだが、本人が出来ないのにそれをどう子どもに教育しろというのか。無理難題だ。
この様に、私は自分の子どもの為にも、子どもを作る事は決してしない。
負の感情の連鎖をここで断ち切りたい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?