「働き方は一つじゃない」希さんの踏み出した一歩が”今”につながっている
「知ることで、見える世界が変わる」発見と出会うことがあります。
実際に私たちは、知らない選択肢を選ぶことはできませんよね。
今回お話を伺った小山希さんは、新しい働き方を知ったことがきっかけで、別のフィールドへ進まれました。
書くことが自分にとって当たり前になりすぎていて、仕事にするとは考えたこともなかったけれど、新たな視点が加わったことで歩みはじめることとなったライターへの道。
その過程と今後の展望をお聞きしました。
法律の世界から自分の”得意”を活かせる世界へ
ーー今のお仕事について、お聞きしてもよろしいでしょうか。
現在、法律事務所の事務職員として働き始めて8年目です。
仕事自体はハードですが、クライアントから感謝されると、やりがいを感じられます。
具体的な業務内容は、担当弁護士の事務的なサポートや、事務所の電話対応や来客対応、裁判所への書類の提出や金融機関・市役所への外回りなど。
弁護士のスケジュールが最優先のなか、合間を縫って自分がすべき仕事をこなすことで、タスクを同時進行できる能力が身についたと感じています。
ーーマルチタスク能力を培われているのは希さんの大きな強みですね!法律事務として忙しい日々を送っている希さんですが、なぜWebライターにも挑戦してみようと思われたのでしょうか?
現在の仕事内容に対して不満はなく、人の力になれることにやりがいも感じています。
ただ、仕事も大切にしたいけれど、それと同時に「違う世界を見てみたい」「得意な分野で自分を試してみたい」という気持ちもわいてきたんです。
私はもともと書くことが好きで、日頃から日記を綴ったり、目標などを書き出したりしていました。
ただ、自分にとって当たり前のことすぎて、これまで書くことを「仕事にしよう」という発想には至らなかったんです。
ーー昔から日記を書かれていたとのことですが、なにかきっかけがあったのでしょうか。
社会人になって、日々が一瞬で過ぎることに気がつきました。
学生の頃の1年は長かったのに、今はあっという間、その感覚の違いに驚いたんです。
そこでふと「その時々で自分が何を思ったのか書き留めておきたい」と思ったのがきっかけでした。
以前は、特別なことがあったときに書いては3日間くらい休み、そしてまた書くという間隔でしたが、今年に入ってからは毎日ほんの少しずつでも綴るようにしています。
それを読み返すのがとても面白いんです。
私は今、フリーライターの中村綾乃さんが主催しているライター講座を受けています。
この存在を知った当初「挑戦してみたい」という気持ちと「自分にできるだろうか」という不安の間で、受講を迷っていたんです。
でも、ある日突然「やっぱり受けよう」と決断し、申し込み完了。
日記には、そのときの心の動きもはっきりと表れています。
気持ちを客観視したり、過去の気持ちの変化を振り返ったりできるのは、文章で残すメリットだと感じます。
初めて知った新しい働き方
ーー希さんにとって昔からの習慣ではあったけれど、仕事と結びつくことはなかった「書くこと」。そこから、何をきっかけにライターに興味を持つようになったのでしょうか?
「何か新しいことに挑戦したい」と考え始めていた矢先に、行きつけの美容室でワーケーションをしているお客さんのお話を聞いたんです。
初めて知る働き方でしたが、天気がいいという理由だけでパソコン片手に沖縄へ行って仕事をするという話に「社会人でもそんなことができるの!?」と衝撃を受けました。
そこで「働き方は一つじゃない」と気づいたんです。
ーー美容室で偶然耳にした話が、働き方の新たな可能性を知るきっかけになったのですね!
そんななかで、自分は何ができるかなと考えたときに、作文で代表に選ばれたり、大学時代にはゼミの紹介文を書いてほしいと先生に頼まれたりしたことを思い出しました。
今は、困ったことがあったら、すぐインターネットで調べられますよね。
自分もWeb上の文章からいろいろ助けてもらったり、ヒントをもらったりすることも多かったんです。
そう考えると、Webライターになることで、悩みを抱えている人を、自分の大切な習慣でもある「書くこと」で手助けできるかもしれないと思い、挑戦することにしました。
困っている人の力になれる点は、法律事務員との共通点でもありますよね。
好奇心旺盛な希さんが描く理想の未来
ーーこれから、ライターとしてどのようなジャンルに挑戦していきたいですか。
オーガニックに関する記事などを書いてみたいですね。
法律事務所の前は、百貨店でオーガニックコスメの販売員をしていたことがあります。
もともと香りに関するものは好きでキャンドルやアロマオイルを集めていましたが、スキンケアやエッセンシャルオイルに力を入れているブランドにいたこともあり、精油の効能なども勉強していたんです。
販売だけでなく資格も取得したので、経験と知識を活かして執筆できるのではないかと考えています。
香りの力で心身が癒されることを身をもって体験しているので、疲れやストレスに悩む多くの人々に伝えていけたらいいですね。
自分がいい香りと感じるものは、そのときの自分が必要としているものなんですよ。
ーー「いいと感じるものは、必要としているもの」とても興味深いです!他に興味のある分野はありますか。
美術館が好きなので、美術関連のメディアでの執筆にも憧れます。
パワースポット巡りも趣味で10年以上、さまざまな場所に出向いているので、旅行やスピリチュアルに関する記事も書いてみたいです。
あとは、一人暮らしをしているので、丁寧な暮らしやおしゃれなインテリアに関するメディアにもすごく興味があります。
気になることはすぐ検索するので、家族からは「リサーチの女」と呼ばれているくらいなんです(笑)
自分が知らないことへの興味関心が強いので、何でもやってみたいという気持ちが大きいですね。
言葉で”救われる”側から”救う”存在へ
好奇心旺盛でフットワークが軽く、常に前向きな希さん。
最後に仰っていた「話すよりも書くことで、自分の気持ちや思いを伝えられるかなと思っています」という言葉が、特に印象的でした。
ご自身が文章に助けられた経験から、ライターを志したという希さんが紡ぐことばは、優しさあふれた文章となって、読む人の心を包み込んでくれることでしょう。
「リサーチの女」と呼ばれる希さんの記事がとても楽しみです。
希さんのnoteはこちら。
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