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内覧ではここを測れ!収納アドバイザーが家探しで注目する3つのポイント

今年春に引越しを控える方も、ゆくゆく引っ越すかもしれない方も。
新居では「綺麗に暮らしたい!」と、誰もが思いますよね。

散らかりにくい家には特徴がありますが、住宅サイトの情報だけでは見抜くのが難しい…。
整理収納アドバイザーであり宅地建物取引士である私が、最近の自分自身の引越しも振り返りながら、測るべきポイントを紹介していきたいと思います。

①クローゼットは、部屋にとっての心臓部

部屋を常に片付いた状態にキープするためには、クローゼット・押し入れの使い方が肝要です。クローゼットがうまく機能していないと、部屋全体の物が滞留し、床に常に物が出しっ放しの状態に…。

まずはクローゼットのスペックを測っていきましょう。
重要なのが、内覧に出かける前に、今住んでいる自宅のクローゼットのサイズを測っておくことです。測る場所は、横幅・奥行きの2点でOK。

まず横幅ですが、ワンルームマンションだと90cm~120cmで設計されていることが多いです。服1着をかけるのに必要な幅が3cmなので、例えば120cmの幅であれば40着の服がかかります。今住んでいる家の幅と比較して、どれだけ増えるか・減るか、衣類の収納容量のイメージが湧きます。

次に奥行きですが、45-60cmで設計されていることが多いです。ここで重要なのが、「天馬のフィッツか、アイリスオーヤマ のチェストが入るか否か」です。

…もう一度言います、天馬か、アイリスオーヤマ です。すなわち、奥行53cm以上だと、収納の選択肢が広がります。

私はアイリスオーヤマ派で、今自宅に15個持ってます(スゴイ!その分我が家には本棚含めて棚とタンスが一切ありません!)。

クローゼット・押し入れの足元に、旅行鞄や紙袋をなんとなく押し込んでいる家庭をよく見ますが、このスペースの使い方で部屋の生死が別れるといっても過言ではありません。ふわっと、なんとなく使わず、衣装ケースにぎっしりと、使用頻度の低いものを詰め込みます。

クローゼットは四角く区切れ!

幅・奥行きはマストで測った方が良いですが、高さは特に測らなくても良いかと思います。ただし、1点注目してほしいのが、「丈夫な枕棚があるか?」です。
枕棚とは、押し入れ・クローゼット上部に据え付けられている棚のことです。上の写真は私の前の家なのですが、ハンガーラックの上にガッチリと木の板で空間が区切られているため、衣装ケースも家電も何でもガチッと詰められて大変便利でした。(住宅によっては、天板が薄く重い物を詰められない場合もありますので、内見の際にそこも確認してください。)

一見機能的なクローゼットに見えるのですが・・・

一方こちらが現在の私の家のクローゼットです。一見、枕棚があるように見えるのですが、今の家には枕棚がなく、突っ張り棒でつっぱって、上にカゴをおいています。一見、「別に良さそうじゃん」と思うのですが、やはり突っ張り棒の耐荷重は、本当に、弱い!!!
衣類や鞄など、軽めのものはおけるのですが、前の家のように、家電や本などはとても置けません…。これは痛恨のミスでしたので、皆さんは枕棚のチェックを忘れずにしてくださいね。

ちなみに、奥行きが深ければ深いほど良いか、と言われると、片付け的にはそんなことはないかなと思います。築年の古い物件だと、部屋は洋風でも押し入れは和室サイズ、ということもあるかと思いますが、奥の方にしまう荷物が届きにくく死蔵化しやすい・掃除がしにくい等、奥が深すぎる収納はあまり使いこなせないことも多いです(私の前の前の家が押し入れタイプだったのですが、奥に見える箱はなかなか取り出しにくく…ハンガーラックの奥側も、スペースが空いて勿体なかったと思います)。

押し入れに合う収納グッズ、意外と少なめ!

②洗面台収納と靴箱は、高さと深さを測るべし!

リビングやキッチン、寝室、トイレなど、多くの部屋では収納がグッズで後付けできるので、多少、少なくても問題ないですし、全てを厳密に測る必要はありません。※高さが高すぎる・扉が硬い・奥が深いなど、「なんだか使いにくそう…」な収納がくっついている物件は、直感的に警戒しても良いでしょう。余計な収納は、ない方がマシです。

厳密に測る方が良い場所としては、洗面台の周辺の収納と、靴箱です。収納グッズで拡張しにくい場所なので、家側のスペックが求められます。また、掃除が行き届いていない場合に目立ちやすい場所なので、なるべくスペックの充実した物件を選びたいものです。

洗面所の収納のポイントは「奥行き」です。今住んでいる自宅の奥行きを測るか、カゴや、ボックスティッシュなど、なんでも良いので奥行きの目安になるものを1つ持ってくると良いでしょう。

前の家の鏡面裏収納は非常にスペックが高く、化粧水2本、前後に入れる奥行きがあったのです…

毎日のスキンケア品・化粧品が鏡裏に収まると、洗面所が常に片付いた状態になりますし、机やドレッサーなど、メイクスペースも不要になります。

靴箱は「高さ」と「段数」を意識したいです。今の家でこのようなタイプの靴収納ホルダーをお持ちの場合も、高さが低いとそもそも入らないことも。段数が多い場合、靴がたくさん収納できるだけでなく、ガムテープやエコバックなど「玄関で使いたいもの」を収められて大変便利です。

③洗濯栓の高さ、洗濯パンの幅、手持ちの洗濯機に合っている?

家選びの段階では、手持ちの家具・家電のことは忘れてしまいがちですが、家のサイズに合わずに買い直しとなると、なかなか痛い出費です。特に賃貸の場合、引越しの度に新品を買うという訳にもいかないでしょうから、内覧の前に、洗濯機・食器洗い機の品番を控えておきましょう。わざわざサイズを測らずとも、品番さえわかれば、スマホで取扱説明書を検索できるはずです。

同じ理屈で、手放したくない大型ソファ・ベットについても、品番がわかれば控えておき、わからなければ3辺の長さを測っておきます。こちらの家具通販サイトさんの記事に、気を付けるべきポイントがまとまっています。玄関ドアやエレベータなど、搬入経路の寸法を、不動産会社に相談しながら確認していきます。

【その他】必ず見ようゴミ置き場


綺麗な新居を維持するため、ゴミを家にため込まないことは基本中の基本です。ゴミ置き場の環境が悪いと、自然とゴミ捨ての頻度・モチベーションが下がり、ゴミを溜め込みがちに…。
床が汚れていないか、夜間の動線に怖さを感じないか、内覧でしか確認できない場所なので、予め見学したい旨を、不動産会社に伝えておきましょう。

各部屋の寸法、コンセント位置、カーテン幅は家を決めてからでOK

「一度の内覧で、全ての情報を得なきゃ!」と意気込む必要はありません。部屋・収納棚の寸法、コンセント位置、カーテンの高さや幅は、物件を決めた後、不動産会社に頼めば、仲介手数料の範囲内で対応してくれる場合がほとんどです。コミュニケーションがとりやすいよう、写真は各部屋、多めにとっておきましょう。床の色がわかるよう、いくつかの角度から撮影をしておくと、家具選びにも便利です。


以上、散らかりにくい新居を作るための内覧のコツを、お送りしました。「なんとなく良さそう!」と即決して後悔することのないよう、コツを抑えて収納スペックを確認してくださいね。


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