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連絡こそ取らないけれど【数行日記9月上旬編】

09.01.Friday【旭川旅行】

宿泊先のOMO7旭川


パートナーとの旭川旅行。一番の目的は旭山動物園。平日でも人はそれなりにいて、これが休日だったら凄いんだろうなと。雨が今にも降りそうな中だったけど、帰りのバスまで持ちこたえたのは運がよかった。人生初肉眼で見るレッサーパンダよりも、テトラポットの隙間からむちむちと出てくるアザラシの登場が一番印象深い。宿泊先はOMO7旭川。素泊まりプランを選んだけど、素泊まりでも最高に楽しめる空間ではじめてリピートしたいと思うホテルに出会った。さすが星野リゾート。夕方は無料で食べられるミニソフトを堪能し、OMOレンジャーに紹介してもらったクラフトビールのお店で少し飲み食いしたあと、〆パフェを初体験。グラスの上に綿あめが乗っかていた。綿あめの中には指輪が出てくるんかと思うような薔薇の花びらが散りばめられていた。〆たはずなのに、ラーメンを食べに行った。

09.02.Saturday【旅行でチェーン】
その地に行ったらならその地のグルメを食べたい派の私。一日目で食べ損ねた塩ホルモンを食べたいと思っていたのだが、何食べたい?で返ってきたパートナーの回答は「マック」だった。ここに来てマック?!旭川グルメは楽しもうぜ?!と悲痛の叫びをあげたくも、住んでいる地域にはマックがない。モスバーガーもない。ジャンキーなハンバーガーが引っ越す前は身近だった男から突然消えたマック。それは恋しくもなる。そういえば私も月に一度はマックを貪っていた身。塩ホルモンは夜にしようと、お昼はマック。少しウィンドウショッピングをすると飽きも来て夜までいるつもりが「帰ろうか…」と一言受ける。塩ホルモン……やや抵抗するも夜まで時間を潰す案も思い浮かばない。スタバのアールグレイラテで機嫌直しをしながら電車に乗った。旭川に来る理由がまたできたということにしよう。待ってろよ、塩ホルモン。

09.03.Sunday【味だけはいいオムライス】
オムライスが食べたいと夕飯リクエストを受けた。作ってやろうじゃないか。ご飯の量を訊くと三合分のケチャップライスをご所望。三合…?小さな炊飯器マックスで米を炊き、美味しいオムライスソースの作り方を調べまくる。ケチャップライスは鶏肉なし。入れるのはお米三合に玉ねぎとピーマン。底の直径30cmのデカい鉄フライパンのおかげで一気に作る。昨日買った無印良品のシリコーン調理スプーンが本当に使いやすくて感動した。そらみんな使っとるよ。ケチャップソースはバターとケチャップとウスターソースを少々。バターを入れるだけでコクのあるお店風オムライス味になる。肝心の卵はボロボロになった。こういうとこだよ、いつもいつも。

09.06.Wednesday【無意識デブエット】
月曜日の朝、出勤前にパートナーが自分の少しボトムにのる肉を見て呟いた。「ダイエットしないとな」と。朝と昼を食べない彼。夕食の栄養やカロリーがもっぱら吸収されやすい食生活を送っている。これは夕食を考えなければと決心したはずなのに、ふと振り返ると、月曜日はミニオムライスと焦がし酢鶏。火曜日はエリンギと玉ねぎのアヒージョとポテトサラダ。水曜日は豚ロースのサムギョプサル。んー、ダイエットとは。

09.07.Thursday【note5周年】
今日は私がnoteを使い始めてから5周年。5年も使っているのかと驚き。たぶん、noteを使い始めてからというもの、何を書くにしても一番使っている媒体じゃないだろうか。私がエッセイや日記を人が読める形で書き始めたのもnoteが初めてだった。書くことが自分自身と向き合うことにもなるし、書くことが人に自分自身を知ってもらう術になると教えてくれたnote。これからも末永くお付き合い願います。

09.08Friday【久々カフェタイム】
隔週に一度は行っていたカフェ。しかし、8月後半は心の余裕もなくお気に入りのカフェに行けなかったため、午前中に仕事のノルマをこなして絶対に行ってやるんだとカフェに行くためにメイクをしてお気に入りの服を着て午後は自分会議用のノートと小説のネタ帳をバッグに忍ばせていざカフェへ。食べたかったホットサンドとバナナとチャイの2種のアイス、いちごとカモミールのソーダを楽しみながらノートを広げて書きまくった。帰りには10年来の友人のプレゼントも買って、もう一軒はしご。カフェに行く理由が食べ物だけじゃなくなってきているのをじわじわと感じる。私は人に会いに行ってるんだよな。素敵な店員さんに感謝。

09.09.Saturday【説明はちゃんと読みましょう】
用事で岩見沢へ。目的地近くのラーメン屋でお昼を済ませることにした。券売機に貼られた「つけ麺」の文字。つけ麺大好き女、即決。「店員に注文してください」の文言通り、店員に野口札を渡して注文。目の前に来たどんぶりに入った麺は多かった。汁が入ってないから気のせいだろうか。麺がスープに絡むように太いから多く見えるだけだろうか。だけども、麺は食べても食べてもなくならない。お腹がはち切れそうになりながらも、少しパートナーの力も借りて完食。帰り際、券売機横の張り紙を見ると「つけ麺、麺は通常の2倍」の文字。ですよね!やっぱり!説明はちゃんと読みましょう。

09.10.Sunday【りんご飴を舐めていた】
巷で増えているりんご飴専門店。ちらちら見ることもあったし、SNSでもフルーツ飴とともにキラキラとかわいいりんご飴が映っているのを見たこともある。りんご飴がカットされてカップに入っているものも。それはもはやりんご飴じゃないんじゃないかとも思っていた。が。私はりんご飴専門店のりんご飴を舐めていた。たまたま日頃の買い出し圏内で販売していたりんご飴専門店のキッチンカー。ちゃんとカットされてカップに入れられたりんご飴も売っていた。気になって買ってみたのだ。結果、一口で虜。なんだこれ。パリッとしてシャクッとして。飴のくどすぎない甘みとりんごの爽やかな甘み。飴もりんごも美味しすぎる。完全に舐めていた。祭りのりんご飴とは全く別物じゃないか。好きな食べ物に「りんご飴」が追加された。

連絡こそ取らないけれど

高校時代からの友人が今月誕生日なので、プレゼントを買った。もう10年近い付き合いなのだから、何がほしいか聞いてもいいのだけど、その人を思いながら気ままに贈るのもいい。気負い過ぎず、年に一度のイベントを共に楽しめる友人の存在に感謝。

ただプレゼントを贈りつけるのではつまらないので、久しぶりに手紙を書いた。
手紙と言っても、便せんではなくお気に入りだったポストカードに書いた。手元に便せんがなかったからという理由が強いけど、可愛いからいいや。

これを書くぞと意気込んで書くというよりは、筆が動くままに書いた。

「連絡こそ取らないけれど、時折君のことを考えます」

連絡こそ取らないけれど。

何気なく書いたけど、本当にこういう関係の人って思いのほか多い。これからが気にならないとかでもなく、ふと思い出しては、今どうしているかなとか会いたいなとか考えてしまう。

それだけでもいいんじゃないかと思う一方で、もっと何か行動に起こせるんじゃないかとも思う。

先日の幼馴染との会話が胸の端にこびりついているのだ。

「俺たちの周りはみんなまだ元気に生活してくれてて、恵まれてるよな」

周りでは、かつてのクラスメイトや同世代の知り合いの死に直面している人たちが自分が思っている以上に多くいる。
同世代の近しい人の死に直面したことがない自分はまだ、自分と同じくらいの歳の死に現実味がないままなのが正直なところ。
幼馴染の言葉が重かった。本当に自分の環境は恵まれている。
みんなが生きてくれていること。それに感謝できる日々。

でも、命は永遠でもないし、未来が保証されているわけでもない。
ずっと元気でやっていると思っていても、自分の前に出さないだけで苦しんでいるかもしれない。

SNSで笑顔を見せてはいても、それは一部でしかない。顔は見れても直接顔を合わせているわけではない。直接、言葉を交わしているわけでもない。

「会いたいね」

簡単に会うことは難しくても、そう言いたい。

「元気にしてますか?」の手紙の常套句が、ただの飾りの言葉じゃなくなってきている。
本当に元気でいてほしい。

手元の小さな機械でいつでも連絡が取れるようにはなったけど、改まって言葉を送るのは気恥ずかしくて送れない。誕生日や一年のイベントじゃなくても、いつもアナタの幸せを願っていますと伝えやすいのが手紙なんじゃないか。

いつもは言わない自分の胸のうちを照らしてくれるものだと手紙を綴りながら思う。

大切な人ほど、手紙を送りたくなった。
ちゃんと言葉にして伝えたいなと。

気持ち悪いかな。
重いかな。

でも、伝えずに後悔するよりずっといい。
「会いたい」と言えずに会えないままここにぽっかりと穴が空くよりいい。

友人への贈り物の支度を済ませた後、もう二人、私にとって一番大切なかけがえのない二人に手紙を書いた。いつも連絡は取っているけど、こんなときだからこそ文通を通して、これまで語り合えていなかったこともまで語り合えたらいいな。

もう一人、どうしても書きたい人がいる。
住所が分からないから、久しぶりに連絡をしよう。

昔よりきっと今の方が、コミュニケーションは取りやすい。
でも、取りやすいからこそ、いつでも取れると思うからこそ蔑ろにしてしまっていることが明らかにある。

蔑ろにしているけど、本当は大切にしたいものがその中にないか。
便せんを買うたびに、紙にインクを落とすたびに自戒の念を込めて、大切にしたい人を本当に大切にしているか、それを言葉に行動にできているか思い返したい。

私は、思いのほか、堂々と頷くことができないと知っている。

今度、お気に入りの店で便せんを新調しよう。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました! 自分の記録やこんなことがあったかもしれない物語をこれからもどんどん紡いでいきます。 サポートも嬉しいですが、アナタの「スキ」が励みになります:)