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次はスペードだ
「今こそおれに賭けてみな」そう言って男は歌い出す——
今ツアーをノベライズするなら、こんな始まりか。
ここ数年変わらない、西暦が付いているだけのシンプルなツアータイトル「GRAPEVINE TOUR 2023」。お伴はアルバム「Almost there」。
わたしが行けたのはたった3公演だけれど、その中で集めたあっという間で永遠にしたい瞬間のハナシ。
2023.10.14@NIIGATA LOTS
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ツアー3公演目がやっとわたしの初日。
冒頭3曲が終わった後のMCで、お決まりの「まーさーか!まさかとは思うんですけど!アルバムを聴いていないという人がいたら、今日はアルバムの曲ばっかりやりますからね、残念ながら全然楽しめないと思います」を聞くと、あぁリリースツアーに来たんだなぁという実感がね。
「そう言っておきながら、アルバムじゃないやつ、やっさし〜!」と笑いながらルチア、そうだアウトロで「聖ルチア〜」って入れるの好きだったなって思い出して、LIVEのいろんな記憶が自分の中に溜まっていることがなんか嬉しかった。
アコギのシャリシャリの音が光ってたダーリン、その後「大昔のやつ」と遠くの君へが始まって、目が熱々…。遠距離の経験は一切ございませんが。
そういう並びね〜アルバム曲以外はそれ持ってきたか〜と繰り出される20+3曲に思考が忙しい初日でした。
目の前で演奏されると想像を超える広がりがあって、やっぱりGRAPEVINEはLIVEだよ、と改めて思う。わたしが本格的にハマったのもやっぱりLIVEがきっかけだったし、あんなの観たら聴いたら心を揺さぶられるに決まってるよね。
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2023.10.22@LIVE VANQUISH
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端の方だけど最前行けて、緊張したり見惚れたりしていたら、驚くほどあっという間に2時間が終わってしまった。
Opheliaからのディープゾーンは、どんどん降り注いでくる音に身を任せて。
The Long Bright Dark、音源では退廃的な空気が前面に押し出されている感覚だったけど、LIVEで演奏するときにはそれに少しあたたかさも加わる感じがあって、印象が変わりました。こういうのがLIVEの醍醐味なんだよなぁ。
「いくぜぇ〜〜〜!」って言って誰も演奏始めないし、大事なとこで足元踏むのミスってぶちって切れて耐えきれず「ふふっ」ってなっちゃうし、アンコ最後の最後がはちゃめちゃでしたな
— 1月15日 (@m_kaniini) October 22, 2023
冥王星。こういうのも、まぁ、LIVEの醍醐味ですからね。
あと、この日は田中のお衣装がゆとりのあるサイズ感のバンドカラー×ややワイドなスラックスで、個人的な好みが詰まっててありがとうございましたミ・アモーレ。
2023.10.29@CRAZYMAMA KINGDOM
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最終日、だけどそんなそぶりも見せず通常運転で進んでいくのはいつも通りか。
この2週間はセトリのプレイリストしか聴いてなかったんじゃないかっていうくらいこのストーリーにどっぷり浸かっていて、もう身体が覚えている曲順を一緒になぞっていった夜でした。
超える→Ready to get started?で本編を終えるのが本当によくて、「ついに終わるんか…でもツアーが終わったってこの先もGRAPEVINEはずっと続いていくんだよな…」って思ったら感情何種盛り?っていう涙出ちゃった。いつもアッパーな曲で泣きがち。
この日のアンコールは4曲、Era・光について・Arma・真昼って、いやこんなのもれなく涙腺崩壊じゃないですか!??
アンコ3曲目入る前、田中がギター鳴らしながら「アリガットサーン…アリガットサーン…」って言い続けてるの見たアニキ「そのくだり初めて聞いたわ」田中「だって終わりたくないのよ」
— 1月15日 (@m_kaniini) October 29, 2023
Armaの前、持ち替えてカジノ抱えたものの体制整えない田中。終わって欲しくないのはみんな一緒だったよ。
この日はステージが見えたり見えなかったりだったのだけど、この場にいてこの空気を自分の心で感じられてよかったと心の底から思えたLIVEで、あーやっぱりGRAPEVINEが好きだ!
Ubはアルバムタイトルと絡めて最後のサビの歌詞にフォーカスされがちだけど、“世界中が敵だと感じたなら 選ばれたってことさ”だって威力は相当なものだと思っている。田中が各所のインタビューで「自分に発破をかけるような」と言っていたけれど、わたしにとっても後押しをしてくれる新たな存在になっていて。そういう心の味方みたいな曲があるだけで、日々を少しスムーズにこなしていける気がする。
GRAPEVINEは次の旅もまた新しい景色と感情でわたしたちを楽しませてくれるのでしょう、賭けてもいいね!
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