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私が愛した女(キャラクター)たち①「源内あお」~『フレームアームズ・ガール』より~

■はじめに

 こんにちは、サークル「ほんわかふわふわ」代表、花倉みだれです。
 マリオカートやマリオパーティならピーチを使うことが多いです。

 コンテンツにおけるキャラクターの重要性、ということはあらゆるハウツー本や論評やらの文脈で目にします。
 それであれば、自分の好きなキャラクターについて言語化していくことにも一定の価値が生まれるのでは? と考え、実践してみるテストです。
 自分自身の好みの傾向なんかもあぶり出されるかもしれませんし、少なくとも自分みたいな客を想定した時の対策なんかにそのうち繋がるかもしれません。
 単純に、同好の士と繋がる機会や引用元なんかになれたら追々嬉しいですしね。

 続くかもわかりませんが、記念すべき第一弾は『フレームアームズ・ガール』より「源内あお」ちゃんです。

 つい先日までnoteのアイコンとしても使わせてもらっていました。

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このアイコン

 実はあおちゃんに関してはとてもいい感じにまとめたnoteがあるので、こちらだけでも見てみてください。とてもよくまとまってます。

※免責
諸々ニワカなので、間違ってる認識もあるかもしれません。気づかれたら優しくご指摘ください

■出典作品『フレームアームズ・ガール』について

 アニメ公式サイト

 私が今回出典としているのはアニメ版です。

 その原点を辿っていくと、もともとは「フレームアームズ」というコトブキヤのロボプラモのようです。

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三二式一型 轟雷(https://www.kotobukiya.co.jp/product/product-0000001121/)公式サイトより

 そのロボデザインの人が出した同人誌に、島田フミカネ先生が女性化したイラストを寄稿したものが元ネタで、それを元にプラモ化され、そのプラモの販促として作られたアニメ……という流れのようです。

『フレームアームズ・ガール 公式ファンブック ~みんな一緒~』(9P)の記述から

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フレームアームズ・ガール 轟雷(https://www.kotobukiya.co.jp/product/product-0000001560/)公式サイトより

■アニメ版における立ち位置

 つまり「源内あお」というキャラクターは、原作には存在しないんですね。
 ポケモンのサトシ、デジモンの太一、超速スピナーの瞬一、ガンダムビルドファイターズのセイ、いっけーマグナム! 文脈としてはそういった、ホビーの販促を行うためのオリジナルの視点用キャラクターという位置づけのキャラクターです。

 コトブキヤとしても、主人公として阻害なく没入できるキャラクターとして設定しつつ、フレームアームズ・ガール側の方へ思い入れを持たせたかったのだろうと想像します。サトシのグッズよりピカチュウのグッズのほうが売れてほしいのは間違いないわけです。

 もちろん轟雷・スティレット・バーゼラルドというメイン格の3体に対する愛着はアニメ完走後はばっちり獲得できました。
 ただ、私はそれ以上に、それこそアイコンにしてしまうくらいあおちゃんのほうにハマってしまったんですよね……。

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そんなあおちゃんもついにプラモ化! やったね! 買えたら買います!(予約できるかな的な意味で)
根強い人気があることはうかがえます。

https://www.kotobukiya.co.jp/sousaishojoteien/sousaishojoteien-215520/

■普通っぽさと元気さ(と人間味と優しさや寛容さ)

 行き着くところはとにもかくにもここになってしまうとは思っています。
 あおちゃんは、部屋で寝ながらファッション雑誌を読むような普通の女子として描写されます。……これが現代的に「普通の女子」なのかはわかりませんが、描写の記号としてはそういうことですもんね。

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『フレームアームズ・ガール』1話より

 広くない立川近郊のマンションで一人暮らしながら、両親も健在(長期出張で本編不在)ですし、特にこれといった影や闇もパッと見感じさせまん。
 「お金にガメつくズボラである」という属性の描写もありますが、基本的に部屋は綺麗ですし轟雷たちフレームアームズ・ガールにお金を無駄使い(ドールハウスの購入・見当違いの風邪の治療道具の購入等)されても本気で怒るようなことはありません。「より楽に稼げる手段があればそれを利用するし、お金は欲しいし、楽できることは楽したい」と言語化してみれば、いかにも等身大の女の子です。

 そんな女の子なので当然プラモデルも素人で劇中その腕が劇的に成長するような描写もありません。

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同じく1話より

 その代わり、(劇中設定において)人工知能であるフレームアームズ・ガールがややズレた価値観を披露したり、感情とは? となった時にひたすらに優しく「〇〇は☓☓だよ」といった形で諭してくれます。

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劇場版『きゃっきゃうふふなワンダーランド』のイメージ画。優しさと包容力を感じますね。

■つまるところ、フレームアームズ・ガール=オレタチなのでは? あおちゃん=妻なのでは?

 最初、自身で利用していたカラーボックスを空にして住処や居場所を明示して提供してくれ、その後も一緒にいてくれて財力的には頼りにしてくれたりもして、ちょっとした時にヒントもくれたり一緒に泣いたり悲しんだり、不器用ながら武器とかも作ってくれる。

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 元々全部使っていたカラーボックスを空にして提供するあおちゃん

 それはつまり、擬人的に、フレームアームズ・ガール側視点で捉えると
「人間味のある普通の女の子から居場所を承認され、労働力の提供(金銭面での頼りがい)という価値を積極的に認められて、時々世間とのズレがあったりしたらそれを矯正されたり指摘されたりしつつ、時々無駄遣いしたり迷惑かけてしまったりしても包容力を持って接してもらって時々遊んだり(時には不器用なりに体をメンテ)してくれる子」
となりますね。

 オタク視点でこんな良妻いますか? 惚れないわけなくないですか?
(※主語でかくて偏見ですみませんが文脈で許してください)

 つまり、オレタチは轟雷ちゃんなわけで「最後に源内姓をもらう(≒結婚)」というエンディングもすごく示唆的な気がしてきます。

 サトシ視点でポケモン見てるつもりがピカチュウ視点で見ていた……的な現象が自分の中で起きていたんですね。改めてこうやって書き出すまでわかってなかった。

■あおちゃんはオレの嫁!

 昨今の女性キャラクターコンテンツは「○○はオレの嫁」的な文脈や見せ方はあまり見ずやや物足りない印象も個人的にはあったりします。4コマ美少女系などに顕著ですよね。

 『フレームアームズ・ガール』も基本的に男は出てきませんが「フレームアームズ・ガール」という人外をモチーフにしたことで、投影先として百合カップリング物と比較して抵抗感を薄く、かつ「自身以外の男の存在」から目をそらしながら寓話的に見ることができるのかもしれませんね。

 擬似的な同棲・結婚相手として描写に富み、叶いにくい願望を詰め込んだ先としてこれ以上ない存在である源内あおちゃん、まさに「オレの嫁」的キャラであると言えるでしょう。

■おわりに

 書き出すまで、漠然と同級生キャラとしてこういう子と付き合いたかったな~みたいな残像があるのかなぁ、元気な子とかリボンキャラとかいいよね、だからハマってるのかなくらいの自己認識でした。

 が、思うまま書いていたら思った以上の気持ち悪い怪文書になってしまいましたね(笑)

 なぜ自分がこの子(キャラクター)に魅力を感じるのか? を考えていくのは楽しいものな気がします。
 読み物として面白くなるかは今後がんばります(笑)

 これだけステキなキャラクターを生み出してくれた『フレームアームズ・ガール』制作陣の皆様に感謝を。

■おまけ(再掲)『フレームアームズ・ガール』のファンアート

 サークル「ほんわかふわふわ」メンバー「平和なべ」が描いた『フレームアームズ・ガール』のファンアートがあるのでここまで読んでくださった方がいるなら見てくれると嬉しいなぁと雑に載せてみます。
 今回はあおちゃんに焦点当てて語ってますが、作品単位だともっと色々言いたいことはありますねぇ。もちろん、ポジティブな方向で。

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