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3Dプリンター住宅 ついに実用化。ゲームチェンジャーになりうる。

前回から、何回かに分けて3Dプリンター住宅の技術的な側面からブログをアップしているが、ついに実用化
とのニュースを目にした。

https://toyokeizai.net/articles/-/702117

さて、前回からの3Dプリンター住宅シリーズで繰り返し言及している建築基準法への準拠が問題になっていた。
いわゆる海外で行われているような3Dプリンターで出力したコンクリートだけでは、無筋コンクリート構造となってしまい、建築基準法では認められない構造形式となってしまう点だった。

さて、ついに2人用3Dプリンター住宅が一般に販売開始(限定数)されたとのことで、早速ニュースをチェックしてみた。
なるほど、中に鉄骨を組み込むことでSRC構造(鉄骨鉄筋コンクリート構造)とすることで、構造計算可能なようにしている。
これは素晴らしい一手ではないか!と思った。
RC構造の場合、鉄筋を配置するのに結構細かい配筋が必要となる。複層背筋で150mmおきとか、100mmおきというパターンが多い。そうなると鉄筋が結構な邪魔になり、作業効率が落ちてしまうと予想できる。かなり複雑な印刷工程になるだろうし、プレファブ化したプリント済みパーツを現場で組み立てる形式だと、鉄筋コンクリートでは非常に難しい。
なぜなら、現場で接合することがほぼ不可能だからだ。(技術的になケミカルアンカーなどを入れて各パーツに出ている無数の配筋同士を精密に鉄筋の破断強度以上の耐力が出るように埋め込む必要があるが、それはかなり複雑で現場での作業性は非常に悪く、ほぼ無理ゲーかもしれない)
そこで、中に鉄骨を入れてそれを構造躯体とすることで、簡単に現場で接合できる。なるほど、これは妙案!
あぁなるほど、そのためにこのserendix50は四角形の形状をしているのかと。
この3Dプリンター住宅が550万円とは、これはゲームチェンジャーになるかもしれない。やはり、住宅ローンから解放され、その資金を人生の他のことに費やし、それぞれが自由な人生を送ることができるのではないかと。
人生は住宅ローンのためになるのではなく、人生は楽しむためにあるのだ。という当たり前だが、今まで素通りされてきた新しい生活様式、人生というものを選択できるという自由が生まれる。
SRC*住宅の場合、屋根や外壁の塗装さえしっかり行い、予防保全をしっかりと行っておけば、40−50年はもつのではないかと思う。
*おそらく、厳密にはSRC構造ではなく、荷重をすべて鉄骨部分で受けるS造(鉄骨造)ではないかとみている。あくまで問い合わせたわけではないので個人的な感想です。
屋根部分は木造であるらしいが、30年程度で屋根は一度メンテが必要だろうから、簡単に交換できるパーツのような屋根があれば、メンテナンスコストも低く、信頼性の高い住宅になるのではないかと思う。

昨今、日本は超高齢化社会を迎え、賃貸住宅に高齢者が入れないケースが出ている(年齢制限的なもの)。そして、年々、高額なルームクリーニング代や、敷金トラブル、本来は借主が負担しなくて良いものまで特約事項に書き込み、裁判になるケースも多いらしい。
そういうことなら、いっそのこと、賃貸はやめて気楽に3Dプリンター住宅でも良いのではないかと思う。
問題は土地、ということもあるが。。。

しかし、3Dプリンター住宅、日本では大臣認定ルート以外、無理ではないか?と思っていたが、鉄骨造に近い構造にするという意外とシンプルな案があったとは。。。
こういう技術革新で、より当たり前のものが圧倒的な安さになるというのは、とても面白い。
これから、どれだけ広がりを見せるか、期待!


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