もうすぐ4年②

私にとって、親や親戚と距離を置いたことは、初めて見える景色、価値観、人生観など、あらゆることに対して、自分の感覚として向き合い始めた原点である。何故かと言えば、彼氏や友達や会社の人達は、何事も私の感覚を基本的に尊重した。そして私は、そのために自分の感覚を明確にする思考回路を身につけ始めた。20数年間、家族や親戚関係の中での共通概念の中でずっと育てられ、私の価値観もまた、100%そこに近づくことだった。それ故に、それ以外の何かをベースに生きることが、とにかく初めてだった。同じ環境の中でも上手く生きる術は、今思うときっとあったと思う。でも私は、それが出来なかったのだ。そして私は、その共通概念を肯定し続ける生き方に既に満足していた。それなのに、その共通概念が故に私が家を出るきっかけとなった。私はある意味、自分の生き方を完全に見失ったと言っても過言ではないくらいの現実を目の当たりにした。家を実際に出たのは11月に1回、その後、12月に完全にひとり暮らしを始めた。
つまり私は、本来の自分の生き方と向き合い始めて、もうすぐ4年が経つということだ。当初はもちろん、今でさえも、完全に上手く生きられる訳ではない。でも、4年前の私の生き方と比較するならば、間違いなく自分の生き方で生きていると胸を張れる。彼と出会って交際に発展した事をきっかけに、初めて両親も親戚も含めた反対を跳ね除け、自分の気持ちに真っ直ぐ正直な選択をしたのだ。そんなかけがえのない彼との記念日が、もうすぐ4回目の迎えようとしている。とても尊くて幸せなことだ。今では、両親との関係性も良好にあり、互いのことを尊重する気持ちを身につけたのかなと思ったりする。この先もきっと、これまでの4年間のように、私は私の中の感覚で、変化し続け、2人の記念日を楽しみにしたいなと思っている。

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