見出し画像

法学編入試験対策 法学概論の学習法





1.法学概論とは

 本記事では、以下のように定義付けます。
 
 法学概論は、法学部では法学概論や法学入門という名称で行われている授業です。法学概論は、法学を学ぶ上で前提となる知識の習得を目指す授業であり、必ずしも、憲法・民法・刑法の講義範囲には入らない分野です。

2.法学概論を出題する大学

 京都大学や神戸大学など法学編入試験では頻出の分野です。予備校でも法学概論を中心に授業を進めるところが多いです。

 近年は憲法・民法・刑法の特定の科目を意識した問題が出題されやすくなってきていますが、最も重要な科目は法学概論といっても過言ではありません。

3.学習方法

 法学概論は、憲法・民法・刑法のように学習範囲が明確になっているものではなく、教授によっても学習する内容が異なります。そのため、法学概論の学習範囲は広がりがちです。

 まずは、志望大学の出題傾向を確認し、出題傾向に沿った学習を進めましょう。例えば、神戸大学では私的自治の原則が複数回出題されています。
 
 次に、『法学概論』や『法学入門』というタイトルの本で共通しているテーマを中心に1000文字程度の要約をする学習がおススメです。共通テーマは重要性が高いといえるでしょう。
 学習効果が高いテーマを挙げると以下のとおりです。
 ・ 社会と規範
 ・ 法と国家
 ・ 法と道徳
 ・ 国内法と国際法
 ・ 実定法と自然法
 ・ 近代法の三原則
 ・ 民事責任と刑事責任
 ・ 法源
 ・ 法の解釈
 ・ 法の適用
 ・ 近代国家と憲法
 ・ 権力分立
 ・ 罪刑法定主義
 ・ 契約自由の原則
 ・ 私的自治の原則
 など

 自学自習で答案を作成する場合、自己満足に陥りがちなので、信用できる方に添削を依頼することや、答案例を参照することをおススメします。
 もちろん、自分で答案練習を繰り返すこともできますが・・・、上記のような依頼や参照ができることが予備校に通っている方の強みかもしれません。

4.やってはいけない学習

 私自身、経験があるのですが・・・
  ・ 自分で答案練習を繰り返し、自己満足の答案で終わってしまう
  ・ 複数の法学入門を読み漁り、結局、答案の形でインプットすること
    ができていない
  ・ 学習範囲を広げすぎて、憲法・民法・刑法の学習や事例問題対策が
    疎かになる
等が挙げられます。

 法学概論は法学の入門ではありますが、学習方法を誤ると、学習計画や学習効果を見誤る結果になりますので、ご注意ください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?