OLIVER PEOPLESのサングラス 『服と暮らし』No.195
「30歳を過ぎると日差しが眩しく感じるようになる」というのは定説としてありますが、僕も例に漏れず年々眩しさが増している気がします。これまで日本人でサングラスをかける人は格好つけているだけだと思っていましたが、撤回させてください。どうやらそうでもないようです。
そこでサングラスを買おうと思い立ったのは去年のこと。サングラス、というよりアイウェア自体これまでほとんど身につけることがなかったので本当にいちから探し始めたんですが、ブランドの歴史やブランディングの様子、価格とのバランスをウェブで検索しているだけである程度の数まで絞ることができるものですね。僕が「下調べ」が好きなのもあると思うんですが、どうやらオーセンティックなアイウェアブランドで好みに合いそうなものと考えると、それほど数はないみたいです。
それから実際にお店でいくつかのブランドを試して選んだのは〈OLIVER PEOPLES〉のサングラス。クラシックなフレームをベースにしながらきちんと時代遅れにならないようなデザインがされていて、値段もサングラスにぎりぎり出せるかなと思えるくらいなのが良かったです。
外出する時にマスクをつけることが常になったここ数年。
サングラスのレンズも黒より明るい色味のカラーレンズが一気に増えました。たしかにマスクをして黒レンズのサングラスをかけていると怪しい外見になってしまいますが、これからいつまでもマスクをつけて暮らしていく訳ではありません。もちろん、レンズもいろんな色を試しましたが、なんだかこの頑固者が浮き足立っているような気がしてどうも気が進みませんでした。やっぱりサングラスは黒のレンズが一番格好いいと思うので、自分をぶらさずに黒を選ぶことにしました。
そしてもうひとつ気づいたことは、実際にこのサングラスを買った時に最後のふたつですごく迷ったんです。買い物に付き合ってくれた友人によると僕が選ばなかったものの方がフレームの形が似合っていたそうで、僕自身もその点については同意していました。
ただ、どれだけ形が自分に合っていようとそこは”どんなブランドで、どんな人が身につけているイメージなのか”というのを考えてみれば、そこに納得できないものは選べません。自分には自分のイメージを周囲にアピールする義務があるものです。
オリバーピープルズのIcon(定番)シリーズである『Cary Grant(ケーリー・グラント)』。これはアメリカの俳優ケーリー・グラントが映画『シャレード』で使用したアイウェアにインスパイアを受けて作られたモデルです。
肉厚で大ぶりなシェイプ、それとは対照的な控えめな飾りカシメのディテールの品が良いんです。
アイウェアを買うのって服を買うのとはまた違ったたのしみがありますよね。少しずつチャレンジしていきたいものです。
https://www.oliverpeoples.com/usa/0OV5413SU--14923R
OLIVER PEOPLES / CARY GRANT $518-(今の為替ですと大分高くなっていますね。)
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次号のNo.196は6月17日(金)に更新予定です。
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