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ドル高円安の流れを再度受け、政府による円買い介入はまた行われるか?(三菱UFJモルガン・スタンレー証券 植野氏/モーサテ20230829)

2022年秋、ドル高円安の抑制を目的に、財務省により3回為替介入が行われた。そして、再び、ドル高円安を受け、再び為替介入が行われるかというと、2回目の151円台を超えなければ、介入は行われないと考えている。

その理由として、為替政策の中心である鈴木財務大臣が口先介入の際、円安をけん制する際の言葉使いを見た際、現在の警戒レベルが低いことが分かる。

「注視して、適切に対応する」

警戒レベルがなぜ低いのか?
2022年秋、為替介入が行われた際、円安のメリットの受け皿となる訪日外国人のインバウンド消費が制限されたが、円安のデメリットが浮立った。
しかし、現在はインバウンドが復活し、円安による業績上振れ期待から、政府の円安警戒感が低いことは、理解できる。

介入が行われるレベルとして、昨年秋の2回目の為替介入が行われた151円を超えると、マーケットはオーバーシュートするリスクが高まるため、鈴木財務大臣の口先介入の言葉選びが変わると考えられる。

ただ、アメリカの利上げは10号目付近に到達しており、年内もう1度の利上げで打止めとなる前に、ドル高円安は止まると考えている。今後、どんな言葉を発するか?wordingに注目していきたい。

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