同級生交歓|山口県立下関西高等学校(昭和46年卒)
人の一生を左右するのは校風か、学歴か、友人か。意外な組み合わせ、納得の顔ぶれが並ぶ“誌上同窓会”。「文藝春秋」の名物グラビア企画です。
(右から)
日清紡ホールディングス代表取締役会長 河田正也
新日本理化代表取締役社長執行役員 藤本万太郎
久留米大学人間健康学部長 濵﨑裕子
メンタルクリニックあいりす院長 吉田敬子
片山キッズクリニック院長 片山啓
同志社大学大学院教授 山下友信
京都府京都市 京都府立図書館の「吉田松陰拝闕詩碑」前にて(撮影・志水隆)
山口県立下関西高等学校創立100周年記念の年に、長州の偉人吉田松陰先生の碑を囲むため京都に集まった。自主、自律、個性、多様性を尊重する校風で、1971年卒の我々は、1学年270人中女子は16人だった。現在は男女ほぼ半々の共学だ。
藤本は、バスケットボール一筋で山口大でも主将として活躍。そのリーダーシップと人望から、100周年を迎えた新日本理化社長在任15年も頷ける。釣りが趣味だ。
リーダー格の濵﨑は、大阪大で建築工学と介護の関係を論じ注目を集めた。久留米大での人間健康学部長は異例の3期目。今もスキー・水泳・登山を続ける行動派だ。
九大医学部卒の吉田は、母校とロンドン大学で通算35年勤務し、子どもと妊産婦の精神医学研究に没頭。開業後も臨床教授として母校の後輩医師を教育中だ。
筋を通す職人肌の片山は、人を肌で感じたいと東大で理学部から医学部に転じ、小児科医に。神戸市の灘区医師会長を務め、子育て支援にも力を入れている。
温厚誠実な山下は成績トップだった。保険法研究の第一人者で、2015年に紫綬褒章を受章。自称・未だ成長途上の研究者は、東大退職後も新任地で学究生活継続中だ。
河田は一橋大から社是「至誠一貫」の日清紡へ。会長になった今も挑戦の日々だ。同窓会東京支部長として母校の絆を改めて実感する。東京や下関での交遊は財産だ。
久方ぶりの再会だったが、6人ともすぐに半世紀前の雰囲気に戻った。話題は、人間味、自由、本質(は皆変わってない。成長していないわけではない)、マイペース、目覚めて本気になること、そして母校愛、と尽きることはなかった。(河田)
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