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20240912 朝ごはんは敵。祖父母不幸な孫より。

いつもより早く起きた。時計を見たのは7時42分。パートナーがシャワーを浴びて、ベッドで丸くなる私の毛布を引っぺがして筋肉のない腹をパン生地を捏ねるが如く捏ねくりまわすので目覚めた。昨晩の焼肉で「胃もたれしている」と爽やかな笑顔を私に向ける。
いつも8時にアラームを掛けている私は、もう少し微睡んでいたくて、ふにゃふにゃと言葉にならない何かを発しながら毛布を取り返して、また眠りに就いた。
そういえば、今日は燃えるごみの日じゃないか? と瞼を閉じたものの、部屋に散らばっているゴミ箱のごみの量を思い出す。こりゃ出さんと駄目だ。ベッドから起き上がり、部屋中のごみを回収していく。ごみ捨て担当は自然と私に振られていて、パートナーを見送るついでにごみを出す。朝晩は随分と寒くなったもので、短パンで外に出たことを少し後悔した。

今日は珍しく朝から腹がぐぅぐぅなるので、鹿児島から届いた山猫瓶詰研究所の冷凍マフィンをレンジでチンして、面倒臭さよりも飲みたいが勝ったカフェインレスコーヒーの豆を挽いて淹れる。いつぶりだと思うほどのそれなりに形を成した朝ごはんである。
まずは、コーヒーを淹れるときに一緒に作ったお白湯を一口飲んで火傷して、一日のモチベーションを上げるために、北欧、暮らしの道具店のモーニングルーティンの動画を観ながらマフィンを食べる。食べ終わったら、そのまま動画を垂れ流しながら、カフェオレを啜って、手帳を開く。朝起きたときに一日のタスクを整理するのがいいと友達に言われたばかりなので、今日のやることを並べていく。

仕事はそこそこに今日は、鹿児島と愛媛に住む祖父母へ贈るプレゼントを買わねばならない。買い物を午後の予定に入れ込む。午前は、会社の仕事をこなす。
タスクが決まると、いつもは朝ごはんを食べていないからか。少し眠たくなってきて、ベッドに入り直し、スマホで仕事のテキストを打ち始める。ダラダラと微睡むよりマシだと自分にもちろん言い聞かせて、だ。

気づいたら昼前になっていた。睡魔に負けた。
くそぅ。どうしてこんなに時間を無駄にしちまうんだ! 自分の自律心の弱さを嘆きながら、急いで残った仕事をこなして、午後に向けて身支度をした。
お昼は我慢。お腹は空いているし、健康面でも食べた方がいいのは分かっているが、眠くなって仕方がないので、我慢。代わりに水をたらふく飲む。

本日必ず終わらせたかった仕事を終わらせて、歩いて駅隣りのショッピングモールのお土産コーナーへ向かい予算にはまるようにと選ぶが、結局予算オーバーする。いつもこうなる。

家に帰って、同梱するお手紙をそれぞれに書く。
実は、北海道に引っ越してから一度も何も送っていない。高知に大学進学したときも、実家から3時間ほど離れている場所に一人暮らしをしていたときも、お米や食べ物を送ってくれていた鹿児島の祖父母。何か私が頑張るたびに「口座番号を教えろ」とお小遣いと言って振り込んでくれていた愛媛の祖父。今までお世話にしかなっていないのに、全く祖父母不幸な孫だよなと反省している。
それでも、愛媛の祖父は台風のときに「お前のところの店は大丈夫やったんか」とわざわざ電話をしてくれたり、鹿児島の祖父母も「まりちゃんは元気ね?」と姉妹で唯一鹿児島に住んでいる2号(次女)に聞いてくれたりと気にかけてくれていて、本当に愛されているんだなあとしみじみ思う。

もう、あと何回会えるか分からない。数えるくらいかもしれない。でも、会いたいときに会いに行けるほどの時間もお金もないのが現実だ。そう思うと、敬老の日というきっかけに感謝しつつ、この日に渾身の想いを込める。
「ほんの気持ち」に自分ができるありったけの気持ちをぶち込むのだ。

店舗スタッフ時代の梱包スキルを駆使して、お気に入りの便箋に気持ち大きめに書いた文字が並ぶ。
「いつもありがとう。どうか長く元気でいてね、もっと祖父母孝行させてね」
どうか元気で過ごせますように。

朝ごはんは固形物を食べるべからず。
祖父母への感謝は伝えられるうちに伝えられる形で伝えるべし。
本日肝に銘じた2つ。

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