教員生活1年目を終えようとしている夜

ドキドキしていた4月1日(土)の夜を昨日のように思い出せる今日この頃、クラスの子たちと過ごせるのはあと2日だな…とぼんやり考えながらなんとなくnoteのアプリをダウンロードしていました。

初めての土地で初めての一人暮らしをして初めての社会人で…という、初めての供給過多な教員生活1年目でした。小学校の教員養成大学なのに欲張って幼稚園教諭と保育士免許とある資格を取り、往復1~2時間かけて他大学のサークルに通い、バイトをいくつもかけもちして…という欲張りセットな4年間だったため、まぁなんとかなるかという気持ちで迎えた新生活でしたが、本当になんとかなりました。人間ってすごい。

今年の教員生活の目標は「生きのびる」でした。教員のくせになんて利己的な…と思う方もいるかもしれませんが、私は自分の健康の上に子どもたちの幸せがあると思っているので、良い目標だったなと思っています。
4月にいきなり残業時間が80時間を超えて、死を覚悟しましたがそこは意外と大丈夫でした(?)それよりも私は月1で発熱した方が堪えました。社会人の荒波に飲まれていることを感じました。来年の発熱は隔月に1回の目標です。がんばろう。(2024.5の追記:4月だけで数え切れないほど発熱しました。嘘だ。)

そして私はやっぱり「生きのびる」という目標だけでは飽き足らず、特別支援教育に興味を持ち、書籍やら研修で個人的に勉強し、「生きづらさを抱える子たちをサポートさせていただく」という、ゆるめの目標も加えて初任を走り抜けました。

特にこの子たちは印象深いな…という子を3人紹介します。

①空気読めない不注意系の子

正直この子に1番キャパをもっていかれました。担任として1人をかわいがるのはいかんと思いつつ、昔の私に何となく似ている子から目が離せませんでした。

・物が散らばる机をビニテでマーキングしてみた(これめちゃくちゃ効果あった)

・忘れ物や無くし物に怒らず、どうしたら改善するか一緒に考えてみた

・嘘と冗談の違いを根気よく教えてみた(冗談を本気で信じ込んで怒ることが無くなった)

・発達性協調運動障害もありそうだから、ノート書かせずタブレット入力にしてみた(上にかけあった)

・3学期に対人でトラブった内容を全部写真付きで文字に起こして、通級とSCと病院と連携するのを頑張った、親との懇談も定期的に行った

②親のゆるネグレクトのせいで、授業中ほぼ寝ていて虫歯もそのままで歯が真っ黒の子

・最初は2+3を手でやっていたのを、毎日個別のプリントを渡して、20までの繰り上がり繰り下がりのある足し算引き算を脳内でやれるようにした。

・親を説得して通級とカウンセラーに繋げた。WISCの予約も代わりにして、できるできないを可視化させた

・親に歯医者に連れていけと耳にタコができるくらい頼んでみた(きつかったけれどある日とつぜん歯が真っ白になって感動した…)

③去年学年で1番荒れていた子

・席替えの時に隣を低位の子にさせて責任感を持たせた、できないからって高位の子を隣に置くとダメだと分かってから席替えのクジに細工をする大切さを学びました。

・3年間で初めて漢字50問テストの1発合格をさせた。4人兄弟でも初!と日記に書いてきてとってもうれしかった。

・こまめなお手伝いをたくさん頼んで、自己有用感を上げてみた、今では学級1のお手伝いしたがりっ子になった(かわいい)

これ以外にも教室内の視覚支援やらら自己肯定感を上げる取り組みやら、色々と手をほどこしてみた1年だったのですが、たった1年で私の手から離れてしまうのか……とあと2日の今、急に実感しています。初任だから周りから見たらまだまだな部分はあったと思いますが、せめて後2.3年は一緒に試行錯誤していきたかったな………困り感のある子のサポートをしたいと強く感じています。

今年は困り間のある子ばかりに手をかけてしまったから、中位~上位の親や子ども達には(あの子たちばっかりずるい)、と思わせてしまったかもしれない。けれど、これからも30人を全く同じように平等に扱うより、困り感のある子達を底上げして子どもたちの見えている世界をならす学級経営をしていきたいと思った1年目でした。

あー!とっても楽しかった!!!!!

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