- 運営しているクリエイター
#短編小説
【小説】僕が猫になったわけ(17977文字)
薄暗い街角。高架線の下。ホームレスの居住地区。
僕は気付いたら猫だった。
電車の通る音が反響する。耳障りだ。
電車の音って、こんなにうるさいものだったっけ。ポツリと思った。
そして、こうも思う。僕は何と比較して思っているんだろう。
首を傾げながら、僕はとりあえず歩き出した。
慣れない四足歩行が辛い。
何故慣れてないか?それは自分で分かっているつもりだ。
つまりは―
【小説】私は今日も、ときめきの魔法を身にまとう。
この世界では、全ての人が魔法を使う。
加速魔法を使った主婦が、今日もブログに投稿した。
「昨日は2歳の息子も落ち着いていて、一緒にたくさん遊べたし、彼の昼寝時間で今かかっているデザインの案件も目途がついてきた。新しいお花をお部屋に飾って、疲れて帰ってきた夫には、彼の大好きなビーフシチューを作ってあげられた。素晴らしい一日に感謝」と。
魅了の魔法を使った人達が、今日もSNSで素敵な歌声や絵