POL10億円調達の背景と、今後の勝負
POL代表の加茂です。会社説明資料・創業以来の資金調達経歴・10億円調達の目的などをまとめました。参考になれば、またPOLに少しでも興味を持っていただければ嬉しいです。
POLのビジョンと、現在の事業フェーズ
POLは2016年9月に創業し、
「研究者の可能性を最大化するプラットフォームを創造する.
/ Create Platforms for Maximizing the Possibility of Scientists.」
をビジョンとして掲げています。
研究領域の様々な課題を解決し、科学と社会の発展を加速したいと考えています。
2017年2月に一つ目のサービス『理系学生のキャリアプラットフォーム LabBase(ラボベース)』をリリースしました。理系学生の研究内容やスキルや志向性などを検索でき、スカウトできるというサービスです。研究が忙しく大学推薦やOB紹介などで進路を決めていた理系学生に、より広いキャリアの選択肢を提供したいという想いから始まりました。
現在は15,000名以上の学生さんに登録いただいており、旧帝大など上位校では3人に1人が登録するサービスに育ってきています。SaaS型のビジネスモデルになっており、企業側も有料顧客150社と着実に広がってきています。これからさらに価値を磨き、グロースしていくフェーズです。
また、2019年頭に新規事業として『産学連携を加速するナレッジプラットフォーム LabBase X(ラボベース クロス)』をリリースしました。これは「科学技術版のSPEEDA」みたいなイメージのサービスで、企業の新規事業担当や研究開発部の方が、大学研究者のシーズ情報をデータベースで検索できたり、技術リサーチを依頼できたりというサービスです。
大学にはすごい研究が眠っています。それらを企業と繋げ、社会に価値を生み出す事業を創りたいというのがX事業のビジョンです。海外ではTech Scoutingという市場が育ちつつあり、それに近い世界観になっています。こちらは社員2名+インターンのスモールチームで、企業様に有償提供しながら価値を模索し磨いているフェーズです。
創業以来の資金調達経歴
シリーズAの話に移る前に、POLのこれまでの資金調達を、創業時から振り返ってみたいと思います。
<2016年9月:個人で資本金分を借金して創業>
加茂が個人で先輩経営者から借金(個人間融資)し、共同創業者の吉田と共に資本金500万円で創業
<2017年4月:シードラウンドで5000万円調達>
LabBaseをリリースして2ヶ月目くらいのタイミング
VC:BEENEXT、CyberAgent Capital、DNX Ventures、Beyond Next Ventures
エンジェル投資家:成田修造さん、三木寛文さん、染谷剛史さん、山口豪志さん
<2017年12月:エクステンションラウンドで1000万円調達>
エンジェル投資家:高梨大輔さん、高松裕美さん、梶原大輔さん
<2018年4月:政策金融公庫より1000万円融資>
<2018年8月:りそな銀行より4500万円融資>
<2018年10月:プレシリーズAラウンドで6600万円調達>
事業会社:PKSHA Technology
エンジェル投資家:千葉功太郎さん、松田良成さん、森本千賀子さん、御立尚資さん、岡野求さん、非公開1名
<2019年4月:政策金融公庫より1億円融資>
<2019年9月:シリーズAラウンドで10億円調達>
VC:Spiral Ventures Japan、PKSHA SPARX Algorithm Fund、藤田ファンド(サイバーエージェント)、BEENEXT、Beyond Next Ventures
一つの特徴として、エクイティでの調達に加え、デット(融資)での調達を積極的に活用してきたことがあると思います。SaaSモデルで将来の収益を見通しやすい、一定MRRが積み上がっていたなどの点が銀行に評価してもらいやすかったのもあり、うまく活用させていただくことができました。一定以上の規模の場合、デットは資本コストがエクイティに比べて軽いので、有効活用することをオススメします。
また、POLは本当に良い投資家さんに恵まれていると思っています。ビジョンに強く共感してくださり、日々様々な形で応援してくださっています。感謝しかないです。
シリーズAでリードを務めてくださったSpiral Ventures Japanの千葉さんとの対談もよろしければ是非。↓
シリーズAの背景と目的
冒頭に書いた通り、現在のPOLは
・LabBaseの価値を磨ききり、グロースさせていく
・新規事業(LabBase X)の芽が出始めた
という事業フェーズです。
これらを加速させていくための資金投資(マーケetc.)と人員拡充(エンジニア、幹部クラスetc.)のために、シリーズAでの資金調達を行いました。金額もこれまでとは一桁違い、まさにこれからの社運を握る資金調達です。いかにこの10億円をうまく使うかで、POLの将来が大きく変わります。
また、2019年9月をもってPOLは第4期に入ったのですが、第4期は価値の年(価値にこだわり、価値を磨く)、第5期は飛躍の年(非連続的成長の打ち手が花開く)として捉えています。
今後に向けて
最後に、こうした今後のPOLの成長を実現するには、強いチームが必要です。
POLの事業は、本当に社会を変えることができると思っています。科学技術の課題は深刻で、この解決なくしては日本の未来の発展はないと言っても過言ではないと思います。また、グローバルでも大きな機会損失があり、YCombinatorもスタートアップに求める領域に研究領域を挙げるなど、大きな課題として注目されています。
一方で、無限の可能性がある領域でもあります。近年ユーグレナやペプチドリームなど、研究発で世界を変えるスタートアップも出てきています。POLは将来的にこうした研究発イノベーションに発掘/投資し、育てていきたいとも思っています。
こうした社会的意義の大きな領域で価値を創っていきたい、自分が経営者としてコミットしたいという方を、POLは必要としています。もし少しでも興味あれば、是非一度お茶でもさせてください!下記フォームよりお待ちしております。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?