<強い組織・諦めない組織・・・パートナー企業さまの経営会議に参加して学ぶこと>

(はじめに)
緊急事態宣言が解除されていない東京も次第に人が出始めています。
事務所のある日本橋界隈も買い物客でにぎわいが・・・・
これはいいことなのか、どうなのか?
神のみぞ知ると言うことでしょうか?

*今日も新しい記事が掲載されています(Trinita for Socialもご覧ください)

(他企業の経営会議)
1月からパートナー企業さまの月次定例「経営会議」と「マネジャー会議」に参加させていただいています。
前者は2時間、後者は1時間の会議です。

他企業の会議に参加すると、普段では見えないその企業の特性や強み・弱みが見えてきます。
そして、継続して参加することで「組織と人の成長」も見ることができます。

アドバイザー的な役割を求められているにもかかわらず、実際にはこちらが学ぶことがたくさんあり、こういう坐組でパートナーシップを組んでいただいていることに、改めて感謝する次第です。

自社の事業にどっぷりつかっていると、他業界がどのように動いているかを知る機会はそうそうあるものではありません。
一般論として理解することはできても、今のような「危機状況」の中で、どのように経営がなされているかを知ることで、自社経営のあり方を考える上でも非常に重要なことです。

【今日の学び・気づき】
①経済は動いている
4月の業績は予算を大きく下回り、5月の見込みも芳しくはありません。
それでも、どこに活路を見い出すべきか、どのような攻め方をすればよいのか、今顧客の求めているものは何か、提供できる価値は何かなどについての議論を聞いていると、経済は決して全面的にストップしているわけではないとわかります。
景気が順調に推移している時よりも、かえって皆が情報収集に積極的になり、「ここはダメだけど、あそこはいける!!」とか「こういう流れになってきそうだ・・・」というような仮説立てなども始まっていました。
 
②予算達成を諦めない
そうは言っても、ここ数カ月は月次目標の達成は困難です。
私から役員全体に対して質問をしてみました。
「年間着地をどの程度で想定するか」「どこまで社員に求めるか」
答えは明快でした。
「年間予算達成は可能です。まだまだやり様はあります。社員にも、その見通し・意思・戦略を伝えます」
正直言って、少々驚きました。
強気なのはいいけれど、ある程度のマイナス結果も想定をしておくべきではないかと。
曰く「もちろん、リスクとしての想定はします。しかし、そのことと予算達成をこの時点で諦めるというのは別問題です。
自分たちはまだベンチャーで、今期も始まって2カ月しか経っていません。仮に第1四半期が未達であっても、それ以降で頑張ることによって達成も可能ですし、そういう取り組が人と組織を成長させるのだと思っています。」

今期は未達覚悟・前提での経営に頭が行っていた自身が恥ずかしくなりました。

③危機が組織と人を成長させる
会議に参加し始めたころは、業績も順調に伸び、今期予算も大きなジャンプを目指したものでした。
自身から来る余裕からか、会議全体も「まあ大丈夫だろう」という多少弛緩した空気も漂っていました。
ところが状況ががらりと変わり、経営陣のみならずマネジャー陣にも危機感が走ったとたんに、会議の空気も一変しました。
経営陣の「まだいけるよ、諦めないよ」という言葉につられて、マネジャー陣から「これをやろう」「あれをやろう」という自発的な意見がどんどん飛び出してくるようになっていました。
危機感が組織と人を成長させるというのは本当なんだと実感させられました。
まさに災い転じて福と成すということなのでしょう。

④経営の役割分担と、強いメッセージ
彼らの組織を強くしているのは、絶妙な役割分担と強いメッセージでした。
分かりやすく言えば、CEO/COOとCFOの見事なバランスです。
会を進行するCFOは数値に基づいて、厳しい見方をしていきます。想定リスクもA/B/C段階で提示し、それぞれにおいてどのよいうな対策を足らねばならねばならないかを詳細に説明します。
「これは相当、厳しいな」「今年はまずいな・・・・」と下を向きそうになったところで、CEO/COOから力強いメッセージが発せられます。
自分たちの存在価値がどこにあり、これから何を提供していけばいいのか、そのために個々人が何をしていくことが大事なのかを快に伝えるのです。
聞いている私ですら、「これは、もしかしたら行けるんじゃないの!!」と勇気づけられるような言葉でした。


■長年企業経営に携わっていますが、まだまだ自分は甘いなと、今日反省と学びの1日でした。
■若い経営者たちに多くのことを教えてもらいました。
■これをしっかり自身の経営につなげていきたいと強く心に決めた1日でした。

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