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大人になって解る。野猿『be cool』

とんねるずのみなさんのおかげでした というフジテレビのバラエティ番組で誕生した野猿。
野猿が活躍し、解散するまで小学生だった私は『be cool!』という曲は他のJ-POPとなんか違っててかっこいいなぁと思い、サビを口ずさんでいた記憶がある。

この頃のJ-POPは宇多田ヒカルさんが『Automatic』でデビューし、TKサウンドとは違う新しいJ-POPの形として宇多田ヒカルさんの登場をどの番組も取り上げていた。
そして宇多田ヒカルさんのデビュー3ヶ月後、野猿が『be cool!』を発売した。
プロデューサーのとんねるず石橋貴明さんと作曲した後藤次利さんの後日談記事にて、

後藤:デビュー曲「Get down」は、“KinKi Kidsみたいな曲”というリクエストがあってやったんだけど、それ以降は、大解放状態でやらせてもらえたので。「叫び」や「Be cool!」もそうだし。

石橋:当時、次利さんがカセットで「こんな感じで!」って。車中で一緒に聴いて、車を降りた瞬間、次利さん言いましたよね? 「いいでしょ? タカちゃん」って。それが「Be cool!」。まだ曲名はついていなくて。

『Be cool』はレゲエ曲として初めてチャート1位を獲得したとギネス認定されて当時話題だったSnow『Informar』をオマージュしたのだろう▼

宇多田ヒカルさんのように海外を感じる曲を作りたかったのか、あやかりたかったのか、その両方なのか…
宇多田ヒカルさんのデビューから数ヶ月後には『Be Cool』を発売し、見事野猿の人気曲となった。   

さて、野猿メンバーが『be cool!』を歌っていた年齢と自分の年齢が近くなり、改めて歌詞を読んでみた。

右から左へ流れるように
安手のニュースが賑わってるよ
事実をニーズに脚色されて
ずっと ずっと
時は過ちに気づいてるのさ
いつでも どこでも 愚かな時代
こんなに憂鬱な
明日がやって来るなら
群衆の中に紛れていたい

小学生だった私は憂鬱な日は人混みに紛れていたいの?と歌詞にハテナだった記憶があるが、今となっては理不尽な規則・慣習を変えようとしてもトップが動かなければ出来ないこと。
おかしいことをおかしいと思う感覚もマヒして、考えることを止めて、目立たないようその他大勢でいる方が自分を守ることに繋がるということを野猿が教えてくれていたんだなと歌詞が沁みるようになった。



『Be Cool』を歌っていたとんねるずは番組を愛し全てをかけていたが、2018年惜しまれながら番組が終了していった。
後番組(たいむとんねる、石橋薪を焚べる)を見ていても貴さんに覇気が無くなっていく姿が残念で仕方なかったが、今年から貴さんがYouTube「貴ちゃんねるず」を開始してから貴さんの顔に覇気が戻ってきた。
YouTuberがお馴染みのネタは一切行わず、みなさんのおかげでしたで演出・ディレクターを務めたマッコイ齋藤さんの力もあり、あの頃のテレビのように全話面白い。


Be Coolは【現実という絶望】を歌にしていたが、石橋貴明さんの生き方を見ているとどんな困難があろうとも周りに感謝し、真剣に取り組むことでまた新しい場所で活躍できるんだと思わせてくれる【未来への希望】なんだと思った。

ちなみに、野猿メンバーの貴さん・テルさん・カンさんの3人が B pressure というグループで再び活動している。
3人とも当時と変わらない歌声で、小学生時代の楽しい思い出が一気に蘇った。
ファーストシングルは『be cool!』と同じ作詞秋元康さん、作曲後藤次利さんだ。
こちらもぜひ聞いて欲しい▼

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