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【不妊治療】◎活と女性としての葛藤

こんにちわ、ellyです。

 受精卵を移植してから5日がたちました。今頃ちゃんと細胞分裂してくれてるのか、それとも力尽きてダメになってるのか。そんなこと神様しか分かりませんが、生まれて初めての『顕微授精』や『体外受精』を経て、初めて移植した卵です。妊娠判定日までドキドキしながら待とうとは思いますが、覚悟もしています。アラフォーになると、顕微授精の妊娠率は約30%です。はじめての移植で成功する人なんて本当に数えるほどで、約70%の人は費やした金額と期待が崩れたストレスでがっかりするわけです。

 この期間、先生からネット検索したりしないようにね。ストレスもよくないから!と、言われてはいますが、ストレスフリーなんてこの時世なかなか難しいわけです。それでも大量の薬を飲みながら、ふと人生を考えていたらあぁ、今だから書けることもあるかな、と思い、こうしてnoteを書いています。ちなみに移植日に植えた大根たちは元気に発芽しました。

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…大根にまで嫉妬を覚えるほど、私は追い詰められているのかもしれません(笑)仕方ないですよね、ここまで来るまで沢山悩んだんですもの。ちょっとくらい、大根に嫉妬したって許されますよね。

 さて。少しずつですが、まずは私の経験した『女としての人生』を少し書いてみたいと思います。


女性はいつも追い詰められる生き物である

 高校を卒業して、大学に入るか就職するか、そこまでは別に女性だから困るということもそんなにありませんでした。女性だから得することもあれば、女性だから悩んだり、傷ついたりすることもあり、イジメや裏切り、さまざまな人生経験の中で別に特段「女性だから」という悩みではなかったように今思えば思います。

 20代前半になると、大学卒業と同時に結婚する友人がチラホラ現れ、ウェディングブームになり、金欠になります。ご祝儀だ、衣装だ、と何かとお金がかかるのです。その時に結婚しようと思うかどうか、その時に付き合っている彼氏が、恋人なのか結婚相手なのか。そこが第一の関門でした。そんな時、友人が言ったのです。

この人じゃなければだめだと思うなら結婚すればいい。でも、他にいい人いるかもって思うなら結婚相手じゃない

 それは、幸せな時に感じることではなく、喧嘩したり、ツライ思いをしたときに相手にたいして考えるとすごく良く分かる判断方法でした。

 幸せで、大好きで、恋愛真っただ中の時に、多少喧嘩しても別れるなんて考えたりしないですよね。でも、時間がたって、2年くらいたったある日、ふと、相手の行動や言動で傷つくことってありますよね。その時に、人は冷静になるのです。『あれ、彼のこと好きだけど、でも、ずっとこういう事と付き合っていけるのかな?』って、思う瞬間があると思うんです。私はそんな感じで、20代のころの恋愛はなんでか2年くらいで終了していました。

友人Aが彼氏と別れた意外な理由

 私が悩みながら、今度こそ結婚相手かな?とか考えながら、彼氏と過ごしていたころ、友人Aは、5年付き合った彼氏と、喧嘩をしました。とても些細なことです。喧嘩の理由は、旅行中に旅館の朝食を食べていたときでした。朝、何気なく旅館の朝食で出てきた納豆を食べていたのです。彼は白飯の上に納豆をのせて食べる派。彼女は、白飯と納豆を混ぜて食べる派だったのです。小さなことですが、そんな彼女を見て、彼は言ったのです。

『食べ方が汚い!納豆混ぜるなよ!!!』

 旅館は公共の場です。そんなところで、大きな声で言われたのです。周りの人も振り返ります。ただ納豆を食べていただけなのに、なんで怒られたのか。彼女は、一気にすーっと気持ちが冷めたそうです。どんなに好きでも。結婚しようね、とまで話していても。彼の実家がとても立派で、結婚したらお金に困ることもないだろうし、自分をとても大切にしてくれているのもわかっていたし。大好きだったけれども。公共の場で、納豆ごときで怒鳴られる筋合いはない。そうか、この人は、自分の気に入らないことを私がしたらどこだろうと怒るのか。

 彼女は、翌週彼と別れたと私に話をしました。別れた理由が納豆… でも、結婚して色々な生活習慣の違いを見て、それを許せるかどうか、それはとても大切なことなんだと、私も友人を見て学びました。

 そして20代を楽しく色々な人と過ごしながら仕事をし、ふと気づいたらアラサーと言われる20代後半になっていました。ここで、初めて『女性として追い込まれた気持ち』を知ることになりました。そう、婚活です。


友人Bの婚活と、追い詰められる20代後半の女性

 男性は、30代になって『婚活』をしていても、何も言われません。女性は『子供を産める年齢』というのが決まっているため、20代後半から親や周りの上司、さまざまな人から『結婚しないの?相手はいるの?』的なことを言われるようになります。紹介するよと言われてついていくと、たいていの男性は、自分より見劣りする男性しか紹介してはくれないのです。そう、男性は常に優位で、選ぶ立場となっているのです。なぜなら、女性は焦ってきているからです。

 そんな中、友人Bは飲み会という名の合コンで、一人の男性と出会います。安定の公務員、見た目は微妙だけど優しそう。許容範囲の顔だし、まぁ浮気なんてしないだろう。趣味もまぁ合うし、この人でいいかな。と、思ったそうです。友人Bはそこそこ稼いでいたので、デートの度に割り勘でも大して気にしていませんでした。今では割り勘ふつうですが、私が20代の頃は釣りたい魚に金を出させる男はいませんでした。え、ちょっと、おかしくない?大丈夫?と、聞いたら、友人Bは言いました。割り勘が普通だよ、公務員って言ったって、20代だし!とんとん拍子で話は進みましたが、話しを聞いていると、ちょっと腑に落ちない部分もありました。健全な男女なのに、彼は夕方6時になると、彼女を送って家に帰るそうです。手も握らないそうなんです。友人Bは言います、彼は私を大事にしてくれてるから、手を出さずにいてくれるんだよ。本当にそうだろうか???

 彼女の結婚の条件は、安定の公務員、年齢は近い方がいい。それだけでしたが、彼女は公務員の知人が少なく、彼以外出逢いがなかったこともあり、もう彼以外見えてはいませんでした。結婚って、そういうものなのかな…?はたから見ていると、不安にしかなりませんでした。そんなある日、彼女から『私、婚約したの。結納金もいただいたの』と、連絡が来ました。ご両親ともお会いして、料亭の一室できちんと結納を行ったというのです。付き合って1年ほどのことでした。1年付き合って婚約…まぁ、早いようで普通なような、でも手もつないだことない男性と結納…う~ん…?大丈夫かな、と正直話を聞きながら思いましたが、さんざん伝えても私と喧嘩になるばかりだったし、彼女の幸せがそこにあるのなら、他人である私が口出すことではないな、と素直に祝福しました。そして、彼女の結婚式に呼ばれ、友人と一緒に参加しました。すると、鶴と亀の描かれた黒い着物を着た、新郎側のシャキッとしたお母様が、ほほほ…と笑っていました。

『やっとうちの子も結婚ですわ。もう40になるんですもの、安心したわ。相手は20代の女の子。孫も早そうね』

 ん…? ちょっと待て。40…? 年齢、近いって言ってたような気がしたんだけど…?????? 私と友人はご祝儀を受付に渡しながら、あれ、あれ????と、首を傾げたいのを必死に我慢して、顔を見合わせました。式は滞りなく進み、二人は新婚旅行に向かいました。私たちは二人を見送り、まぁ本人がいいのなら、とそそくさとおうちに帰ったのですが、事件はそのとき、起こっていたのです。

 2週間後、げっそりした友人Bが、私と一緒に列席した友人を呼び出して封筒を手渡してきました。中には、私たちがご祝儀として渡したお金が入っていました。

『え、どうしたの??? っていうか、なんで実家???』

 そう、彼女が私たちを呼び出したのは、彼女の実家で、ちょうどご両親のいない時間帯でした。結婚したのだから、旦那さんと暮らす予定のアパートに呼ばれると思っていたのに、実家の、しかも客間だったのです。

 げっそりとした友人Bが、目を腫らした状態で、私たちに謝りました。

「結婚式に来てくれたのに… 色々、変だよって言ってくれてたのに、本当にごめんなさい。ご祝儀、返すね。」

 私たちは意味が分かりませんでした。ご祝儀を返すということは、結婚は取りやめになったということだろうか。あ、年齢詐欺だったのが問題か?!20代だと思ったら、40だった的な。…だとしても、好きなら気にならないかもだし、年齢詐欺で本当にこんな感じになるの? 私たちは、ここまでげっそりとした友人Bを見たことがなかったので、聞きたいことはたくさんあったけど、言葉が出ませんでした。

友人Bは、ぽつり、ぽつりと話し始めました。実は、結婚式のあと、彼女がドレスを脱ぎ、旦那のところに行こうとしたところ、廊下で話している旦那がいたそうです。一緒にいる男性と、肩を寄せながら…

「いや~、俺、本当に結婚することになりそうだ」

「何言ってんだよ、結婚式やったじゃないか」

「それは母さんが、外聞が悪いから女性と結婚しろって」

「仕方ないだろ、俺、男なんだから」

「わかってるけど、新婚旅行まで行かなきゃいけないんだぜ」

「貞操、気をつけろよ、最近の女は肉食らしいからな」

「手すら握ってないよ」

そういって、二人はキスしたそうです。


 本当の話なの⁈と、聞くと、本当だと。その会話を両親も聞いていたそうで、怒り心頭、そのあと乱闘騒ぎになりかけたそうです。そう、新郎はゲイだったのです。私はゲイに対して偏見は全くありませんが、結婚詐欺については酷いと思いました。今、両親が不在なのは、親戚の家に1軒ずつ回り、ご祝儀を返して回っているとのことでした。面目もなく、心が痛いと。それでも、新婚旅行をキャンセルすればいいのに、イタリアにはいきたかったということで、行ったそうです…信じられませんが、破断になった男と、イタリアに。そして、わざと危ない道を歩かれ、すっといなくなられたり、相当な嫌がらせをうけて帰ってきたそうです。私も友人も、彼女に『バカじゃないの?!キャンセル料100%払ってでも、行く必要なんてなかったし、そんなにイタリアに行きたいなら他の人と行けばいいじゃん』と、言いました。

 こんなこと、現実にあるんだと、私は怖くなりました。やはり、ちょっとおかしいと思ったら、どんなに自分にとって良い条件でも踏みとどまる勇気が必要だと思いました。ちなみに、彼の年齢詐称疑惑については、傷ついた彼女に追い打ちをかけかねないと…未だに聞けずにいます。

 この友人Bのゲイ事件により、私と一緒に結婚式に列席した友人は、男性不信が強くなり、20代のうちは怖くて結婚できなくなりました。


30代手前の女性にひとこと

 30代になると、色々な目に見えない制限が出てきます。転職すら、法的には制限はありませんが、企業的には女性の30代というだけで書類で落とされることも多々あることを人事で働きながら知ることとなっていました。そりゃそうですよね、書類審査の時点で、審査方法なんて開示されないのでわかりませんよね。履歴書がとどき、それぞれをクリップ止めし、上司の机においておくと、さらっとみて、30代以上の女性の履歴書はすぐに返って来て、「20代以外は俺に回さずに不採用で返信して」と、言われたこともあります。どう考えても、この人使えるだろうなぁっていう人もいましたが、社長の方針だから、と言われたら何も言えませんでした。

 そんな理不尽な仕事をしながら、転職しようかなぁと思っていたころ、久々に大学時代の友人から連絡があり、みんなで集まることになりました。そこには、あの名言…

この人じゃなければだめだと思うなら結婚すればいい。でも、他にいい人いるかもって思うなら結婚相手じゃない

と、言った人物もやって来ます。楽しみにしていると、彼は姿を現しました。そう、この友人、男性なんですが、まぁ晴れ晴れした顔つきで、再会と同時に言い放ったのです。

『 まだ独身なんだって?!結婚してみろよー! 』

ふざけんな、なんかピンとくる人に出会ってないんだよ。独身女性全員を敵に回したその男、話しを聞くと今、子供がいるそうで…

『や~、実家が田舎だからさ、そんな選べないし、結婚してみてたらなんか子供増えちゃって!』

子沢山いいんじゃない? 少子化だしさ、いいと思いますよ。

『今の嫁も、ちょっと違うなーって思い始めちゃって、離婚しようと思うんだけど前の嫁たちの子供への養育費もあるしさ、金だけはあるから離婚するのもどうかなーとか、色々思ってさー』

ん・・・?

ちょっと待て、どういうこと?!

今の嫁?! 前の嫁たちの子供?!

話しを聞くと、あんなに素敵な名言を言ってくれちゃった彼、今の奥さん3人目で、それぞれの奥さんとの子供がいて、腹違いの兄弟が増えているそうな… 婚活で苦しんでる女たちを目の前にして、この男… 何様であろうか。

あっけらかんと言ってのけた、この男もどうかとは思うが、複雑である…。


婚活を諦めたら結婚できた

 私は、特異な経験をしている友人が多かったこともあり、婚活はうまくいかず、彼氏はいても、仲良い男友達がいても、どうしても結婚相手として見る事が出来ずにいました。

 そして、30代前半で今の旦那に出会い、結婚するのですが、はじめの印象は最悪で「この人なんなんだ」と思っていましたが、私が生理痛で死んでいたときに、彼は何も言わずに生理痛の薬とナプキンを買いに行き、私のためにせっせとお粥や野菜のポタージュを作り、介護をしてくれたのです。私は生理痛の酷い女で、月に数日ぶっ倒れるのですが、それを普通に介抱して、文句はいいながらも側にいてくれたことが、あれ、なんか、ほっとする、と思えるようになり、この人となら一緒にいれるかな?とどんどん好きになりました。見た目が好みとは逆で、性格も俺様だし、とても面倒な男ですが、ちょっとしたことで喧嘩しても、仲直りしようと思える相手だったのが良かったのかもしれません。そして今も、驚くほど、不妊治療に積極的に協力してくれて、家事も手伝ってくれます。大事にしよう、と心から思います。

 そんな私が、不妊治療を始めるまでの葛藤と、人間関係のストレスについてはまた次回、書きたいと思います。

 人生いろいろありますが、何が良いことで何が悪いことなのか、やってみなければわからないので、プラスに考えて生きていきたいものです。


妊活で破産するかもしれない恐怖と戦っていますが、どうしても子供を諦めることが出来ず、夫婦一丸となって頑張っています!妊活も5年目になりますが、もう少し粘ろうと思っています。サポートいただけるとすごく嬉しいです。よろしくお願い致します。