検索技術者検定2級を受けてみた

検索技術者検定」という検定試験がある。データベースなどを使って調べものをする能力を測る試験だ。データベースの仕組みや、調査に役立つ最近のネット情報(ウェブアーカイブの事など)も問われる。
以前、2級を受けてみた。思い立ったのが直前だった上に、取り掛かりが遅かった。結局、
・試験の1か月ぐらい前に、一番よくわかっていない部分だけ勉強。(そこでやる気がいったん消えたw)
・直前の8日間ぐらいで集中的に勉強
その結果、最高の状態で受けられて合格した。せっかくなので、私の勉強方法を書いておこうと思う。
(集中的に勉強するのはかなりハードだったので、ちゃんと計画的に時間をかけて勉強するのがおすすめです!また私の場合、元々仕事で検索に慣れていましたが、そうでない場合はもっと期間が必要です。)


<この試験について>


実際の検索に慣れているとはいえ、データベースの仕組み等、知らない事だらけだった。今回の試験を受けてみて、これまでに自分が培ってきたものを振り返って把握できたし、足りてない部分を補えて、良い経験になった。時事問題対策でNIIやJSTなどの最近の動向を調べたのも、知識の幅を広げられて良かった。

ところでこの試験、公式サイトで「検索検定」とも「サーチャー試験」とも書いてある。一つのものに3つの名前があるのはわかりづらい…。呼び名を一つに統一してほしい。

<過去問の注意点>


■年によって傾向がやや違うので、最新のものから解いていった方が良い。
■2018年にリニューアルしたそう。リニューアル前(直後も?)の方が知識の詰込み型の問題が多かった印象。たとえばデータベースの名前と作成団体名を丸暗記するような問題は、最近は少なくなった。

<勉強方法>


当時、こちらのブログを参考にした。
公式サイトの合格者の声には、「公式テキストを読み込んだ」「公式セミナー(有料)でしっかり勉強した」という声が多いけれど、私はそこまで時間をかけられなかったので、下記の通り、過去問を解いて、後で自力で思い出すアウトプットの復習で勉強した。

■まず公式サイトの過去問を印刷して、1問解いては解説を読み、公式テキストの関連部分を読む。3年分はちゃんと勉強して、それより前のものは気になった問題だけ解いた。
この方法だと、「これはどういう事?」という引っかかりができてから読むので、覚えやすくなった。覚えるべきポイントと、覚えなくてもいいポイントを見分けて、覚えるべき所だけ、後で空で言ったり、思い出したりした。
検索技術は、大体の知識があって実際に使えさえすれば良いと思うので、テキストの細部まで記憶する必要はないと考えている。実生活ではテキストを参照できるし、覚えるより使える事の方が大事だから。そして自分の仕事に関係ない部分(特許など)は、ポイントを絞って要点だけ覚えるか、切り捨てていた。

■公式テキストは文字ばかりだし、データベース名の読み仮名もついていなくて不便だったので、他の本も参考にした。
プロ司書の検索術』が要点がまとまっていて最高だった。
IT用語はとにかくググった。たまたま持っていた ITパスポート試験のテキストも少し使った。

■キーワードをノートに書き出す。時事、データベース、NIIなど、テーマ別にページを分けて、キーワードと意味を書いて、復習に使った。

■復習は、できれば当日と、翌日、数日後にする。アウトプット中心。声に出して口と耳も使う。(脳科学的に良い方法らしい。)具体的には下記の通り。・ノートでキーワードを見て、自力で説明する
・テキストを見ないで自力で説明してからテキストを読む
・前回間違えた問題だけ解く

■去年の問題から、今年出そうな時事問題を予測する。・出題されそうなサービスのサイトを見て、使ってみる。
・国立国会図書館の「Current Awareness」でこれらの名前で検索して、画面右の「並べ替える」で「日付」順にして、最新情報を調べる。
・IT系の事を覚えるために、YouTubeで関連動画を流す(家事をしながら勉強)
・『情報の科学と技術』を読んでみる。図書館にあったのでパラパラと読んでみた。世界が広がって面白かった。発行から6か月経った記事はJ-STAGEで無料で見られる。

■後半の論述試験は、問いを見て自分で文章構成を考えてから、回答例を見る。
自分の得意分野の問題と、もし得意分野で答えられなかった時に選べそうな問題を読んで、考えてみた。あまり時間がなかったので、実際に時間を測りながら文章を書いたのは、2つぐらいだったような。構成を考えるだけで、ポイントを学べて勉強になる。幅広く学ぶため、過去5年ぐらいのを解いた。

■試験の3日ぐらい前、集中的に勉強しすぎて脳疲労を起こして、インプットもアウトプットもできない事態になったので(笑) 脳のパフォーマンスを整える事にも力を入れた。 しっかり寝たり、ちょっとジョギングしたり、ヨガと深呼吸をしたりした。疲れた頭がちゃんと元気を取り戻せて、効果の大きさを実感した。当日の朝もしっかりヨガをしてリラックスして会場に向かった。

■勉強期間が短すぎて、せっかく覚えたのにすぐ忘れちゃったら嫌だなぁと思ったので、試験後にも上述のアウトプット中心で復習してみた。


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