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明るく美しいアリア 〜私のお父さん〜

九條です。

皆さま、1週間お疲れさまでした。

涼しくなり、徐々に秋めいて参りましたね。季節の変わり目です。とくに朝・晩は気温が下がり、日中との寒暖差が大きくなる今日この頃。ご体調を崩されませんよう、お気をつけくださいね。

今夜は、私がとても好きな歌をご紹介したいと思います。クラシック音楽の中でもとくに美しいと言われている、とても短いアリア(オペラの中の独唱曲)です。

それは、イタリアの作曲家ジャコモ・プッチーニ(1858〜1924年)のオペラ『ジャンニ・スキッキ』の中で歌われる「私のお父さん」という歌です。

この歌は、映画『眺めのいい部屋』(1986年/イギリス)の主題歌にもなりました。

映画『眺めのいい部屋』は、私にとって非常に想い出深い特別に好きな映画です。そのDVDもサントラCDも原作小説も持っています。原作はイギリスの小説家E.M.フォースター(1879〜1970年)の作品『眺めのいい部屋』です。

今夜ご紹介するアリア「私のお父さん」は、娘(ラウレッタ)が彼女の恋人(リヌッチョ)と結婚したいと、彼女の父(スキッキ)を説得している内容の歌です。

世界から「花の都」と讃えられる美しいフィレンツェの街並みが歌われていて、とても明るく美しくて優しいメロディの歌です。^_^


ジャコモ・プッチーニ(1858〜1924年)作
オペラ『ジャンニ・スキッキ』(1918年初演)より
アリア「私のお父さん」(2分31秒)
歌:キリ・テ・カナワ(ソプラノ)

【歌詞】
[原文(イタリア語)]
O mio babbino caro,
Mi piace, e bello bello,
Vo andare in Porta Rossa.
A comperar l anello!
Si, si, ci voglio andare.
E se l amassi indarno,
Andrei sui Ponte Vecchio.
Ma per buttaarmi in Arno!
Mi struggo e mi tormento!
O Dio!
Vorrei morir!
Babbo, pieta, pieta!
Babbo, pieta, pieta!

[日本語訳]
私の大好きなお父さん
私はあの人を愛しているのよ
とっても素敵な人なのよ
なのでポルタ・ロッサ[01]へ行きたいの
そこで指輪を買いたいのよ!
とっても、とっても行きたいの
もし、私の恋が叶わないなら
ポンテ・ヴェッキオ[02]へ行って
アルノー川[03]に身を投げるわ!
この身を焦がす想いが苦しいよ!
ああ神さま!
私はむしろ死んでしまいたいわ!
お父さん、分かってよ!
分かってよ、お父さん!

[01]ポルタ・ロッサ(Posta Rossa):フィレンツェの通りの名前(「赤い扉」という意味)
[02]ポンテ・ヴェッキオ(Ponte Vecchio):ヴェッキオ橋。アルノー川に架かる橋
[03]アルノー川(Arno):フィレンツェの街を流れる川

(日本語訳:九條正博 訳)

それでは皆さま。ステキな秋の日の週末・休日をお過ごしくださいね。^_^


©2024 九條正博(Masahiro Kujoh)
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