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TriCaster機能紹介「マクロ機能」Bリーグ演出活用

こんにちは!徳島で映像制作の会社をしています藤島です!
徳島では8月の阿波おどりに向けて、街中で踊りの練習が始まっています。
街に鐘の音が響いて、もうすぐ夏がやってくるな~と感じているところです。

さて、今日はTriCasterの便利な機能を記事にしたいと思っています!


TriCasterってやっぱりすごい!

表題にも入ってるように私の会社ではライブプロダクション機器「TriCaster」を徳島でバンバン活用しています!
その現場の一つとしてBリーグの会場演出のオペレーションがあります。
2023年から徳島初のプロバスケットボールチーム「徳島ガンバロウズ」が始動しました。
その映像・音響・照明などの会場演出を私の会社でさせていただくことになり「TriCaster」を存分に活用し、チームのファーストシーズンをお手伝いさせていただきました!

プロジェクションマッピングに目が行くのですが「TriCaster」は動画の正面と右端のスクリーンに映像を出力し会場を盛り上げました。
Bリーグの演出構成については話すと長くなるので
別記事でお話しさせていただきますね!

可能性しかないTriCasterだが…

いろんな要望に応じて柔軟に対応できるのがTriCasterの魅力ですが、自分が考える唯一のデメリットとすれば「オペレーターの負担が大きい」ことです💦
通常のスイッチャーとして画面の切り替えができること以外に
・テロップ送出
・クロマキー等の合成
・PIPなどの画面合成
・VTR送出など
テレビ番組が1台でまるっとできてしまうくらい多数の機能が備わっている
オールインワンの機器がTriCasterです。
しかし、その機能を1人でオペレーションすることになるため、
「個」に負担がかかってしまいます。

徳島ガンバロウズの演出で愛用中の「TriCaster Mini X」コンパクトで使いやすい

負担をできるだけ和らげたい!

会社で「TriCasterのエース」は藤島ではなく、実は女性社員の「M美」さんです。
徳島ガンバロウズのTriCaster技術も「M美」さんがシーズンを通してオペレーションしていました。
しかし、、、演出チームの反省会をしていたところ

M美「毎試合疲れるんよ!」
普段弱音を吐かないM美さんから藤島に苦情がありました!

徳島ガンバロウズの演出は、ほとんどがTriCasterがきっかけで始まります。
そのため、ファンが会場に入ってからは会場案内やスポンサーCMや応援練習などの演出は絶え間なく入り、常に気を張らないといけません。
特に試合中となると、オフェンス・ディフェンスの切り替えや得点が入る瞬間にも演出が入るため、一切目を離せません。
少しでも演出が遅れると応援のテンポが悪くなる恐れがあるからです。
そりゃ疲れるのは当然の話です。M美さんからの苦情が出るまで、
ほったらかしにしていた藤島がすべて悪いです。
本当に申し訳ございません。

シーズン後半は毎試合が満席でした!応援にも熱が入ります

さて、M美さんからの要望は
「試合も見て楽しみながら演出がしたい」とのこと
おそらくM美さんは、推しの選手を見たいからなんだと思います(笑)
(業務中なので演出に集中してもらいたいですが、愛をもって演出できると考えれば仕方がありません)

そこで、エムイーのアンバサダーとして活動している藤島が、どうにかその要望に応えられるようにTriCasterをカチャカチャ…
テクニカルサポートの細谷さんのご協力もあってベストアンサーが見つかりました!

疲れている原因は「目線の移動」

ここからは少しテクニカルな話をしていきます!
試合中の演出として
オフェンス 3種
ディフェンス 3種
得点時 5種
計11種類
他にも素材がありますが、11種類ある動画素材を適宜切り替えています。

試合中の素材は静止画や動画素材を置いておける「DDR」に入れています。

試合中の素材はDDR2にまとめています

いままでの試合中の操作手順としては…
①試合の展開を見る
②その後DDRから適した素材を再生する(マウスでクリック)
①に戻る
という流れを試合中の約2時間繰り返します。

目線誘導のイメージ(映っている人物はM美さんではなく藤島です)

そして、遠い場所(コート)と手元(DDR)を繰り返して見るため「目が疲れてしまいます」
試合展開が早いのがバスケットのゲームですので、
1秒でもクリックする時間が遅れると応援のテンポがずれてしまいます。
そんなシビアなクリックを続けると指も疲れますし、DDRの素材選択を間違えると違う演出が出てしまうため、リスクが高かったのです。

そこで解決方法として見つけたのが「マクロ機能」です!

M美の救いの手「マクロ機能」

プログラムしたものが自動で動く「マクロ機能」を使うことで、M美さんの悩みを解決できるということが分かりました!
結論は
「テンキーを押せば指定した素材が再生される」マクロを作るということです!

例えばテンキーの
「1を押す」と「ディフェンスの1が流れる」
「4を押す」と「オフェンスの1が流れる」
というマクロを組んだのです。

テンキーに演出がしやすい配置に構成しました

そうすることによって、テンキーの配置さえ覚えておけば、
①の目線だけで済むことになりM美さんの「試合を楽しみながら演出がした
い」という要望に応えることができそうです!

②の目線がなくなり①のみで集中できる

マクロ機能の設定方法

設定方法はとても簡単です!
もしも興味がある方は是非挑戦してみてください!


①メニューの左上にある「Macros」を押し「Confingre Macros」を押す
②ポップアップが現れ、マクロの設定ができます
初期設定では「System Commands」にチェックが入っているため
クリックしてチェックを外します。
③ポップアップ下部にある「New Folder」を押し
マクロのフォルダを作ります
④マクロのフォルダ名を変更します
⑤ポップアップの右下の「New Macro」を押して
新規のマクロを作ります。
⑥そして「RECORD」を押してマクロをプログラムします
(今回でしたらオフェンス1の動画を再生する)という操作を行います。
※動画は最後まで再生しなくても大丈夫です
⑦そのマクロを作成後どのボタンを押せばマクロが作動するのかを割り当てます
割り当てたいテンキーを押すだけ!簡単です!
⑧必要なマクロの分だけ⑥と⑦を繰り返して設定します。
(11種類の動画をテンキーに割り当てました)

以上となります!
20分くらいで設定できました!

マクロ作成時の良かった点と注意点

【良かった点】
マクロを組む際に「DDRの上からn番目にある素材を再生する」というプログラムしかできないのでは?と懸念していましたが、
実際には、DDRの中で素材の順番が変わったとしても
「DDRの中でAという素材を指定して再生する」というプログラムでも組むことができました。
毎試合DDRの素材の順番が変わるので、「場所」ではなく「素材」に紐づいていたことは、まさに理想といえる機能でした。

またテンキーよりも、もっとたくさん素材をボタンに割り当てたい!という方は
Novationノベーション LaunchPadを活用すればもっとたくさんのマクロを割り当てることができるそうです。

【注意点】
注意点としては、デフォルトのショートカットキーが無効になるため、
普段から使っている方には注意が必要です。
もう一つの注意点は素材の差し替えがあった場合にその都度マクロを作成する必要があるという点です。
今回は複雑なマクロではありませんので良かったのですが、複雑に組んでいく場合には注意が必要です。
マクロを変更した際には素材が間違っていないか
しっかり確認をする必要がありそうです。
以上の注意点を踏まえて、ぜひマクロ機能を使ってみてくださいね!

M美、来シーズンもガンバロウ!

この機能を説明し実際に触ってもらったところ、M美さんもご満悦の様子。
来シーズンも引き続きTriCastaerのオペレーションを頼めそうで良かったです!

そこに座っているのは入社2年目のY男!?!??
Y男「簡単になったなら、来シーズンは僕がやります」

いやこれはM美のために・・・・(トントン)
あっなんか、M美さんから大事な話があるということですので
noteはここまでにしておきます💦

それではまた次回お会いしましょう~!




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