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法学編入試験対策 モンゴメリー・バス・ボイコット事件


1.はじめに

 法学編入試験において頻出テーマの1つに「人種差別」があります。

 問題ではよく「具体例を用いながら」という指示があるため、人種差別がテーマになった具体例として、「モンゴメリー・バス・ボイコット事件」を紹介します。

2.モンゴメリー・バス・ボイコット事件とは

 モンゴメリー・バス・ボイコット事件(Montgomery Bus Boycott)とは、1955年にアメリカのアラバマ・モンゴメリー州で始まった人種差別への抗議運動です。事件の原因は、モンゴメリーの公共交通機関での人種隔離政策にあり、バスの座席差別に抗議する形で始まりました。

 その中心となったのはローザ・パークスという黒人女性です。彼女は白人専用席に座ることを拒否しました。
 この行動がきっかけとなり、アフリカ系アメリカ人たちはバスの利用をボイコットすることを決定しました。このボイコットは1年以上にわたり続き、バスの利用者数が激減しました。アフリカ系アメリカ人たちは、自動車や自転車、歩行などの代替手段を使って移動しました。
 このボイコットは全国的な注目を集め、アフリカ系アメリカ人の公民権運動の火付け役となりました。さらに、ボイコットの指導者であるマーティン・ルーサー・キング・ジュニアは、非暴力抵抗の重要性を訴え、後の公民権運動に大きな影響を与えました。

 最終的に、1956年にアメリカ最高裁判所は、公共交通機関における人種差別政策を違憲とする判決を下しました。この判決により、公共交通機関での人種差別が撤廃され、アフリカ系アメリカ人の公民権が一歩前進しました。

3.歴史的意義

 モンゴメリー・バス・ボイコット事件は、アフリカ系アメリカ人の闘いと勇気の象徴であり、公民権運動の礎となりました。その歴史的な意義は、人種差別に立ち向かい、平等と正義を求める運動の勇気と力を象徴しています。

4.法学編入試験との関係 


 モンゴメリー・バス・ボイコット事件のように、差別を受けていない側からすると、何も違和感を覚えなかったことが、差別を受けている側からすると「おかしい」と感じることはよくあります。
 差別を解決するためには、
 ・ 相手の立場になって考える視点
 ・ 差別を受けている側からの発言や行動
などが重要です。

 近年は、LGBTQなどの方々の婚姻の自由なども問題になっていますので、一度、差別問題について整理して検討することをおススメします。

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