森戸 麻子

閲覧用

森戸 麻子

閲覧用

最近の記事

「そらつか」ペーパーバック版が出ました

なんとすごい。 https://www.amazon.co.jp/gp/aw/d/B0D49ZP62Q/ 近頃のAmazonはデータを入稿すると、紙の本の販売まで全部やってくれるんだそうです。 おかげで自分の書いた本を出版するという私の四歳のときからの夢もほぼ叶ったことになります。 これもまた無駄に全世界のAmazonに載せてもらったので(一部非対応の国あり)、普段お使いのところで為替とか送料とかを鑑みてお得そうなところからご注文ください。 米 英 https:/

    • 「そらつか」Kindle版が出ました

      毎年言っている気がしますが最近は死ぬほど忙しくて死んでいます。 昨日、近所のベンチの上にボロボロにぶっ壊れた文庫本が捨ててあったのですが、気になって表紙を確かめたら横溝正史でした。私の中で「とんでもない場所にボロボロで置いてある本」といえば赤川次郎か西村京太郎なんですが、横溝正史とはなんか渋い。ちょうど半分くらいのところから力任せに千切ったかのように壊れていましたけど、よほど腹の立つオチだったんでしょうかね。(タイトルは「迷路荘の惨劇」だったと思う) さて「宙が遣わす船に

      有料
      300
      • なんと四年ぶり

        • オーバーライト・トレジャー・ランド【完全版】 #パルプアドベントカレンダー2023

          #パルプアドベントカレンダー2023 とは12月1日から24日まで毎日違う担当者がパルプ小説を投稿する 本日は私で、明日はトウドノリアキさんの「銀世界の峠で、悪魔を見た」です! 例年私は読み専なのですが、今年はうっかり泥酔していて軽率に応募してしまい、翌朝後悔しました。なぜなら担当者は担当日までに小説を書かなければならないからです。 タグを付けて投稿で飛び入り参加もできます。みんなも軽率に投稿しよう🪿🪿🪿 オーバーライト・トレジャー・ランド 1.  割引券がポストに入

        「そらつか」ペーパーバック版が出ました

          オーバーライト・トレジャー・ランド

           割引券がポストに入っていたから、ふと思い立って行った。車で四十分。隣の町の山間にある、自然がたっぷりのレジャーランドだ。  入場口でパンダの着ぐるみがゴーグルをくれた。位置情報と視線の向きを読み取って、順路を示したり景色に説明を追加したり、ミッションをくれたりするそうだ。ミッションはすべてクリアすると景品がもらえるらしい。その「景品」の説明書き(入場してすぐ見えてきた立札に書いてあった)の傍に、ポッキーとパイン飴のような絵が描いてあったので、たぶんこれは子供向けなんだろう

          オーバーライト・トレジャー・ランド

          子育てエルフ千年の戦い

           尖った耳の先が、まだ「音」にはならない振動を知覚した。ラジは砂まみれの寝台から身を起こした。砂漠の向こうに明け方の青白い空が見え、その端に小さな埃の塊のような土煙が見える。ラジは美しい顔に浮かぶ表情をまったく変えず、あれが全速力で走っているとしても、ここに着くまでに半時は掛かるはずだと計算した。  計算しながら彼の身体はほとんど自動的に起きて動き出していた。棚から煮沸済みの哺乳瓶を二つ取り、タンクのヤギ乳を注いで吸口を取り付ける。熾火になっていたストーブに薪を足し、その上

          子育てエルフ千年の戦い

          黄色の谷 世界の縁

           祭りは七年続いたので、ロクにとっては物心ついたときから祭りをしているのが平常で、それ以外の時代を知らなかった。石畳の通りに並ぶ屋台と幟、その合間をうねりながら流れる人混みは異人が多かった。頭に角がついたものや背中に羽がついたもの、身体が半透明なもの、異様に小さいもの大きいもの、それに彼らが連れる家畜や使役魔だ。通りは常に色とりどりで、ごちゃごちゃで、ありとあらゆる音とにおいに満ちていた。  祭りが終わって異人達が去り、屋台と幟が片付き、がらんどうの石畳が残されたとき、ロクは

          黄色の谷 世界の縁

          電子書籍版 ゾンビつかいの弟子/怪獣をつかう者

          この夏、やるやる詐欺だった縦書き電子書籍化をようやくやった。キンドルダイレクトパブリッシングの設定画面の操作がわからなすぎて、フォーマットもわからなすぎて、腹が立ちました(逆恨み)。 「ゾンビつかいの弟子」、そして続編の「怪獣をつかう者」は私が2016年から2019年にかけてダラダラ書いてきた長編SFパニック現代日本ブロマンス(??)で、ここ数年の私の代表作ですが、もうそんなことを言ってる間に2022年になってしまいましたよ。 たまにキャンペーンで無料になります。 Kin

          電子書籍版 ゾンビつかいの弟子/怪獣をつかう者

          展望台からの眺め

           これは俺がタワーの天辺に住んでいたときの話だ。  タワーといってもせいぜいが地上十階建てのマンションと同程度の、しょぼい棒みたいなやつだったが、あの辺りではちょっと異様に見えるくらい高い展望台だった。なんたってその周りは平らな畑と海だけだったから。茨城の県南の小さな町だった。海岸沿いにずっとメロン畑ばかりが広がっていて、あとはびっくりするほどボロボロに腐った倉庫の残骸みたいなのがポツポツと建っていた。建っていたというか、崩れていたというか。ああいうのって持ち主と連絡が取れ

          展望台からの眺め

          輪郭線上のアリア

           眼鏡を新調したら、物の輪郭がやたらくっきりと見えるようになった。  街路樹、枝、葉、葉脈。ビル、窓、窓枠、庇。柱、階段、スロープ、手摺。信号機。街灯。立看板。車止め。ベンチ。マンホール。  通い慣れたはずの路に、こんなにも沢山のものが溢れていたのかと、目が覚めるような思いだった。  いつも立ち寄る自販機も、まるで線画を消し忘れたイラストのように輪郭が際立っていた。飲料を選びながら俺は、自販機の輪郭がいよいよ濃く浮かび上がって主張してくるのを感じた。  思わず俺は、自販機の側

          輪郭線上のアリア

          プロフィール

          本垢消えました。 事前のご挨拶も無く申し訳ありません🙇‍♀️ 今後は公募用の作品に専念し、皆様の投稿にはこちらの読み専アカからお邪魔します。 消した理由ですが、この一年あまり、各種SNSや投稿サイトで起きる色んな事件を眺めながら、次に炎上するのは自分だろうと考え込むことが多かったです。そういった考えごとに労力を取られると、自分が本来やりたかった創作活動とはどんどん離れていってしまうので、適当なところで切り上げようとは考えていました。そろそろやめといた方がいい、でもまだ続け

          プロフィール